「額ひたいに，印しるしを付つけなさい」

1-3. （ア）エゼキエルはなぜがくぜんとしましたか。エルサレムの滅ほろびについてどんなことを知しりましたか。（イ）これからどんな点てんを考かんがえますか。

エゼキエルはがくぜんとしています。たったいま幻まぼろしの中なかで，背はい教きょうしたユダヤ人じんたちがエルサレムの神しん殿でんで行おこなっていた忌いまわしい事こと柄がらを見みたからです。a その人ひとたちは神かみに反はん逆ぎゃくし，イスラエルで清きよい崇すう拝はいの中ちゅう心しん地ちだった神しん殿でんを汚けがしていました。それだけではありません。ユダ全ぜん体たいが暴ぼう力りょくに満みち，どうしようもない状じょう態たいになっていました。エホバはご自じ分ぶんが選えらんだ民たみの行おこないに憤ふん慨がいし，「私わたしは激はげしい怒いかりのうちに行こう動どうする」とエゼキエルに言いいます。（エゼ 8:17，18）

² エホバはエルサレムと，かつて神しん聖せいだった神しん殿でんに対たいして激はげしく怒いかり，それらを滅ほろぼそうとしていました。そのことを知しったエゼキエルは，どれほど心こころを痛いためたことでしょう。「エルサレムにいる忠ちゅう実じつな人ひとたちはどうなるのだろう。生いき残のこれるだろうか。もしそうだとしたら，どうやって？」と考かんがえたに違ちがいありません。しかし，答こたえを得えるのに時じ間かんはかかりません。エルサレムに対たいする厳きびしい裁さばきの宣せん告こくを聞きいたすぐ後あとに，神かみによる刑けいを執しっ行こうする者ものたちを集あつめる大おおきな声こえを聞ききます。（エゼ 9:1）幻まぼろしを見みていくと，神かみが人ひと々びとを無む差さ別べつに滅ほろぼすのではないことが分わかり，エゼキエルはほっとします。神かみに従したがう忠ちゅう実じつな人ひとたちは生いき残のこるのです。

³ 今いまの邪じゃ悪あくな体たい制せいの終おわりが近ちかいことを知しっている私わたしたちも，やがて来くる滅ほろびを誰だれが生いき残のこるのだろうかと思おもうかもしれません。では，次つぎの点てんを考かんがえましょう。（1）エゼキエルは幻まぼろしの中なかで次つぎに何なにを見みましたか。（2）この幻まぼろしはエゼキエルの時じ代だいにどのように実じつ現げんしましたか。（3）この預よ言げん的てきな幻まぼろしは現げん代だいにどのように実じつ現げんしますか。

 4. エゼキエルは幻まぼろしの中なかで次つぎに何なにを見み聞ききしましたか。

⁴ エゼキエルは幻まぼろしの中なかで次つぎに何なにを見み聞ききしたでしょうか。（エゼキエル 9:1-11を読よむ。）「北きたを向むいている上うえの門もんの方ほうから」7人にんの者ものがやって来きます。嫉しっ妬とをかき立たてる偶ぐう像ぞうがあった所ところか，女じょ性せいたちがタンムズという神かみのために泣ないていた所ところの近ちかくから来きたのかもしれません。（エゼ 8:3，14）7人にんの者ものは神しん殿でんの内うち側がわの庭にわに入はいってきて，銅どうの祭さい壇だんのそばに立たちます。しかし，犠ぎ牲せいを持もってきたのではありません。その神しん殿でんで捧ささげられる犠ぎ牲せいを，神かみが受うけ入いれることはもはやありません。6人にんは「それぞれ打うち砕くだくための武ぶ器きを持もって」います。一いっ方ぽう，7人にん目めは全まったく様よう子すが違ちがいます。亜あ麻ま布ぬのの服ふくを着きて，武ぶ器きではなく「秘ひ書しょ官かん[または，「書しょ記き」，脚きゃく注ちゅう]のインク入いれ」を持もっています。

