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コリント第二 注釈 6章新世界訳聖書 (スタディー版)
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ベリアル: この語はギリシャ語聖書でここにしか出ておらず,サタンを指す名称として使われている。このギリシャ語はヘブライ語ベリーヤーアルに対応していて,そのヘブライ語は「どうしようもない」,「無価値な」という意味。それは,考え,言葉,助言(申 15:9,その語が「卑しい」と訳されている。詩 101:3。ナホ 1:11,その語が「役に立たない」と訳されている),「災難」(詩 41:8)に関して使われているが,エホバの民にほかの神々を崇拝させようとする者たちなど,最も低劣である無価値な者たちに関して一番よく使われている。(申 13:13)この表現は,邪悪な人たちを表すのに他の幾つもの節でも使われている。(裁 19:22-27; 20:13。サ一 25:17,25。サ二 20:1; 22:5。王一 21:10,13)西暦1世紀,ベリアルはサタンを指す名称として使われていた。シリア語ペシタ訳ではコ二 6:15のこの部分が「サタン」となっている。パウロは神の敵対者を大抵サタンと呼んでいるが(ロマ 16:20。コ二 2:11),「悪魔」(エフ 6:11。テモ一 3:6),「邪悪な者」(テサ二 3:3)「今の体制の神」(コ二 4:4)という名称も使っている。
調和: または,「一致」。ここで使われているギリシャ語シュムフォーネーシスは,字義的には「共に音を出すこと」という意味で,楽器が作り出すハーモニーを指すのかもしれない。ある辞書はこの語を「関心が共通している状態」と定義している。この節の最初の修辞的な質問に対する想定された答えは,「キリストとサタンの間には当然,調和や一致は全くありません」である。
クリスチャン: または,「信じる人」,「忠実な人」。ギリシャ語ピストスは,誰かまたは何かに対して信頼や信仰を表す人,つまり信じる人を指せる。一方で,この言葉は,他の人から信頼され忠実と見なされる人も指せる。この聖句のように両方の意味が考えられる場合もある。
クリスチャンはクリスチャンではない人と何を共有するのでしょうか: または,「クリスチャンはクリスチャンではない人とどんな分け前を持つのでしょうか」。ギリシャ語メリスは,「分け前」,「分」という意味で,使徒 8:21ではほかの語と合わせて「関わる」と訳されている。
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