エゼキエル​書

『あなたの母はははどんな母ははだったか。ライオンの群むれにいた雌めすライオンだった。

若わかくて強つよいライオンの間あいだに横よこたわり，子こ供どもたちを育そだてた。

 3 育そだて上あげられた1頭とうの雄おすが，

若わかくて強つよいライオンになった+。

獲え物ものを引ひき裂さくことを学まなび，

人にん間げんさえ餌え食じきとした。

 4 他た国こくの人ひと々びとはそのライオンについて聞きき，落おとし穴あなで捕とらえた。

そしてかぎを引ひっ掛かけ，エジプトに連つれていった+。

 5 雌めすライオンは待まち，悟さとった。子こ供どもが戻もどってくる見み込こみがないことを。

それで別べつの子こ供どもを選えらび，若わかくて強つよいライオンになるようにした。

 6 その雄おすもライオンの間あいだを歩あるき回まわり，若わかくて強つよいライオンになった。

獲え物ものを引ひき裂さくことを学まなび，人にん間げんさえ餌え食じきとした+。

 7 防ぼう備びされた塔とうの周まわりをうろつき，町まち々まちを荒こう廃はいさせた。

荒あれ果はてた土と地ちに，そのライオンのほえ声ごえが響ひびき渡わたった+。

 8 周まわりの地ち域いきの人ひと々びとがやって来きて，ライオンに向むかって網あみを投なげ，

落おとし穴あなで捕とらえた。

 9 そしてかぎを引ひっ掛かけておりに入いれ，バビロンの王おうのもとに連つれていき，

そこでライオンを閉とじ込こめた。

その声こえがもうイスラエルの山やま々やまで聞きかれないようにするために。

10 あなたの母ははは，水みずのほとりに植うえられたブドウの木き*のようだった+。

豊ゆたかな水みずのゆえに実みを結むすび，枝えだを茂しげらせた。

11 その枝えだは，王おう笏しゃくに適てきした強つよい枝えだ*になった。

木きは成せい長ちょうし，他たの木き々ぎの上うえにそびえ立たち，

その高たかさと豊ゆたかな枝えだ葉はのゆえに目め立だつようになった。

12 しかし，激げき怒どのうちに引ひき抜ぬかれ+，地じ面めんに投なげ捨すてられて，

東ひがし風かぜが実みを干ひからびさせた。

強つよい枝えだはもぎ取とられて枯かれ+，火ひで焼やき尽つくされた+。

13 今いまやその木きは荒こう野やに植うえられ，

水みずのない乾かん燥そうした土と地ちに立たっている+。

14 火ひが枝えだ*から燃もえ広ひろがり，若わか枝えだや実みを焼やき尽つくした。

もう強つよい枝えだは残のこっておらず，治おさめるための王おう笏しゃくはない+。