5，6. 印しるしを付つけられた人ひとたちについてどんなことが分わかりますか。（冒ぼう頭とうの挿さし絵えを参さん照しょう。）

⁵ インク入いれを持もつ者ものは何なにをするのでしょうか。エホバから次つぎの重じゅう要ような任にん務むを与あたえられます。「この都と市し，エルサレムの中なかを巡めぐりなさい。そして，この都と市しの中なかで行おこなわれているあらゆる忌いまわしい事こと柄がらのために嘆なげき悲かなしんでいる人ひとたちの額ひたいに，印しるしを付つけなさい」。これを聞きいたエゼキエルは，イスラエルの昔むかしの忠ちゅう実じつな親おやたちのことを思おもい起おこしたかもしれません。その親おやたちは，家いえの戸と口ぐちの上じょう部ぶの横よこ木ぎと2本ほんの柱はしらに血ちの印しるしを付つけ，長ちょう男なんが滅ほろびを生いき残のこれるようにしました。（出しゅつ 12:7，22，23）エゼキエルが見みた幻まぼろしの中なかで，インク入いれを持もつ者ものが人ひと々びとの額ひたいに付つけた印しるしも，同どう様ようの役やく割わりを果はたすのでしょうか。その印しるしを付つけられた人ひとは，エルサレムの滅ほろびを生いき残のこれますか。

⁶ 印しるしが付つけられる根こん拠きょについて考かんがえると，答こたえは明あきらかです。印しるしは，「都と市しの中なかで行おこなわれている」忌いまわしい事こと柄がらのために「嘆なげき悲かなしんでいる」人ひとたちの額ひたいに付つけられました。その人ひとたちについてどんなことが分わかるでしょうか。まず彼かれらは，神しん殿でんで行おこなわれていた偶ぐう像ぞう崇すう拝はいのことだけでなく，エルサレムに満みちていた暴ぼう力りょくや不ふ道どう徳とくや腐ふ敗はいについて，心こころの底そこから悲かなしんでいました。（エゼ 22:9-12）さらに，そうした気き持もちを隠かくさなかったのでしょう。その人ひとたちは正ただしい心こころを持もっており，国くにで行おこなわれていた事こと柄がらに対たいする嫌けん悪お感かんや，清きよい崇すう拝はいへの強つよい愛あい着ちゃくが，言げん動どうに表あらわれていたに違ちがいありません。そのため，エホバから憐あわれみを示しめされ，救すくわれるのです。

7，8. 打うち砕くだくための武ぶ器きを持もつ者ものたちはどのように任にん務むを果はたしますか。最さい終しゅう的てきにどうなりましたか。

⁷ では，打うち砕くだくための武ぶ器きを持もつ6人にんの者ものは，どのように任にん務むを果はたすのでしょうか。エゼキエルが聞きいたエホバの指し示じによれば，彼かれらはインク入いれを持もつ者ものの後あとに付ついていき，額ひたいに印しるしを付つけられていない人ひとたちを全すべて殺ころすことになっていました。「私わたしの聖せいなる所ところから始はじめなさい」とエホバは命めいじます。（エゼ 9:6）刑けいを執しっ行こうする者ものたちは，エルサレムの中ちゅう心しんだった神しん殿でんから始はじめます。その神しん殿でんはエホバにとってもはや神しん聖せいなものではありません。最さい初しょに殺ころされるのは，「家いえの前まえにいた長ちょう老ろうたち」，すなわち，神しん殿でんで偽にせの神かみ々がみに香こうを捧ささげていたイスラエルの長ちょう老ろう70人にんです。（エゼ 8:11，12; 9:6）

⁸ 最さい終しゅう的てきにどうなりましたか。エゼキエルが見みていると，インク入いれを持もつ者ものがエホバに，「私わたしはあなたから命めいじられた通とおりにしました」と報ほう告こくします。（エゼ 9:11）それで，次つぎの疑ぎ問もんが生しょうじます。エルサレムの住じゅう民みんはどうなったのでしょうか。滅ほろびを生いき残のこった忠ちゅう実じつな人ひとたちはいたのでしょうか。

