王国宣明者の報告
多くの島々は歓ぶ
イエスはご自分の弟子たちに,「あなた方は……地の最も遠い所にまで,わたしの証人となるでしょう」と宣言されました。(使徒 1:8)その命令はやがて,西太平洋の広大な地域でも遂行されることになっていました。現在,ミクロネシア全域における王国の業はものみの塔聖書冊子協会のグアム支部の監督下にあります。その美しい島々の住民の多くは今日歓んでいます。なぜでしょうか。詩編 97編1節はその理由を明らかにして,「エホバ自ら王となられた! 地は喜べ。多くの島々は歓べ」と述べています。
この地域の異なった島々では多くの言語が用いられています。「エホバ自ら王となられた」という良いたよりを広める上でそれは大きな問題になっています。したがって,「ものみの塔」誌が月に一度,五つの主要な言語で受け取れるようになったこと,および,「わたしの聖書物語の本」という書籍と「地上での生活を永遠に楽しんでください」というブロシュアーをミクロネシアの多数の言語で受け取ったことは,今奉仕年度において最も特筆すべき事柄でした。これら大洋に浮かぶ島に住む人々のために,その土地の言語の出版物が手に入ることは確かに祝福であり,大きな必要を満たすものとなっています。キリスト教世界の諸宗教は概して出版物を島の人々の言語に翻訳しようとしないだけに,良い反響が見られます。
□ 次のような例があります。トラックの美しい島,モエン島の宣教者たちによると,トラック語の「わたしの聖書物語の本」は,それを求めた人が友人や親族に見せたので大きな反響を呼んだということです。街頭で宣教者を呼びとめて「物語」の本が欲しいと言う人もいれば,朝の6時半前に宣教者の家へ来てその本が欲しいと言う人さえありました。さらには,教育局へ出向き,そこに勤めているエホバの証人から本を求めた人もいました。
カトリックとプロテスタントは昔から島にいながらトラック語の本を1冊も出さなかったのに,エホバの証人にどうしてそれができるのか,とある教育者は尋ねました。以前反対していた人の中にさえ,この本を欲しがる人がいました。
□ マーシャル諸島から寄せられた一つの経験は,聖書の真理が家庭に一致と幸福をもたらし得ることを示しています。一家の主人である一人の男性は熱心で活発なカトリック信者でしたが,大酒飲みでヘビースモーカーでもありました。二人の若い証人が在宅中のその人を訪問しました。妻が異議を唱えたにもかかわらず,その人は聖書研究に応じました。それから3年間,妻は夫に反対しました。しかし,真理によって夫が変化し,喫煙をやめ,泥酔しなくなり,家族と一緒に物事を行なうようになったのを見て,ついに妻は良いたよりに耳を傾け,自分が学んだことを他の人に伝えるようになりました。その夫婦は結婚を合法的なものにし,エホバへの献身の象徴としてバプテスマを受けました。その男性は現在会衆の長老として奉仕しており,妻のほうは開拓奉仕を目ざしています。
この家庭には幸福と平和が訪れましたが,エホバが王となられたので歓ぶと詩編作者の述べた島々には同様の経験をしている家庭が少なくありません。―詩編 144:15。
[11ページの地図]
(正式に組んだものについては出版物を参照)
ベラウ
ヤップ島
ロタ島
グアム島
サイパン島
トラック島
ポナペ島
コスラエ島
ナウル
マーシャル諸島
キリバス
ミッドウェー諸島
太平洋