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使徒の活動 注釈 17章新世界訳聖書 (スタディー版)
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エピクロス派……の哲学者: ギリシャの哲学者エピクロス(紀元前341-270年)の信奉者たち。快楽が人生の究極の目標だと教えた。エピクロス派は,神々の存在を信じていたが,神々は人間に関心がなく報いも罰も与えないので,祈りや犠牲には意味がないと考えた。その思想や行動には道徳律というものが全く見られなかった。とはいえ,度を越えたことをして悪い結果を招かないよう,節制を奨励した。知識を追求するのは,宗教上の恐れと迷信を除くためにすぎないと信じていた。エピクロス派もストア派も復活を信じていなかった。この節のストア派の哲学者に関する注釈を参照。
ストア派の哲学者: ギリシャ哲学の一派。理性と自然に従って生きることが幸福につながると信じていた。彼らの見方によれば,真の賢人とは苦痛にも快楽にも無頓着な人だった。ストア派は,全てのものが非人格的な神の一部であり,人間の魂はそのような源から出ていると考えた。ストア派の中には,魂は結局宇宙と共に滅ぼされると考える人もいれば,最後にはその神に再び吸収されると信じる人もいた。ストア派もエピクロス派も復活を信じていなかった。この節のエピクロス派……の哲学者に関する注釈を参照。
おしゃべり: 直訳,「種をついばむ者」。ここで使われているギリシャ語スペルモロゴスは,種をついばむ鳥を指して使われた。この語は比喩的に,物乞いや盗みをしてくずを集める人,また断片的な知識を繰り返すやぼで素養のない人,つまりくだらないおしゃべりをする人に関して軽蔑的な意味で使われた。この哲学者たちは,パウロが実際には理解していないことをよく分からずにしゃべっていると言っていた。
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