9，10. エルサレムの滅ほろびを生いき残のこった忠ちゅう実じつな人ひとたちの中なかには誰だれがいましたか。その人ひとたちが救すくわれることになったのはなぜだと考かんがえられますか。

⁹ 歴れき代だい第だい二に 36:17-20を読よむ。エゼキエルの預よ言げんは紀き元げん前ぜん607年ねんに実じつ現げんし，その時ときにバビロニア軍ぐんがエルサレムと神しん殿でんを滅ほろぼしました。バビロニア人じんは，「エホバの手てにある……杯さかずき」のようでした。エホバの道どう具ぐとして，不ふ忠ちゅう実じつなエルサレムを処しょ罰ばつするのに使つかわれたのです。（エレ 51:7）神かみは無む差さ別べつに人ひと々びとを滅ほろぼしたのでしょうか。そうではありません。エゼキエルが見みた幻まぼろしの中なかで予よ告こくされていたように，バビロニア人じんに殺ころされなかった人ひとたちがいました。（創そう 18:22-33。ペテ二に 2:9）

¹⁰ レカブの子し孫そん，エチオピア人じんエベド･メレク，預よ言げん者しゃエレミヤ，エレミヤの言こと葉ばを記しるしたバルクなどの忠ちゅう実じつな人ひとたちが生いき残のこりました。（エレ 35:1-19; 39:15-18; 45:1-5）エゼキエルが見みた幻まぼろしからすると，その人ひとたちはエルサレムで行おこなわれていた「あらゆる忌いまわしい事こと柄がらのために嘆なげき悲かなしんで」いたことでしょう。（エゼ 9:4）エルサレムが滅ほろびる前まえに，悪わるい事こと柄がらに対たいする心こころからの憎にくしみや，清きよい崇すう拝はいへの強つよい愛あい着ちゃくを表あらわしていたに違ちがいありません。そのため，救すくわれることになったのです。

11. 秘ひ書しょ官かんのインク入いれを持もつ者ものと打うち砕くだくための武ぶ器きを持もつ6人にんの者ものは，誰だれを表あらわしていましたか。

¹¹ 生いき残のこったそれらの忠ちゅう実じつな人ひとたちは，文も字じ通どおり印しるしを付つけられたのでしょうか。エゼキエルや他たの預よ言げん者しゃがエルサレムを巡めぐり，忠ちゅう実じつな人ひとたちの額ひたいに印しるしを付つけたという記き録ろくはありません。ですから，エゼキエルが見みた預よ言げん的てきな幻まぼろしは，人にん間げんの目めには見みえない天てんで行おこなわれていたことを示しめしていたと考かんがえられます。幻まぼろしに出でてきた，秘ひ書しょ官かんのインク入いれを持もつ者ものと打うち砕くだくための武ぶ器きを持もつ6人にんの者ものは，エホバの忠ちゅう実じつな天てん使したちを表あらわしていました。天てん使したちは常つねに，エホバの望のぞむことを行おこなう用よう意いができています。（詩し 103:20，21）エホバは不ふ忠ちゅう実じつなエルサレムに対たいする刑けいの執しっ行こうを導みちびくのに，天てん使したちを使つかったに違ちがいありません。天てん使したちは，額ひたいに印しるしを付つけるかのようにして忠ちゅう実じつな人ひとたちを守まもり，人ひと々びとが無む差さ別べつに殺ころされることがないようにしました。

12，13. （ア）エホバがエルサレムに怒いかりを浴あびせたのはなぜでしたか。現げん代だいでも同おなじように怒いかると言いえるのはなぜですか。（イ）キリスト教きょう世せ界かいは不ふ忠ちゅう実じつなエルサレムの対たい型けいですか。（「キリスト教きょう世せ界かいはエルサレムの対たい型けいか」という囲かこみを参さん照しょう。）

