周到な計画によって神権的活動を増加する
● ニューファウンドランドのある婦人伝道者は,休暇開拓奉仕をするにさいして,解決しなければならなかった問題について次のように述べています。「はじめのうち私は,自分には家庭があり,世話のいる子供もあるので,休暇開拓奉仕はとてもできないと考えていました。しかし,エホバとエホバの組織からのたくさんの励ましを受け,また自分も祈りのうちによく考えてから,いまこそ家事を整理して休暇開拓者になる時だと決心いたしました。まず3人の子供の世話と家事の計画をたてなおし,開拓者の目標をどうやって達成するかを考えねばなりませんでした。わたしが計画している間に,わたしの主人も休暇開拓奉仕をすることに決めたのです。私にとってこれ以上の励ましはありません。休暇開拓奉仕の月は二人にとってとても楽しいものでした。子供たちにとってもよい助けとなりました。なぜかというと,開拓奉仕をしたため,子供が家事を手伝うようになっただけでなく,1ヵ月10時間という健全な奉仕の目標を越えるよう援助ができたからです。休暇開拓奉仕はとても楽しかったので,少なくとも毎年1度は休暇開拓をしようと今考えています。
● 1年半ほど前,ベルギーの一伝道者は,クリスチャンの妻と,育ちざかりの5人の子供 ― 15歳を頭に7歳まで ― を残して死にました。そこで妻は家族のために時間を計画することをきめ,月曜日から日曜日まで,はっきりしたとりきめを作りました。つまり,月曜日は「ものみの塔」誌の研究,火曜日は奉仕会と神権宣教学校の準備,水曜日は木曜日の夜その婦人の家で開かれている書籍研究の準備,金曜日は子供といっしょに個人研究,土曜日は何人かの子供が奉仕に出かけ,他の子供たちは水曜日の午後奉仕し,日曜日は,野外奉仕と御国会館で開かれる集会に出席するといったぐあいでした。その結果,4人の子供は定期的な伝道者になり,奉仕の目標を達成するようになりました。5人の子供がいるにもかかわらず,この母親は昨年中に2回,休暇開拓をしました。この家族は御国会館から10キロ近く離れたところに住んでおり,往き来は容易ではありませんが集会を欠かしたことはありません。
● 週末はエホバに奉仕する絶好の機会です。南米,スリナムの孤立した土地に住む5人のブッシュ・ニグロの伝道者は,エホバを賛美するために週末を活用しています。一昨年の12月に,彼らは奉仕時間177時間,聖書研究48を報告しました。そんなに多くの時間をどうして生み出せますかと質問すると,伝道者の一人はつつましく答えました。「ごぞんじのように,私たちは水上生活をしていますので,周囲には話し相手はひとりもおりません。それで,毎週,土曜日の朝,家族全員カヌーにのり,2時間かかって隣り村まで行きます。そこには16人のインディアンが住んでいて,6人は真理に関心を持っており,わたしたちはそこで二つの聖書研究を司会しています。ここにつくとさっそく聖書の勉強を始め,昼食後,研究を続け,夕食ののちその日の勉強が終わります。夜はそこに泊まり,日曜日の朝,再び研究を始め,1日中学びます。その結果,私たちは48の聖書研究を司会しています」。しかし実際には二つの聖書研究を司会しているのだということをこの伝道者に説明しなければなりませんでした。この奉仕者たちは,孤立しているとはいえ,毎週,週末をエホバの賛美に用いる熱心な伝道者です。あなたも週末に奉仕してエホバの賛美を増し加えますか。
― 1966年度エホバの証人の年鑑から