読どく者しゃからの質しつ問もん

この記き事じでは，エホバの名なが神しん聖せいなものとされることこそ，知ち性せいを持もつ者もの全すべてにとって極きわめて重じゅう要ようだという点てんを学まなびました。このことには，主しゅ権けんについての問もん題だい，つまりエホバの統とう治ちの仕し方かたが本ほん当とうに一いち番ばん良よいものなのかという点てんと，神かみに忠ちゅう誠せいを尽つくす人ひとがいるのかという点てんも関かん係けいしています。

エホバの名なやエホバの名なが神しん聖せいなものとされることについて考かんがえることはどうして大たい切せつですか。3つの理り由ゆうを考かんがえましょう。

1つ目めに，エデンの園そので，サタンはエホバの名な前まえや評ひょう判ばんを傷きずつけました。サタンはエバに疑ぎ問もんを投なげ掛かけ，「エホバは良よい物ものを差さし控ひかえていて，人にん間げんに厳きびし過すぎる命めい令れいを与あたえている」と思おもわせようとしました。そして，エホバが言いったことに真まっ向こうから反はん対たいし，エホバをうそつき呼よばわりしました。こうして，サタンはエホバを中ちゅう傷しょうし，「悪あく魔ま」（ギリシャ語ごで「中ちゅう傷しょうする者もの」という意い味み）になりました。（ヨハ 8:44）エバはサタンのうそを信しんじ，神かみに逆さからいました。神かみの主しゅ権けんに反はん逆ぎゃくしたのです。（創そう 3:1-6）今いまでも，サタンはエホバについてのうそを広ひろめ，評ひょう判ばんを傷きずつけています。こうしたうそを信しんじている人ひとたちはエホバに従したがっていません。エホバに仕つかえる人ひとたちは，エホバの名な前まえが傷きずつけられていることについて，本ほん当とうに不ふ当とうなことだと感かんじています。この中ちゅう傷しょうのせいで，世せ界かいには悲ひ惨さんなことや悪あくがあふれています。

2つ目めに，エホバは全すべての創そう造ぞう物ぶつのためにご自じ分ぶんの名めい誉よを回かい復ふくし，お名な前まえを神しん聖せいなものとします。これはエホバにとって最もっとも重じゅう要ようなことです。それで，「私わたしの偉い大だいな名なを，必かならず神しん聖せいなものとする」と言いっておられます。（エゼ 36:23）イエスも，「お名な前まえが神しん聖せいなものとされますように」と祈いのるよう教おしえ，エホバに仕つかえる人ひとたちが祈いのる時とき，何なにを一いち番ばん大たい切せつにすべきかをはっきり示しめしました。（マタ 6:9）聖せい書しょでは，エホバの名な前まえを神しん聖せいなものとすることの大たい切せつさが何なん度ども強きょう調ちょうされています。例たとえばこうあります。「エホバをたたえよ。輝かがやかしい名なを持もつ方かたを」。（代だい一いち 16:29。詩し 96:8）「神かみの輝かがやかしい名なを賛さん美びして歌うたえ」。（詩し 66:2）「あなたの名なを永えい遠えんにたたえます」。（詩し 86:12）エホバが天てんから直ちょく接せつ話はなした時ときの記き録ろくにも注ちゅう目もくできます。エルサレムの神しん殿でんで，イエスが「父ちちよ，お名な前まえを栄えい光こうあるものとしてください」と言いった時とき，エホバは「私わたしはすでにそれを栄えい光こうあるものとし，再ふたたび栄えい光こうあるものとする」と答こたえました。（ヨハ 12:28）a

3つ目めに，エホバの考かんがえが実じつ現げんすることとエホバの名な前まえには深ふかい関かかわりがあります。キリストの千せん年ねん統とう治ちが終おわり，最さい後ごの試し練れんが終おわった後あとのことを考かんがえてみましょう。エホバの名な前まえが神しん聖せいなものとされるという重じゅう要ような問もん題だいはどうなっているでしょうか。人にん間げんの忠ちゅう誠せいと宇う宙ちゅう主しゅ権けんという2つの面めんから考かんがえてみましょう。その時じ点てんではもう，試し練れんの下もとで人にん間げんがエホバへの忠ちゅう誠せいを証しょう明めいする必ひつ要ようはありません。なぜなら，完かん全ぜんな人にん間げんとなって十じゅう分ぶんに試ためされ，永えい遠えんの命いのちを受うけることになっているからです。宇う宙ちゅう主しゅ権けんの問もん題だいも，もう解かい決けつされています。エホバの統とう治ちの仕し方かたが正ただしくて一いち番ばん良よいものであるということが，天てんでも地ち上じょうでも証しょう明めいされているからです。では，エホバの名な前まえについてはどうでしょうか。

その時ときまでに，エホバについての真しん理りは全すべての者ものに知しれ渡わたり，エホバの名な前まえは完かん全ぜんに神しん聖せいなものとされています。それでも，エホバに仕つかえる全すべての者ものたちにとって，引ひき続つづきエホバの名な前まえは大たい切せつなものとなります。どうしてでしょうか。その後ごもずっと，エホバが素す晴ばらしいことを行おこなうのを見みることになるからです。考かんがえてみてください。イエスが全すべての統とう治ち権けんをエホバに返かえす時とき，「誰だれにとっても神かみが全すべてにな」ります。（コリ一いち 15:28）地ち球きゅうに住すむ人にん間げんは「神かみの子こ供どもの輝かがやかしい自じ由ゆう」を得えることができます。（ロマ 8:21）そして，エホバはご自じ分ぶんがずっと考かんがえてきたことを実じつ現げんさせ，天てんと地ち上じょうに住すむ全すべての者ものたちは一ひとつの家か族ぞくになります。（エフェ 1:10）

こうしたことが起おきた後あと，エホバに仕つかえる者もの全すべてはどう感かんじるでしょうか。これからもぜひエホバの素す晴ばらしい名な前まえを賛さん美びしたいと思おもうことでしょう。詩し編へん作さく者しゃであるダビデは，聖せいなる力ちからに導みちびかれてこう書かきました。「エホバ神かみが賛さん美びされますように，……神かみの輝かがやかしい名なが永えい遠えんに賛さん美びされますように」。（詩し 72:18，19）エホバは私わたしたちのためにこれからも素す晴ばらしいことをたくさん行おこなってくださいます。それで，私わたしたちは永えい遠えんにわたってエホバを賛さん美びしたいという気き持もちになるはずです。

エホバという名な前まえは，エホバがどんな方かたであるかを物もの語がたっています。その中なかでも際きわ立だっているのは愛あいです。（ヨハ一いち 4:8）エホバがこれまでしてくださったことを忘わすれないようにしましょう。エホバは愛あいに動うごかされて私わたしたちを造つくってくれました。私わたしたちのことを愛あいしているので，イエスを贖あがないとして与あたえてくれました。また，エホバの統とう治ちは正ただしくて愛あいにあふれています。エホバは引ひき続つづき私わたしたちのために素す晴ばらしいことを行おこなってくださるので，私わたしたちはこれからもずっとエホバの愛あいを感かんじることができます。私わたしたちは，永えい遠えんにわたってお父とうさんエホバとの絆きずなを強つよめ，エホバの輝かがやかしい名な前まえを賛さん美びし続つづけることができるのです。（詩し 73:28）