エホバへの讃美を増し加えなさい
「エホバは大にましませば最もほむべきかな」― 詩 145:3。
1 第二次世界大戦以来,多くの人から聖書の預言の成就と見られるどんな事が起きていますか。
第二次世界大戦以来,多数のユダヤ人がパレスチナに帰ったことに,多くの人はそれぞれ関心を抱いてきました。加えてこの国の軍事力,経済力の増強,世界諸大国のイスラエル主権承認,イスラエル共和国の国連加盟は,ユダヤ人と非ユダヤ人を含む多くの人々から聖書預言の成就として迎えられてきました。ゆえに聖書の預言をしらべ,このような結論に真実の裏づけがあるか否かを検討しましょう。
2 ゼパニヤとエレミヤはとらわれのユダとイスラエルに何が起こることを預言しましたか。
2 2600年以上のむかし神は預言者ゼパニヤを霊感して次の言葉を書かせました。「われ……足なへたるものを救ひ おひはなたれたるものを集め彼らをしてそのはづかしめを蒙りし一切の国にてほまれを得させ名を得さすべし その時われ汝らを携へその時われ汝らを集むべし我なんじらの目の前において汝らの俘囚をかへし汝らをして地上の万国に名を得させ ほまれを得さすべしエホバこれを言ふ」。二,三年後この同じエホバ神は別の忠実なしもべエレミヤによって次のように言われました。「わたしはユダとイスラエルを再び栄えさせ,彼らを建てて,もとのようにする。わたしは彼らがわたしに向かって犯した罪のすべてのとがを清め,彼らがわたしに向かって犯した罪と反逆のすべてのとがをゆるす。この町〔エルサレム〕は地のもろもろの民の前に,わたしのために喜びの名となり,誉となり,栄えとなる。彼らはわたしがわたしの民に施すもろもろの恵みのことを聞く」― ゼパニヤ 3:19,20,文語。エレミヤ 33:7-9。
3 (イ)聖書の預言が生来のイスラエルに成就するには,何が起きなければなりませんか。(ロ)しかし事実はどうですか。
3 パレスチナに戻った生来のユダヤ人の場合はどうですか。ダビデやソロモンの時代の先祖たちが享受した以前の状態が復興されていますか。そのとき神から任命された王が「エホバの位」に坐し,神の律法に従って治め,人々は幸福で一致していました。(歴代上 28:5; 29:23,文語)彼らはエホバの名を負う民として立てられ,全地の人々の間でエホバのために喜びとなり,ほまれとなっていますか。パレスチナ復帰が預言の成就であれば,そうでなければなりません。資料を持ち出すまでもなくこれらの問いに対する答えが否定であることは,事情を知る人にとって明白です。政治的にも社会的にも今日のパレスチナのユダヤ人の間に神権政治すなわち神の支配らしいものは少しも行なわれていません。宗教的に見ても彼らは厳格な正統派,自由思想派等多くの派に分裂し,無神論者さえいます。エホバのほまれと栄光を全地の人々に伝えてエホバをほめる国民となるかわりに,彼らはエホバの無比のみ名を口にすることをこばみ,法律,文学はおろか会話や祈りの中にもエホバの名を用いません。
4 (イ)この点に関して異教国の人々,共産主義者,回教徒については何が言えますか。(ロ)キリスト教国は,エホバのために名となり,ほまれとなる民となるのにどのようにみじめに失敗しましたか。
4 では前述の聖書の預言はだれのことを述べているのですか。自らの作り出した無数の神々を拝んでいる異教国の人々ではありません。その大多数は真の神の偉大なみ名エホバをさえ知らないのです。世界に大きな勢力を持つ共産主義者は神を信ぜず,エホバのみ名と真理のことば聖書を憎んでそれに激しく敵対しています。何百万人に上る世界の回教徒についても同じです。9億2000万人の信者を擁するキリスト教国はどうですか。悲しむべきことにキリスト教国は国際連合の主要な部分を構成しており,従って「現存する悪の事物の制度」すなわちサタン悪魔の世の一部になりきっています。ゆえにキリスト教国は「神の敵」となっているのです。(ガラテヤ 1:4,新世。コリント後 4:4。ヤコブ 4:4。エペソ 2:2)そのうえユダヤ教と同じくエホバの聖なるみ名を人々に知らせまいと努めているキリスト教国は,説教壇でみ名を口にせず,普及している聖書の訳からみ名を除きました。そのため聖なるみ名エホバを知らない人がキリスト教国に何百万人もいます。
5 ベルシャザルの酒宴の記録はどんな状態をよく表わしていますか。
