ヤゼル
(Jazer)[[神が]助けてくださるように]
依存する町々のあった,アモリ人の都市。ヨルダン川の東に位置していました。モーセの時代に,イスラエル人はヤゼルとその周辺地域を奪取しました。(民 21:25,32)最初はガドに与えられ,防備も同部族によって施されましたが,ヤゼルはその後レビ人に割り当てられました。(民 32:1,3-5,34,35; ヨシュ 13:24,25; 21:34,38,39; 代一 6:77,81)ヨアブと軍勢の長たちはダビデが神の許可なしに命じた人口調査を行ないましたが,ヤゼルは彼らがその際にたどった経路に関連して挙げられた場所の一つでした。(サム二 24:4,5)ダビデの治世の終わりごろには,ヤゼルに住んでいたヘブロン人の力ある者たちのうちの幾人かがヨルダンの東側のイスラエルの領土内で行政上の務めを行なうよう割り当てられました。―代一 26:31,32。
西暦前8世紀になると,ヤゼルはモアブ人の支配下に置かれていました。この地域は,以前からぶどうの栽培で有名だったわけではないとしても,その当時は有名だったようです。ヤゼルをはじめ,モアブ人の諸都市は将来災いに遭うことが予告されていました。―イザ 16:8-10; エレ 48:32,33。
古代ヤゼルだった可能性のある場所としては様々な場所が挙げられていますが,その正確な位置はいまだに知られていません。