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自制は知恵の表われものみの塔 1963 | 8月1日
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種の病気はいまアメリカでいちばん多くなっています。また酒の飲みすぎから病気になったり,家庭が破壊されたり,身を持ちくずしたりというのは,よくある事です。たしかに神のことばの述べる通りではありませんか。「災ある者はだれか,憂いある者はだれか……酒に夜をふかす者……である」。「酒は人をあざける者とし,濃い酒は人をあばれ者とする,これに迷わされる者は無知である」。要するに節制を怠ると酒は人を愚かにします。―箴言 23:29,30; 20:1,新口。
自動車を持つ人は,その運転に自制を必要とします。毎年,自動車事故で死んだり,怪我をする人はあとを絶ちません。西ドイツの数字をあげると,1962年に1万4213人が死亡し,負傷者は41万3457人に上りました。同じとき,アメリカでは3万8000人,イタリー9000人,イギリス7000人という死亡者を出しており,負傷者はその20倍から30倍に達しています。損害賠償保険会社によると,スピード,飲酒,居眠り,不注意が事故のおもな原因だそうです。そのほとんどは自制の不足ではありませんか。
性の問題においても,自制は知恵の表われです。結婚前の純潔を軽く見る心理学者の意見がよく出されたのは,それほど昔のことではありません。しかし今では次のことが言われています,「社会学者の研究によれば,結婚前の性関係また姦淫は結婚生活を不幸にする」「結婚前の性関係から得る快楽は,娘が妊娠すると,苦痛以外の何ものでもなくなる」「アメリカでは1000万人が梅毒にかかっているか,あるいはかかった事があり,淋病になるとその数は2倍になる」。―マガウン,「愛と結婚」。
結婚生活を営むにも自制は必要であり,そのための自制心を養うのにいちばん良いのは,結婚前であると,言われています。それを別にしても,クリスチャンにとっては清い良心またクリスチャン会衆内で立場を保つという大切な問題があります。それは性の問題で自制することの知恵を,なお明らかにしています。「神は,不品行な者や姦淫をする者をさばかれる」。―ヘブル 13:4,新口。
自制は知恵の表われです。従っていろいろな助けを利用して,自制心を養うことに努めましょう。「エホバを畏るるは知恵のはじめなり」とある通り,自制心を養うひとつの助けは,エホバをおそれることです。「エホバを畏るるとは悪を憎むことなり」。また祈りは,エホバをおそれて歩くための助けです。―詩 111:10。箴言 8:13。
謙遜も必要です。自分の意志をおさえるのが賢明なとき,謙遜な人はそのためにいらだったりしません。そしてすべての自由には限界のあることを認めます。また思いやりも自制心を養う助けとなります。他の人の身になって考えれば,他の人に対して我慢強くできるでしょう。
自制することは容易なことでないにしても,そのために努力するだけの価値があります。自制は知恵の表われです。そして知恵を望まない人はいません。
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正しい方法ものみの塔 1963 | 8月1日
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正しい方法
◆ アメリカ,北カロライナ州のエホバの証者が話した経験。「私の主人は,ある婦人に頼まれて,その家の電気工事をしました。この婦人の希望はできるだけ安く工事をすることでした。婦人は安価な材料を使うように求めましたが,大切な所であったので,主人はそれをことわり,もし希望通り工事をしたいなら,だれか他の人に頼んだほうがよいでしょうと申し出ました。しかし,婦人は折れて,正しい方法で工事をすることに同意しました。その後しばらくして,私は『ものみの塔』予約運動に参加している時,婦人の家の近くまで行きました。婦人はすぐに私を中に招き,私の証言を良く聞きました。その時,婦人のたくさんの質問に答え,次に訪問した時から聖書研究を始めました。私の主人が一番安い方法ではなく,正しい方法で仕事をするという態度を確固として曲げなかったのに感心し,私の話を聞く気持になったと,婦人は言いました」。
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