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あなたは犯罪が一掃されることを望みますかものみの塔 1977 | 4月15日
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と,全き平和と安全のゆきわたる新秩序が招来されます。そして,それが実現するとき,生活はどのようなものになりますか。神の約束は,「彼らは皆そのぶどうの木の下に座し,そのいちじくの木の下にいる。彼らを恐れさせる者はない」と述べています。―ミカ 4:4,口。
では,あなたは犯罪が一掃されることを望みますか。それは,神の方法で,しかも間もなく実現されます。あなたはその益にあずかりたいと思われますか。それでは,犯罪のない,来たるべき新秩序での命を得る人々に神が何を求めておられるかを調べてみなければなりません。
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『歓ぶなかれ,ペリシテよ』ものみの塔 1977 | 4月15日
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『歓ぶなかれ,ペリシテよ』
古代の書物の中でも,聖書は預言の書として際立っています。幾百もの出来事が予告され,その成就は史実によって確証されます。
こうした預言の一つは,ユダの王アハズの死んだ年に,ペリシテに対して語られたものです。預言者イザヤは次のように語るよう,神からの霊感を受けました。「歓ぶな,ペリシテよ,あなたのだれであろうとも。あなたを打つ杖が砕かれたからというだけで。蛇の根から毒へびが出,その実は飛びかける火のようなへびとなる」― イザヤ 14:28,29,新。
アハズ王の治世中,ユダの勢力はかなり衰えていました。わずか一日のうちに,敵対するイスラエルの十部族は,ユダ王国で12万人の戦士を殺しました。南東からはエドム人が侵入し,捕虜を連れ去って行きました。ペリシテ人は,ユダの西部にある諸都市や町々を襲いました。(歴代下 28:5,6,17,18)ついにアハズは,イスラエルとシリアの脅威から自らを守るために,アッシリアに助けを求めました。やがてそれは救出どころか,アッシリアの重いくびきの下での『悩み』をもたらしました。(歴代下 28:16,20,口)ペリシテ人に関する限り,ユダ王国は彼らにとってこれまでのような危険な存在ではなくなりました。彼らを打つ「杖」は砕かれたのです。
アハズの祖父ウジヤが王として支配していた時代には,事態は全く異なっていました。聖書はこう伝えています。「彼は出てペリシテ人と戦い,ガテの城壁,ヤブネの城壁およびアシドドの城壁をくずし,アシドドの地とペリシテびとのなかに町を建てた。神は彼を助けてペリシテびとと,グルバアルに往むアラビアびとおよびメウニびとを攻め撃たせられた。アンモンびとはウジヤにみつぎを納めた。ウジヤは非常に強くなったので,その名はエジプトの入口までも広まった」― 歴代下 26:6-8,口。
一方アハズは,神の命令をはなはだしく無視したため,それとは正反対の経験をしました。しかし,アハズが死に,新しい未経験な王が王位に就いたとはいえ,ペリシテ人はユダ王国をさらに侵略できると考えて歓ぶべきではありませんでした。変化が起ころうとしていたのです。ペリシテ人を幾度も打ち破ったウジヤ王は,あたかも蛇のようでした。しかしペリシテ人は,ウジヤの「根」から起こる,より致命的な敵と相対さなければなりません。この者は,「毒へび」,または「飛びかける火のようなへび」になります。「飛びかける火のようなへび」は素早く突進し,電光石火のように襲い掛かり,犠牲者を毒牙に掛けることによって燃えるような効果を生じさせます。イザヤの預言の成就において,この「飛びかける火のようなへび」は,ウジヤの曾孫ヒゼキヤであることが明らかになります。聖書はこう述べています。「彼はペリシテびとを撃ち敗って,ガザとその領域にまで達し(た)」― 列王下 18:8,口。
アッシリア王セナケリブの年代記は,ペリシテ人がヒゼキヤに屈服したことを明らかにしています。ペリシテ人の町エクロンの王パディに起きた事柄に関して,それらの年代記は,『エクロンの役人,貴族,そして人民は,自分たちの王パディに足かせをはめ』,「ユダヤ人ヒゼキヤの手に渡し」,ヒゼキヤは「彼を投獄した」と述べています。
ヒゼキヤの治世中に起きたそのような出来事からすれば,ペリシテ人に与えられた,歓んではならないという預言的な命令は,非常に適切であったと言えるでしょう。ヒゼキヤの手に掛かったために彼らが経験した事柄は,まさに「飛びかける火のようなへび」が犠牲者に与える傷のようでした。イザヤ書 14章29節の預言は間違いなく成就しました。
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