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ルカ 注釈 2章新世界訳聖書 (スタディー版)
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主であるキリスト: ここで「主であるキリスト」と訳されているギリシャ語の表現(クリストス キュリオス,直訳,「主キリスト」)はギリシャ語聖書でここにしか出ていない。天使はこれらの称号を預言的な意味で使ったと思われる。それでこの部分は「主であるキリストとなる方」とも訳せる。(この節のキリストに関する注釈を参照。)ペテロは聖なる力に導かれて,使徒 2:36で,神はイエスを「主ともキリストとも」したと説明している。とはいえ,「主であるキリスト」と訳される表現には別の解釈もある。学者の中には,「選ばれた主」という訳を提案している人がいる。また,この称号の組み合わせは「主のキリスト」という意味だと考えている人もいる。ルカ 2:11のラテン語やシリア語の翻訳に,そういう訳も少し見られる。同様に,ギリシャ語聖書のヘブライ語訳の中には,マーシーアハ エホーワーつまり「エホバのキリスト」と訳しているものもある。(付録CのJ5-8,10)こうした理由で,ルカ 2:11の言葉をルカ 2:26の「エホバのキリスト」と訳されるギリシャ語の表現と同じように理解している人もいる。
キリスト: 天使はこの称号を預言的な意味で使ったと思われる。イエスはバプテスマの時に聖なる力を注がれ,その時に実際にメシアつまりキリストになった。(マタ 3:16,17。マル 1:9-11。ルカ 3:21,22)
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