¹² 間まもなく，神かみによる刑けいがかつてない規き模ぼで執しっ行こうされます。「世せ界かいの始はじめから今いままで起おきたことがなく，いえ，二に度どと起おきないような大だい患かん難なん」が起おきるのです。（マタ 24:21）その空くう前ぜんの出で来き事ごとが間ま近ぢかに迫せまっている今いま，幾いくつかの重じゅう要ような疑ぎ問もんが生しょうじます。神かみは人ひと々びとが無む差さ別べつに滅ほろぼされることがないようにするのでしょうか。エホバへの清きよい崇すう拝はいを行おこなう人ひとたちは，生いき残のこるための印しるしを何なんらかの形かたちで付つけられますか。つまり，エゼキエルが見みた，インク入いれを持もつ者ものに関かんする預よ言げん的てきな幻まぼろしは，現げん代だいに実じつ現げんするのでしょうか。この3つの質しつ問もんの答こたえはどれも「はい」です。なぜそう言いえるのか考かんがえるために，エゼキエルが見みた幻まぼろしに再ふたたび注ちゅう目もくしましょう。

¹³ エホバが古こ代だいエルサレムに怒いかりを浴あびせたのはなぜだったでしょうか。もう一いち度どエゼキエル 9章しょう8，9節せつをご覧らんください。（読よむ。）エゼキエルがエホバに，「イスラエルの残のこっている人ひとたちを皆みな」滅ほろぼしてしまうのかと尋たずねたところ，エホバは処しょ罰ばつを行おこなう理り由ゆうを4つ挙あげました。（1）国こく民みんの「過あやまちは非ひ常じょうに大おおきい」ものでした。b（2）ユダは「流りゅう血けつに満みち」ていました。（3）ユダ王おう国こくの首しゅ都とエルサレムは「腐ふ敗はいに満みちて」いました。（4）人ひと々びとは，エホバは「見みていない」と自じ分ぶん勝かっ手てに考かんがえ，悪わるい行おこないを続つづける口こう実じつにしていました。これらの点てんは，道どう徳とく的てきに乱みだれていて暴ぼう力りょく的てきで，腐ふ敗はいしていて神かみを畏おそれない今いまの世よの中なかにもそのまま当あてはまるのではないでしょうか。エホバは「変へん化かしたりは」しないので，エゼキエルの時じ代だいに正せい当とうな怒いかりを抱いだいた事こと柄がらに対たいしては現げん代だいでも同おなじように怒いかります。（ヤコ 1:17。マラ 3:6）ですから，打うち砕くだくための武ぶ器きを持もつ6人にんの者ものとインク入いれを持もつ者ものには，現げん代だいにおいても果はたすべき務つとめがあるに違ちがいありません。

14，15. エホバが滅ほろびをもたらす前まえに人ひと々びとに警けい告こくを与あたえることは，どんな例れいから分わかりますか。

¹⁴ では，エゼキエルが見みた預よ言げん的てきな幻まぼろしは，現げん代だいにどのように実じつ現げんするのでしょうか。エゼキエルの時じ代だいに起おきたことを思おもい起おこすと，今いまと将しょう来らいに何なにを予よ期きできるかが分わかります。エゼキエルの預よ言げんが今いますでにどのように実じつ現げんしているか，またこれからどのように実じつ現げんするかを考かんがえましょう。

¹⁵ エホバは滅ほろびをもたらす前まえに人ひと々びとに警けい告こくを与あたえる。この本ほんの第だい11章しょうで取とり上あげたように，エホバはエゼキエルを「イスラエル国こく民みんの見み張はり」に任にん命めいしました。（エゼ 3:17-19）エゼキエルは紀き元げん前ぜん613年ねんから，滅ほろびが近ちかづいていることをイスラエルにはっきりと警けい告こくしました。イザヤやエレミヤなど，他たの預よ言げん者しゃたちも，エルサレムに降ふり掛かかる災わざわいについて警けい告こくしました。（イザ 39:6，7。エレ 25:8，9，11）現げん代だいでは，エホバはキリストを通とおして，天てんに行いくよう選えらばれた人ひとたちの少しょう人にん数ずうの一いち団だんを使つかい，「召めし使つかいたち」つまり清きよい崇すう拝はいを行おこなう人ひとたちを養やしなうだけでなく，間ま近ぢかに迫せまった大だい患かん難なんについて人ひと々びとに警けい告こくを与あたえています。（マタ 24:45）

