七歳の子どもの能力
宗教に関する重要な点を伝える面で七歳の子どもにどれほどの能力があると思われますか。カナダでの最近の二つの経験は,よく訓練されるクリスチャンの幼児が,わずか七歳であっても,この点で相当の能力を持ちうることをよく示しています。
ブリティッシュ・コロンビア州におけるエホバの証人のある大会で,ひとりの七歳の少女は次のように話しました。「わたしたちの学校で,復活祭の歌をうたうために一年生が二年生の教室へやって来ました。二つのクラスがいっしょになって歌い始めようとした時,わたしは手を上げて,自分独りで歌わせてくださるようにとお願いしました。復活祭は,ほんとうはクリスチャンの行なうべき祝いではないことを聖書から教えられていたからです。先生に許していただいたのち,わたしたちの集会で使う歌の本から覚えた歌,『われらはエホバの証し人』を歌いました。歌い終わると生徒みんなが手をたたきました。その後,みんなは,復活祭の歌をもう歌いませんでした」。
また,カナダ,オンタリオ州のある七歳の少女の次の経験に注意してください。「去年のクリスマスの前にいろんな国の人がどのようにクリスマスを祝うかをそれぞれに話すプログラムが学校でありました。先生はわたしたちエホバの証人の子どもがほかと違っているのに気づき,この点についてわたしたちが信じている事がらを何か書くようにと言いました。
「わたしたち[別の七歳の子どもと彼女自身]は家に帰って両親にそのことを話しました。そしてほかの生徒のように先生に読んでいただくのではなく,自分たちで直接クラスの人に知識を伝えることに決めました。わたしたちは質問と答えによる短いプログラムを準備し,一人が質問をして他方がそれに答えるようにしました。先生は,それがとても良かったと感じられ,他の二つの学級のためにも同じことをするように取り計らいました。わたしたちは,『どうしてイエスは12月に生まれたのでないことがわかりますか』とか,『人びとがクリスマスを祝うようになったのはいつごろからですか』などの点を取り上げました」。
この少女の最後のことばは,どうしてそれほど確信を持って論理的に話す能力を身に着けたのかを理解する助けになります。彼女はこう述べました。「それはちょうど神権宣教学校で話をしているようでした」。彼女は,エホバの証人の各会衆で毎週開かれている無料の学校のことを述べたのです。そこでは年配の人も幼子も聖書を勉強し,それを他の人に説明することについて学んでいます。