神の言葉 聖書から学ぶ
裁きの日には何が起きますか
この記事は,多くの方の抱く疑問を取り上げて,聖書のどこに答えがあるかを示します。エホバの証人は,その答えについてご一緒に話し合いたいと思っています。
1. 裁きの日とは何ですか
右の絵に描かれているように,多くの人は,裁きの日には幾十億もの魂が,生前の行ないにしたがって裁かれるために神の座の前に連れて来られ,天での命という報いを受けるか地獄で責め苦に遭う,と思っています。しかし聖書によれば,裁きの日の目的は,人々を不公正から救い出すことにあります。(詩編 96:13)神はイエスを,人類の間に公正を回復させる審判者として任命しておられます。―イザヤ 11:1-5; 使徒 17:31を読んでください。
2. 裁きの日にはどのように公正が回復されますか
最初の人間アダムが故意に神に背いたため,その子孫すべては罪と苦しみと死に服させられました。(ローマ 5:12)その不公正を正すために,イエスは幾十億人もの死者を生き返らせます。つまり復活させるのです。「啓示」の書は,その復活がキリスト・イエスの千年支配の間に起きることを明らかにしています。―啓示 20:4,11,12を読んでください。
復活した人は,生前の行ないではなく,啓示 20章で言及されている「巻き物」の内容が明らかにされた後の行ないに基づいて裁かれます。(ローマ 6:7)生き返って神について学ぶ機会を与えられる人々の中には「義者と不義者」がいる,と使徒パウロは述べました。―使徒 24:15を読んでください。
3. 裁きの日には何が成し遂げられますか
エホバ神を知って神に仕える,ということがないまま死んだ人々には,復活させられた後に,変化を遂げて良いことを行なう機会が差し伸べられます。良いことを行なうなら,その人の復活は「命の復活」となります。しかし,エホバの道を学ぼうとしない人もいることでしょう。その人の復活は「裁きの復活」となります。―ヨハネ 5:28,29; イザヤ 26:10; 65:20を読んでください。
エホバは,1,000年に及ぶ長い裁きの日の終わりまでに,従順な人々を元の完全な状態に回復させます。(コリント第一 15:24-28)従順な人にとって,なんと素晴らしい見込みでしょう。神は最終的な試みとして,1,000年間底知れぬ深みに封じ込められていた悪魔サタンを,その深みから解き放たれます。サタンは再び人々をエホバから離れさせようとします。しかし,サタンを退ける人たちは,地上での生活を永遠に楽しむことになります。―イザヤ 25:8; 啓示 20:7-9を読んでください。
4. ほかに人類の益となるどんな裁きの日がありますか
聖書では,現在の事物の体制を終わらせる出来事についても,「裁きの日」という表現が用いられています。この裁きの日は,邪悪な世代の人々すべてを一掃した,ノアの日の大洪水と同じく,突然に到来します。幸いなことに,「不敬虔な人々」が滅びる日は目前に迫っており,その日が来ることによって,『義の宿る』新しい地上の社会が実現するのです。―ペテロ第二 3:6,7,13を読んでください。