16. 生いき残のこる人ひとたちに印しるしを付つけるのは，エホバの民たみである私わたしたちですか。

¹⁶ 生いき残のこる人ひとたちに印しるしを付つけるのは，エホバの民たみではない。エゼキエルは，エルサレムを巡めぐって人ひと々びとに生いき残のこるための印しるしを付つけるようにとは言いわれませんでした。同おなじように，現げん代だいのエホバの民たみも，神かみに従したがう人ひとたちに生いき残のこるための印しるしを付つける任にん務むは与あたえられていません。キリストの召めし使つかいである私わたしたちに与あたえられているのは，伝でん道どうするという任にん務むです。私わたしたちは神かみの王おう国こくの良よい知しらせを熱ねっ心しんに伝つたえ，この邪じゃ悪あくな世よの終おわりが急きゅう速そくに近ちかづいていることを力ちから強づよく警けい告こくすることにより，その任にん務むを真しん剣けんに受うけ止とめていることを示しめします。（マタ 24:14; 28:18-20）そのようにして，誠せい実じつな人ひとたちが清きよい崇すう拝はいに加くわわれるように助たすけます。（テモ一いち 4:16）

17. 生いき残のこるための印しるしを付つけられるには，いま何なにを行おこなう必ひつ要ようがありますか。

¹⁷ やがて来くる滅ほろびを生いき残のこるには，いま信しん仰こうを実じっ証しょうする必ひつ要ようがある。上うえで考かんがえたように，紀き元げん前ぜん607年ねんに生いき残のこった人ひとたちは，エルサレムが滅ほろびる前まえに，悪わるい事こと柄がらに対たいする心こころからの憎にくしみや，清きよい崇すう拝はいへの強つよい愛あい着ちゃくを表あらわしていました。現げん代だいでも同おなじです。生いき残のこるには，滅ほろびが来くる前まえに，世よの中なかの邪じゃ悪あくさを「嘆なげき悲かなしんでいる」必ひつ要ようがあります。心こころから悲かなしんでいなければならないのです。そして，その気き持もちを隠かくさず，清きよい崇すう拝はいへの強つよい愛あい着ちゃくを言げん動どうによって示しめさなければなりません。どうすればよいのでしょうか。いま行おこなわれている伝でん道どう活かつ動どうに喜よろこんで応おうじて聖せい書しょを学まなび，キリストのような人じん格かくを身みに着つける努ど力りょくを払はらい続つづけ，エホバへの献けん身しんの象しょう徴ちょうとしてバプテスマを受うけ，キリストの兄きょう弟だいたちを忠ちゅう実じつに支し援えんする必ひつ要ようがあります。（エゼ 9:4。マタ 25:34-40。エフェ 4:22-24。ペテ一いち 3:21）今いまそのような生いき方かたをし，大だい患かん難なんが始はじまる前まえから清きよい崇すう拝はいを行おこなっている人ひとだけが，生いき残のこるための印しるしを付つけられます。

18. （ア）イエス･キリストはいつ，どのように，人ひと々びとに生いき残のこるための印しるしを付つけますか。（イ）天てんに行いく忠ちゅう実じつな人ひとたちは印しるしを付つけられる必ひつ要ようがありますか。

