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ローマものみの塔出版物索引 1951-1985
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8:15 塔85 2/15 21; 塔82 2/1 7; 聖 123-124; 塔75 63,298; 自 152-153; 塔66 601; 事 244-245; 塔62 210; 天 171-172
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ローマ 注釈 8章新世界訳聖書 (スタディー版)
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養子: 直訳,「子として置くこと」(ギリシャ語ヒュイオテシア)。「養子」という概念はギリシャ・ローマ世界で知られていた。たいていの場合,養子になるのは幼い子供ではなく若者だった。奴隷を合法的に養子とするためにその奴隷を解放する主人がいたことが知られている。ローマ皇帝アウグストゥスは,ユリウス・カエサルの養子として指名された。パウロは,神に招かれて選ばれた人たちの新しい立場を説明するのに,養子という概念を使っている。不完全なアダムの子孫は皆,罪の奴隷なので,神の子と見なしてもらえなかった。しかしイエスの贖いの犠牲によって,エホバは,その人たちを罪への奴隷状態から自由にし,養子にし,キリストとの共同相続人とすることができる。(ロマ 8:14-17。ガラ 4:1-7)パウロは,その養子が「アバ,父よ!」と叫ぶと述べて,関係の変化を際立たせた。奴隷が主人に対してこのような親しい言い方をすることは考えられなかった。(この節のアバに関する注釈を参照。)エホバが誰を養子とするかを決める。(エフ 1:5)神はその人たちを聖なる力によって選んだ時から,ご自分の子供として認める。(ヨハ 1:12,13。ヨ一 3:1)しかしその人たちは,素晴らしい見込みが完全に実現し,天での命に復活させられてキリストとの共同相続人になれるよう,地上で生きている間,忠実であることを示さなければならない。(啓 20:6; 21:7)それでパウロが述べているように,その人たちは「贖いによって自分の体から解放されて養子になることを一心に待ってい」る。(ロマ 8:23)
アバ: ヘブライ語もしくはアラム語(ギリシャ語に翻字されている)。ギリシャ語聖書に3回出ている。この語は字義的には「父」あるいは「父よ」という意味で,息子から愛する父親への愛情のこもった呼び掛けだった。(マル 14:36の注釈を参照。)パウロはここでもガラ 4:6でも,この語を聖なる力によって生み出されて神の子になるよう招かれたクリスチャンに関連して使っている。その人たちは神の養子になったので,奴隷が養子になっていなければ決して使えない言い方でエホバに呼び掛けることができた。それで,天に行くよう選ばれたクリスチャンは「代価によって買われ」た「神の奴隷」だが,愛情深い父の家の子でもある。この立場を聖なる力によってはっきり認識する。(コ一 7:23。ロマ 6:22)
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