-
使徒の活動 注釈 24章新世界訳聖書 (スタディー版)
-
-
厄介者: または,「トラブルメーカー」。直訳,「疫病」。このギリシャ語がギリシャ語聖書に出てくるもう1カ所はルカ 21:11で,そこでは文字通りの疫病,流行病に関して使われている。ここ使徒 24:5では,「厄介者」,トラブルメーカー,社会的脅威と見なされる人物に関して比喩的に使われている。
世界: ルカ 2:1の注釈を参照。
ナザレ人: マル 10:47の注釈を参照。
一派: ここで「一派」と訳されているギリシャ語ハイレシスは,もともと「選ぶこと」という意味だったようだ。セプトゥアギンタ訳のレビ 22:18ではそのように使われていて,イスラエル人が「全て自分の選ぶ通りに」捧げ物をしたことについて述べられている。ギリシャ語聖書でこの語は,特定の見方や教義に従う人々のグループを指す。ユダヤ教の2つの著名な教派,パリサイ派とサドカイ派を表すのに使われた。(使徒 5:17; 15:5; 26:5)クリスチャンではない人たちがキリスト教を「一派」や「ナザレ人一派」などと呼んだのは,ユダヤ教から分離したグループと見なしていたからかもしれない。(使徒 24:5,14; 28:22)ギリシャ語ハイレシスは,クリスチャン会衆内で生じたグループを指しても使われた。イエスは弟子たちの間に一致が行き渡ることを重視し,そのことを祈った。(ヨハ 17:21)使徒たちもクリスチャン会衆の一致を保つよう努めた。(コ一 1:10。ユダ 17-19)会衆が派閥やグループに分かれると一致が乱される。それで,ギリシャ語ハイレシスは派閥や分派を指して否定的な意味で使われるようになった。信条の不一致は,激しい議論や不和,敵意さえ引き起こしかねなかった。(使徒 23:7-10と比較。)それで分派は避けなければならず,「罪深い欲望から出る行い」の1つと見なされた。(ガラ 5:19-21。コ一 11:19。ペ二 2:1)
-