¹⁸ 人ひと々びとに生いき残のこるための印しるしを付つけることは，天てんで行おこなわれる。エゼキエルの時じ代だい，忠ちゅう実じつな人ひとたちに生いき残のこるための印しるしを付つけることには，天てん使したちが関かかわりました。現げん代だいにおいて，秘ひ書しょ官かんのインク入いれを持もつ者ものが表あらわしているのは，全すべての国くにの人ひと々びとを裁さばくために「栄えい光こうを帯おびて……来くる」イエス･キリストです。（マタ 25:31-33）イエスは，間ま違ちがった宗しゅう教きょうが滅ほろぼされた後あと，大だい患かん難なんの間あいだに来きます。c ハルマゲドンが始はじまる直ちょく前ぜんのその極きわめて重じゅう要ような時ときに，イエスは人ひと々びとを裁さばき，羊ひつじかヤギかに分わけます。「大だい群ぐん衆しゅう」の人ひとたちは，羊ひつじと見みなされて印しるしを付つけられ，「永えい遠えんの命いのちを受うけ」ることになります。（啓けい 7:9-14。マタ 25:34-40，46）天てんに行いく忠ちゅう実じつな人ひとたちはどうでしょうか。ハルマゲドンを生いき残のこるための印しるしを付つけられる必ひつ要ようはありません。死しぬ前まえ，あるいは大だい患かん難なんが始はじまる前まえに，最さい終しゅう的てきな証しょう印いんを押おされます。それから，ハルマゲドンが始はじまる前まえのある時じ点てんで天てんに復ふっ活かつさせられます。（啓けい 7:1-3）

19. 誰だれがイエスと共ともにこの体たい制せいに刑けいを執しっ行こうしますか。（「嘆なげき悲かなしむ，印しるしを付つける，打うち砕くだく いつ，どのように？」という囲かこみを参さん照しょう。）

¹⁹ 天てんの王おうイエス･キリストと天てんの軍ぐん勢ぜいがこの体たい制せいに刑けいを執しっ行こうする。エゼキエルが見みた幻まぼろしの中なかで，打うち砕くだくための武ぶ器きを持もつ6人にんの者ものが人ひと々びとを討うつことを始はじめたのは，亜あ麻ま布ぬのの服ふくを着きた者ものが印しるしを付つけ終おわってからでした。（エゼ 9:4-7）同おなじように，やがて来くる滅ほろびが始はじまるのも，イエスが全すべての国くにの人ひと々びとを裁さばいて羊ひつじのような人ひとたちに生いき残のこるための印しるしを付つけてからのことです。その後ご，ハルマゲドンの戦せん争そうで，イエスは天てんの軍ぐん勢ぜいを率ひきいてこの邪じゃ悪あくな世よに刑けいを執しっ行こうします。聖せいなる天てん使したちとイエスの共きょう同どう統とう治ち者しゃ14万まん4000人にんで構こう成せいされる軍ぐん勢ぜいは，邪じゃ悪あくな世よを完かん全ぜんに滅ほろぼし，清きよい崇すう拝はいを行おこなう人ひとたちを救すくって，正ただしいことが行いき渡わたる新あたらしい世せ界かいに導みちびき入いれます。（啓けい 16:14-16; 19:11-21）

20. エゼキエルが見みた，秘ひ書しょ官かんのインク入いれを持もつ者ものの幻まぼろしから，どんなことを学まなべましたか。

²⁰ エゼキエルが見みた，秘ひ書しょ官かんのインク入いれを持もつ者ものの幻まぼろしから学まなべることは，私わたしたちを大おおいに安あん心しんさせてくれます。エホバが正ただしい人ひとたちを悪わるい人ひとたちと一いっ緒しょに滅ほろぼすことはないと確かく信しんできます。（詩し 97:10）生いき残のこるための印しるしを付つけられるには，いま何なにを行おこなう必ひつ要ようがあるかが分わかります。私わたしたちはエホバの崇すう拝はい者しゃとして，良よい知しらせを伝つたえることと，サタンの世よの邪じゃ悪あくさを嘆なげき悲かなしんでいる人ひとたちに警けい告こくを与あたえることを，できる限かぎり行おこなう決けつ意いでいます。そうすれば，「永えい遠えんの命いのちを得えるための正ただしい態たい度どを持もつ」人ひとたちが清きよい崇すう拝はいに加くわわれるように助たすけることができるでしょう。その人ひとたちは，生いき残のこるための印しるしを付つけられ，正ただしいことが行いき渡わたる神かみの新あたらしい世せ界かいに入はいることができるのです。（使し徒と 13:48）