真の開拓者 ― ドミニカにて
ドミニカは,山や谷や,川の多い島で,まともな道路を通っては行けない村がたくさんあります。この島の兄弟たちは,歩くことはよくきたえられていて,多くの場所に行くことができます。巡回の僕が訪問した週,伝道者たちは,伝道の楽しい一日を終えて徒歩で家に帰る途中,その日の朝伝道した村を通りました。その時,若い女の人が,その朝配布した「御国のこの良いたより」を読んでいたのを見ました。昨年中,聖書研究の合計数は32パーセント増加しました。ふたりの姉妹は,休暇をとって,孤立した地域で開拓奉仕をしました。最初の週はうまくいったのですが,2週間目に,怒った司祭たちが彼女らに反対し,2回も女家主に彼女たちを追い出させようとしました。ところが,最初の週の間に,暖かい友情と,家主の親切なもてなしに対するふかい感謝とで堅い基礎ができていたので,これが司祭たちの攻撃に対して防波堤となり,その親切な婦人は彼女たちを追い出しませんでした。かんかんに怒った司祭たちは,多くの村人を集めて一つの巡礼団をつくり,ロザリオをくりながら,彼らの女神処女マリヤを大声にたたえつつ町をねり歩きました。それから彼らはチャペルの広場に集まり,ひとりの司祭が,その二人の姉妹をとめた婦人と,エホバの証者から書籍を求めた人々にのろいの言葉をはきかけました。しかしながら,そののろいは祝福に変わったようでした。なぜかというと,その姉妹たちは,全部の人がカトリック教徒の区域で,多くの人々が文盲で文なしの区域で,24冊の書籍と多数の雑誌を配布したからです。―1961年のエホバの証者の年鑑より