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使徒の活動 注釈 13章新世界訳聖書 (スタディー版)
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エホバに仕え: この節で使われているギリシャ語レイトゥールゲオー(仕える,奉仕する)は,ヘブライ語聖書のセプトゥアギンタ訳で,元のヘブライ語本文に神の名前が出ている箇所でしばしば使われている。例えば,セプトゥアギンタ訳の代二 13:10で「エホバに奉仕し」というヘブライ語のフレーズを訳すのに,使徒 13:2と同じギリシャ語の表現が使われている。代二 35:3の「エホバ……に仕え」というヘブライ語のフレーズを訳すのにも,同じギリシャ語が使われている。(サ一 2:11; 3:1。エゼ 45:4。ヨエ 2:17)付録C3の序文と使徒 13:2を参照。
仕え: ここで使われているギリシャ語レイトゥールゲオーはレイトゥールギア(人々のための奉仕)とレイトゥールゴス(公僕,人々のために奉仕する人)と関係がある。古代のギリシャ人はこれらの語を,人々のために行われる国家や関係当局に関連した仕事や奉仕について使った。例えば,ロマ 13:6(注釈を参照)で,政府当局者が人々のために有益なサービスを提供しているという意味で神の「公僕」(レイトゥールゴスの複数形)と呼ばれている。ルカ 1:23(注釈を参照)では,レイトゥールギアという語が「聖なる奉仕」(または,「人々のための奉仕」)と訳されていて,バプテストのヨハネの父ゼカリヤの奉仕に関して使われている。その節でのレイトゥールギアの使い方は,セプトゥアギンタ訳でのこの語とその関連語の使い方に沿ったもの。それらは幕屋(出 28:35。民 1:50; 3:31; 8:22)と神殿(代二 31:2; 35:3。ヨエ 1:9,13; 2:17)での祭司とレビ族の奉仕に関連して使われている。こうした奉仕には人々のためのものという面があった。しかし,文脈によっては神聖さという面もあった。レビ族の祭司は神の律法を教え(代二 15:3。マラ 2:7),民の罪を覆う犠牲を捧げたから。(レビ 1:3-5。申 18:1-5)使徒 13:2でギリシャ語レイトゥールゲオーはより広い意味で使われていて,シリアのアンティオキアにいるクリスチャンの預言者や教える人たちの奉仕について述べている。この語は,神に専心し仕えていることの表れであるさまざまな行為を指していて,それには,祈り,説き勧め,教えることといったクリスチャンの奉仕が含まれている。これらの預言者や教える人たちの奉仕には,一般の人々への伝道が含まれていたに違いない。(使徒 13:3)
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