5 キリスト教国と異教国の人々,ユダヤ教徒,共産主義者,回教徒は結局のところエホバ神と,キリスト・イエスの治めるエホバ神の御国に一致して反対しているのです。この偽りの宗教の世界帝国は第一次世界大戦中ベルシャザルの大宴会を一致して再現し,酔いどれた彼らはエホバをぼうとくし,その証者を迫害し,金銀木石の神々をあがめました。a ―ダニエル 5:4,23。
6 今日エホバの聖なるみ名に賛美と栄光を帰している人々は,どんな唯一の組織を作っていますか。
6 今日,迫害にもかかわらず不動の地位を確立し,エホバのみ名のほまれのために立てられた人々の唯一の組織があることは広く知られています。30年以上前,彼らはエホバのことばに基づいた名,すなわちエホバの証者の名を与えられました。(イザヤ 43:10,文語)この人々は肉によるユダヤ人ではなく,霊的なユダヤ人(「エホバを賛美する者」の意),霊的なイスラエル人であって,大いなるバビロンのとらわれから解放された多くの国籍の人々から成っています。―ロマ 2:28,29; 9:6。エペソ 2:11-18。ヘブル 8:7-13。
7 これらエホバの賛美者は聖書の中で他のどんな名によって明らかにされていますか。
7 全宇宙で最も重要な,最も偉大な,最も聖なるみ名エホバを賛美しているのは,これらの人々すなわちエホバの証者とその仲間の者だけです。このきわだった人々は聖書の中で「エホバをおそるるもの」「エホバをたづねもとむる者」「へりくだる者」「ただしき者」「悩めるものと苦しむもの」と呼ばれています。―詩 22:23,26; 33:1; 74:21。エレミヤ 20:13,文語。
8 霊的イスラエル人がパレスチナのような一つの国に集められるのでないことは,預言と実際の事実からどのように明らかですか。
8 これらの人々が集められると述べたゼパニヤの預言は,地上の特定の場所に文字通り人々の集合することを意味していません。預言はつづいてこれらの人々に関し,「汝らをして地上の万国〔地上のすべての民の間に〕名を得させほまれを得さすべし」と述べているからです。それでエホバの証者が全世界194の国々に散在し,162あまりの言語の人々の間にいることもうなずけます。シモン・ペテロは次のことを述べました。神は「初め(て)異邦人たちを顧みて,その中から御名を負う民を選び出された……預言者たちの言葉も,それと一致している。すなわち,こう書いてある,『その後,わたしは帰ってきて,倒れたダビデの幕屋を建てかえ……(よ)う』『それは残った人々が,すべての国の民,わたしの名で呼ばれる民と共にエホバを誠実に求めるためである。昔から知られたこれらの事を行なうエホバが言われる』」― 使行 15:14-17,一部は新世。
讃美者の特権
9 油そそがれたエホバの証者とその仲間は,詩篇 113篇に述べられているどんな大きな特権に恵まれていますか。
9 一致してエホバをほめるこれらエホバの証者の一員に数えられ,交わることはまことに大きな特権です。詩篇 113篇1節から3節はこの人々に告げています,「エホバをほめまつれ汝等エホバの僕よほめまつれエホバの御名をほめまつれ今より永遠に至るまでエホバの御名はほむべきかな日のいづる処より日のいる処までエホバの御名はほめらるべし」。エホバのしもべであり奴隷であるエホバの証者はこの事に大きな幸福を見出しています。エホバはたしかにすべての賛美に値するからです。―詩 135:1-3,文語。
10 エホバを崇める賛美者は何を語らねばなりませんか。
10 詩篇 145篇を言いかえると次のようになります。「エホバは大にましませば最もほむべきかな その大なることは尋ねしることかたし この代はかの代にむかひて〔祖父と父,祖母と母,十歳台の若者と子供も共に〕なんぢのみわざをほめたたえ,なんぢの大能のはたらきを宣べつたへん〔彼ら〕汝のほまれの栄光あるみいづと,なんぢの奇しきみわざとを深く思はん〔彼らは〕なんぢの畏るべきはたらきのいきほひを語り,〔彼らは〕なんぢの大なることを宣べつたへん かれらはなんぢの大なる恵の跡をいひいで,なんぢの義をほめうたはん」。
11 イエスは,追随者が光を輝かせることの結果について何と言われましたか。
11 「あなたがたは,世の光である」と追随者に告げたとき,イエスは彼らが光を輝かさなければならない理由を次のように説明しました。「あなたがたの光を人々の前に輝かし,そして,人々があなたがたのよいおこないを見て,天にいますあなたがたの父をあがめるようにしなさい」。すなわちエホバの証者が家から家への宣教に多くの時間を費やして光を輝かせるならば,それだけ多くの人が父なるエホバに栄光と賛美を帰することを学びます。―マタイ 5:14-16。
