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マタイものみの塔出版物索引 1951-1985
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24:15 塔85 10/1 8-13; 塔84 7/15 23-24; 塔84 9/15 15; 塔83 2/15 3-7; 塔83 3/15 31; 崇 180; 塔82 12/15 12-22; 塔81 1/1 22-23; 王 107; 塔79 5/1 25; 塔79 12/1 23; 政 148; 塔77 276; 塔76 188; 救 20; 以 21; 塔75 106,141; 千 299; 目73 4/8 8; 塔72 142,146; 塔71 58,141-143,146,223; 塔70 234; 塔63 309; 心 210,316; 目63 4/22 19; 塔62 21,550; 塔61 607; 塔60 171,213; 塔59 456; 天 269; 塔54 372; 塔53 424
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マタイ 注釈 24章新世界訳聖書 (スタディー版)
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荒廃をもたらす極めて不快なもの: ダニエルは,「極めて不快なもの」が荒廃と結び付くことを予告していた。(ダニ 9:27; 11:31; 12:11)イエスはここで,「荒廃をもたらす極めて不快なもの」が当時まだ現れていなかったことを示している。それは後に来ることになっていた。イエスの死の33年後,クリスチャンはこの預言の最初の実現を目撃した。それは,極めて不快なものが聖なる場所に立っているのを実際に見掛けた時だった。並行記述のルカ 21:20は,「エルサレムが陣営を張った軍隊に囲まれるのを見たなら,その時,荒廃が近づいたことを知りなさい」となっている。西暦66年,異教ローマの軍隊は「聖なる都」エルサレムを包囲した。そこはユダヤ人が神聖視していた場所であり,ローマに対するユダヤ人の反乱の拠点でもあった。(マタ 4:5; 27:53)識別力のあるクリスチャンは,偶像ともいうべき軍旗を掲げたローマ軍こそ「極めて不快なもの」であると認識し,それを「山に逃げ始め」るべき最終的な合図と理解した。(マタ 24:15,16。ルカ 19:43,44; 21:20-22)クリスチャンが逃げた後,ローマ軍はその都と国民に荒廃をもたらした。エルサレムは西暦70年に滅ぼされ,ユダヤ人の最後のとりでマサダは73年にローマ軍の手に落ちた。(ダニ 9:25-27と比較。)この預言が細部にわたって実現したことは,今後さらに大規模な実現も必ずあり,最後にはイエスが「力と大きな栄光を帯びて天の雲に乗って来る」という確信の根拠となる。(マタ 24:30)ダニエルの預言はイエスの時代以後に実現する,というイエスの言葉を多くの人が見落としている。そのような人たちは,ユダヤ人の伝承に従って,ダニエルの預言を紀元前168年の出来事に当てはめている。それは,シリアの王アンティオコス4世(エピファネス)がエルサレムにあったエホバの神殿を汚した時である。アンティオコスはエホバの崇拝の撲滅を図り,エホバの大祭壇の上に別の祭壇を造り,その上で異教のオリュンポスの神ゼウスに豚の犠牲を捧げることまでした。(ヨハ 10:22の注釈を参照。)外典のマカベア第一書(1:54)は,ダニエル書にある表現と同様の言い回しを使って(極めて不快なものと荒廃とを関連付け),その表現を前述の紀元前168年の出来事に当てはめている。しかし,ユダヤ人の伝承とマカベア第一書の記述は人間による解釈であり,神による啓示ではない。確かにアンティオコスは神殿を汚して強い不快感を生じさせたが,その敵対行動の結果としてエルサレムや神殿やユダヤ国民が荒廃したわけではない。
聖なる場所: この預言が最初に実現した時には,神殿を含むエルサレムを指す。マタ 4:5の注釈を参照。
(読者は識別力を働かせなさい): 神の言葉を研究する時,読者は常に識別力を働かせる必要があるが,ダニエルの預言のこの部分を当てはめる際は,特別に注意深くあるべきことを言うのだろう。イエスは話を聞いている人たちに,この預言の実現が過去ではなく将来であることに注意を促していた。この節の荒廃をもたらす極めて不快なものに関する注釈を参照。
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