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コリント第二 注釈 5章新世界訳聖書 (スタディー版)
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世の人々は……神と和解できる: 「世の人々」つまり人類が神と和解する必要があるのは,最初の人間アダムが不従順になり,罪と不完全さが全ての子孫に受け継がれたから。(コ二 5:18の注釈を参照。)神はキリストによって,つまりイエスの贖いの犠牲を通して,この和解を実現させている。(ロマ 5:10。コ二 5:21。コロ 1:21,22)エホバは,キリストと結ばれている人たちを敵対的な世に対する「大使」として任命し,「和解のための奉仕」を行わせてきた。(コ二 5:18,20)
神のおかげでキリストによって神と和解でき: この部分を「神はキリストにあって……和解させ」と訳している聖書翻訳もある。ギリシャ語の前置詞エンは,直訳すると「の内に」だが,意味がとても広く,文脈に沿って理解しなければならない。前の節(コ二 5:18)は,「神のおかげで,私たちはキリストを通して[ギリシャ語ディア]神と和解し」とはっきり述べている。それで,エンをここで「によって」と訳すのは適切。
和解の知らせ: または,「和解の言葉」。人類への神の言葉つまり知らせは,その内容の広さ,意味,さまざまな面を表すいろいろな仕方で表現されている。ここでは「和解の知らせ」と言われている。また,「王国に関する言葉[または,「知らせ」]」(マタ 13:19),「救いの言葉」(使徒 13:26),「真理の言葉」(エフ 1:13),「正しい言葉」(ヘブ 5:13)とも呼ばれている。パウロはここで,神は「私たち[つまりパウロを含め聖なる力によって選ばれたクリスチャン全員]に和解の知らせを託してくださった」と述べ,この知らせを伝える大切な務めへの感謝を表している。
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