12 エホバの証者はどんな理由で家から家に行きますか。
12 しかしエホバの証者はたゆまずに戸別訪問して人々に説き,文書をすすめるではありませんか。雑誌あるいは本を配布することによって神の国の伝道者は,関心を示した家の人を再びおとずれる機会を得ます。興味を示した人を再びおとずれる目的はどこにありますか。それはその人と聖書の勉強を始めるためです。ゆえにエホバの証者が家から家に行って聖書の光を輝かせる究極の目的は,人々が自分の聖書を学び,あらゆる神々の中で最も大いなる神,エホバという聖なるみ名を持たれる神を賛めるのを助けることです。
エホバへの讃美をどのように増し加えるか
13 週末に外に出て伝道できない伝道者のために,何が提案されていますか。
13 神の御国の伝道者の中には,週末あるいは会衆の書籍研究前の時間に野外の宣教に加わることが不可能か,あるいは不便なために,定期的に活動できない人もあるようです。そのような事情であれば,週中の都合のよい時に宣教に携わって下さい。定期的に活動するならば,各人はエホバへの賛美を増し加えられます。会衆内のしもべたち,とくに会衆の書籍研究の司会者は,神の国を愛する人々が自分に都合のよい時を選び外に出て伝道するのを助けることに特に注意を払わねばなりません。
14 円熟した伝道者はどんな二通りの方法でエホバへの賛美を増し加えることができますか。
14 新しい人が円熟した人に助けられて家から家の宣教を始めても,訪問を重ねて聖書研究を開く段になると援助してもらえず,せっかく始められた訓練がそのままになってしまう例もないわけではありません。実際には各人がエホバへの賛美を増し加える二通りのすぐれた機会があるのです。すなわち(1)円熟した人自身,興味を持つ人を重ねて訪問し,聖書研究を司会することが多くなり,(2)同時にまだそれほど円熟していない人が宣教のこのすばらしい分野に携わるのを助けることです。
15 開拓奉仕にはいることを考える伝道者は,どんな重大な理由を心に留めるべきですか。
15 多くの人は,開拓奉仕と呼ばれる全時間の宣教に携わることを真剣に考慮しました。そのときこの奉仕に伴う多くの特権や祝福を考えたに違いありません。このような人々は開拓奉仕に携わる更に重要な理由を考えたことがありますか。それがエホバへの賛美を増し加える手段であることを考えましたか。全時間奉仕者となるにあたってこの重要かつ決定的な理由をわきまえているなら,開拓奉仕を始め,それをつづけるために何かの犠牲が必要となっても,それはつぐなわれて余りあることを悟るでしょう。
16 (イ)エホバのみ霊の実は,どんな良い結果を生みますか。(ロ)これに関してイエスとパウロは何を述べましたか。
16 エホバのみ霊の実は「愛,喜び,平和,寛容,慈愛,善意,忠実,柔和,自制」です。(ガラテヤ 5:22,23)この種の美しい,うるわしい実は人と人との関係を円満にし,神権組織の平和と一致を増進させます。しかしイエスは,クリスチャンの実を結ぶ別の重要な理由を指摘しました。「あなたがたが実を豊かに結び,そしてわたしの弟子となるならば,それによって,わたしの父は栄光をお受けになるであろう」。パウロも大いなる神エホバの賛美と栄光を考えて次のことを書きました。「わたしはこう祈る。あなたがた(が)……イエス・キリストによる義の実に満たされて,神の栄光とほまれとをあらわすに至るように」― ヨハネ 15:8。ピリピ 1:9-11。
17 (イ)主の民と集まることから各人が益を得るほかに,どんな結果が生まれますか。(ロ)集会に出席しているだけで十分ですか。
17 主の民の会衆と共に集まる人は,そのことから得られる多くの祝福に気づきます。しかしこれらの集会に出席するとき,エホバに帰せられる賛美を考えたことがありますか。詩篇を書いたダビデは,「わたしは……会衆の中であなた〔エホバ〕をほめたたえるでしょう」「大いなる会衆の中で,わたしのさんびはあなたから出るのです」と述べました。(詩 22:22,25)この言葉が書かれてから1000年以上の後,使徒パウロはヘブル書 2章12節においてこれを引用し,大いなるダビデ,キリスト・イエスに適用しています。ゆえにキリストの弟子であり,キリストに代わる大使である人は,集会に出席することに対して同じ態度を持たなければなりません。また単に出席してそこに居るというのではなく,集会のプログラムに心を向け,また参加することによって,エホバへの賛美に加わるのです。そのことを心に留めましょう。
