第20話
デナは問題におちいる
デナはだれのところへ行こうとしているのでしょうか。カナンの地に住む女たちに会いに行こうとしているのです。父親のヤコブはそのことを喜ぶでしょうか。その答えを見つけるために,アブラハムとイサクがカナンの女たちをどのように考えていたか,思い出してみましょう。
アブラハムは息子のイサクがカナンの女と結こんするのを望みましたか。いいえ,望みませんでした。イサクとリベカは息子のヤコブがカナン人の女と結こんするのを望みましたか。いいえ,望みませんでした。どうしてだかわかりますか。
それは,カナンの人々がいつわりの神々を崇拝していたからです。その人々は,夫や妻にするのにふさわしい人たちではありませんでした。また,仲の良い友だちにするのにもふさわしい人たちではありませんでした。ですから,ヤコブは,自分のむすめがそうしたカナンの女たちと友だちになっているのを喜ばなかったにちがいありません。
そしてやはり,デナは問題におちいりました。あなたはこの絵で,カナン人の男がデナを見つめているのがわかりますか。これはシケムという人です。ある日,デナがやって来たとき,シケムはデナをとらえて,無理やり自分と寝させました。それは悪いことでした。男の人と女の人がいっしょに寝ることが許されるのは,ふたりが結こんしている場合だけだからです。シケムがデナにそのような悪いことをしたことから,もっとたいへんな問題が起きました。
デナの兄弟たちはその話を聞いてとてもおこりました。シメオンとレビのふたりはすっかり腹を立て,つるぎを取って町へ出かけて行き,男たちにふい打ちをかけたのです。そして,シケムや他のすべての男たちを殺してしまいました。ヤコブは息子たちがそのような悪いことをしたのでおこりました。
この問題は何がもとで始まったのでしょうか。それはデナが,神の律法に従わない人たちと友だちになったからです。わたしたちはそのような友だちを作りたいと思いませんね。