売り払われた教会堂
◆ 神のみことばは黙示録 18章4節(新)で,「わが民よ,……彼女から出なさい」と警告しています。大ぜいの心の正しい人々は今この命令に答え応じています。アメリカのバプテスト派のある牧師は実の兄弟から証言を受け,ものみの塔協会の雑誌を読んで喜び,その後まもなく,それらの雑誌の資料を用いて説教をするようになりました。教会員たちも彼のそうした説教を喜んで聞いたので,牧師は,ものみの塔協会の雑誌の資料を引き続き用いていました。しかし他のバプテスト教会で説教をする時には,バプテスト派の信条に従って教えました。このことを聞いた彼の教会員は,なぜ話の内容を変えてまちがった事を教えるのかとその牧師に尋ねました。
そこで「ものみの塔の出版物の教えになぜ従わないのですか」と問い正された牧師は彼らの勧めどおりにしました。1968年10月のある日,「とこしえの命に導く真理」と題する本を入手した牧師は,二日間でそれを読み,それが真理であることを知りました。そして,その「真理」の本を教会の役員に見せたところ,役員たちはその内容に気に入り,その「真理」の本を研究したいかどうかを教会員と相談することにしました。教会員はその研究に同意しました。その後わずか二,三週間ののち,教会員たちすべては,偽りの宗教にこれ以上とどまっているべきではないことを悟り,バプテスト教会から脱退して,エホバの証人と交わることを決議しました。こうしてその会衆は消滅し,教会の建物は売却され,一家族を除く他の教会員すべてがエホバの証人と聖書研究を始め,今では証人たちの集会に出席しています。そのうえ,前述の牧師とその妻は,現在野外奉仕に参加しています。
― エホバの証人の1970年度年鑑より