18 会衆の集会に参加することは,どのようにエホバへの賛美を増し加えますか。説明しなさい。
18 「ものみの塔」研究,奉仕会,神権宣教学校,会衆の書籍研究に出席するとき,話し方を改善し,御国の音信を伝えることに上達し,エホバの奉仕者として有能になる道が開かれます。こうしてエホバにいっそうの賛美が帰せられるでしょう。この訓練によって多くの人が,しもべ,監督,なかには巡回,地域,支部のしもべとして組織内の責任ある地位を占める資格を得ます。奉仕の特権を加えられることは各人にとって祝福ですが,全体的にはエホバへの賛美を増し加える結果となります。
19 エホバへの賛美となるため,組織内の監督としもべは何をしなければなりませんか。
19 大きな奉仕の特権を与えられた人々は,「多く与えられた者からは多く求められ」「かしらになりたいと思う者は,すべての人の僕とならねばならない」という聖書の原則を心に留めることが必要です。それは神の栄光のためです。(ルカ 12:48。マルコ 10:44)そこでエホバに賛美を帰するため,すべてのしもべ,監督,会衆内の円熟した人々は率先して愛と忍耐を示し,他の人にやさしくし,あたたかい愛を以って会衆の人々のために働かねばなりません。神の群れの上に立って圧迫することをせず,手本を示し,兄弟姉妹を何くれとなく助けることによって,エホバは会衆のある場所でますます崇められます。―ペテロ前 5:1-3。
20 野外奉仕で助け合うことは,どのようにエホバへの賛美を増し加えますか。
20 助け合うことは御国会館で兄弟たちと接する時に限られていません。野外奉仕に他の人を援助するのもその一つです。「物惜しみしない者は富み,人を潤す者は自分も潤される」。(箴言 11:25)戸別伝道,再訪問,家庭聖書研究に携わる時,「だれを誘うことができるか」を考えて下さい。月末までに時間を入れる必要だけを考えて1人で伝道に行く開拓者がいますか。考えてごらんなさい。3人の弱い人を助けたために,3時間のはずのところが2時間はいったに過ぎなくても,エホバへの賛美は増し加えられました。1人で伝道したならば3時間のものが,4人で2時間ずつ合計8時間の賛美がささげられました。1人で伝道して多くの時間を入れたならば人にほめられるかも知れませんが,外に出て伝道する賛美者がふえれば,エホバにほまれとなります。パウロはさとしました,「おのおの,自分のことばかりでなく,他人のことも考えなさい」― ピリピ 2:4。
言葉を用いてエホバをほめる
21 詩篇によれば,私たちはどのように口を用いるべきですか。
21 発声器官(口,唇,舌)を用いてエホバをほめることは,聖書に多く述べられています。「主は新しい歌をわたしの口に授け,われらの神にささげるさんびの歌をわたしの口に授けられた」「主〔エホバ〕よわが口唇をひらきたまへ,然らばわが口なんぢのほまれをあらはさん」「わたしの口は喜びのくちびるをもってあなたをほめたたえる」「わたしの口は…あなたをたたえるさんび(で)…満たされています」「われはわが口をもて大にエホバに謝し,おほくの人のなかにて賛めまつらむ」「わがくちびるは賛美をいだすべし」― 詩 40:3; 51:15; 63:5; 71:8; 109:30; 119:171,文語。
22 (イ)エホバをほめるために,何時くちびるを用いますか。(ロ)聖書は口を悪用することをどのようにいましめていますか,
22 エホバを賛めるために何時くちびるを使っていますか。外に出て宣教に携わる時だけですか。会衆の集会に出席する時だけですか。「われつねにエホバを祝ひまつらん,その頌詞はわが口にたえじ」と詩篇 34篇1節(文語)は述べています。パウロも,エホバを常に賛美することを強調してヘブル書 13章15節(文語)に,「我らイエスによりて常に賛美の供物を神にささぐべし,すなわちその御名をほむるくちびるの果なり」と書きました。ゆえに口とくちびると舌を用いて汚れたことや,みだらな事を語るのはクリスチャンにふさわしくありません。「悪い言葉をいっさい,あなたがたの口から出してはいけない。必要があれば,人の徳を高めるのに役立つような言葉を語って,聞いている者の益になるようにしなさい」。エペソ人に宛てた同じ手紙の中で,使徒はおろかな話を淫行や恥ずべき行いと同列に置いて,これらの事を行なう者が「キリストと神との国をつぐことができない」と述べています。ゆえに使徒は次のように命じました,「また,不品行といろいろな汚れや貪欲などを,聖徒にふさわしく,あなたがたの間では,口にすることさえしてはならない。また,卑しい言葉と愚かな話やみだらな冗談を避けなさい。これらは,よろしくない事である」。(エペソ 4:29; 5:3-5)「泉が,甘い水と苦い水とを,同じ穴からふき出すことがあろうか」と,ヤコブは聖書に書いています。ですからエホバの賛美を歌うことに常にくちびるを用いなければなりません。―ヤコブ 3:11。
23 現存する事物の制度の下で,私たちはどんな振舞いをすべきですか。その事はどんな結果となりますか。
23 エホバを賛美するには,ことばの泉を清く保つだけでなく,行い一般にも気をつけることが必要です。「異邦人の中にあって,りっぱな行いをしなさい」と使徒ペテロは述べています。なぜですか。「そうすれば,彼らは……あなたがたのりっぱなわざを見て,かえって……神をあがめるようになろう」と,ペテロは答えています。(ペテロ前 2:12)ですから外部の人と接する時には忍耐強く,寛容を示さなければなりません。親切と隣人愛を表わすことが肝要です。また自制を働かせる必要もあるでしょう。日常,遭遇する問題においてもエホバに対する忠実という問題ならば妥協はできません。物質主義と性のはんらんしたこの事物の制度には,輸血,兵役,国家の象徴物に対する敬礼などの重要な問題を含めて,多くの問題があります。このすべてに直面しても私たちは,「人間に従うよりは,神に従うべきである」と大胆に宣言した1世紀のクリスチャンと同じく,理知ある,断固とした決意を表わさねばなりません。―使行 5:29。
24 親はエホバへの賛美をどのように増し加えることができますか。
24 献身した親は子供を愛し,いつくしみます。そして子供たちがエホバの一致した崇拝者として永遠に生きることを願うに違いありません。ゆえに詩篇 78篇4節の言葉を行なうことが必要です。「われら之をその子らにかくさずエホバのもろもろのほまれと能力とそのなしたまへる奇しきみわざとをきたらんとする世につげん」。(文語)親がエホバの律法と戒めを子供に教え,またそれに従って子供を訓練するとき,エホバへの賛美は増し加えられます。
25 子供たちもエホバへの賛美を増し加えられますか。
25 子供たち,10台の青少年は,エホバをほめる特権が大人だけのものであると考えてはなりません。家庭,会衆,近所また学校での振舞いに気をつけるならば,愛の創造主の栄光を大きく崇めることができます。サタンとその手先は若者に盛んに敵対しており,エホバにささげる崇拝と奉仕をやめさせようとしています。イエス時代の宗教家も,子供たちがエホバを賛美するのをやめさせようとしました。サタンの精神を持つこれらの人々を叱って,イエスは言われました「『幼な子,乳のみ子たちの口に〔エホバは〕さんびを備えられた』とあるのを読んだことがないのか」。(マタイ 21:16)今日でも同じく,エホバを賛美する特権と能力は子供にも与えられています。これらの特権をとらえて活用しなさい。
26 歴代志略上 16章31節また詩篇 97篇に述べられている通り,圧倒的に大きなどんな理由のゆえにこの賛美の歌をますます歌うべきですか。
26 全地のエホバの民として,年齢,性,国籍,経済状態の如何を問わず,各人がこれらの事を実行して下さい。来たるべき日々において,皆さんがエホバへの賛美の歌声を増し加えられますように。イスラエル共和国やキリスト教国にではなく,エホバの一致した崇拝者また証者である皆さんに,次のことがすすめられています。「すべての神の僕たちよ,神をおそれる者たちよ。小さき者も大いなる者も,共にわれらの神をさんびせよ」。(黙示 19:5)たしかに皆さんには,かつてなかったすばらしい歌を歌うことができます「天はよろこび地はたのしむべし もろもろの国のなかにいヘエホバはすべをさめたまふ」。(歴代上 16:31)息あるすべてのものが永遠にエホバを賛める時が間もなく到来するまで,この歌を歌う人はますます増加することでしょう。ですから歌いつづけましょう。偉大な創造主への賛美を個人的にも集団的にも常に増し加えて下さい。それは皆さん自身にとって永遠の祝福となり,エホバに栄光,ほまれ,永遠の賛美を帰し,エホバを立証します。―詩 97:1; 145:2; 150:1-6。
[脚注]
a この事のくわしい証拠については,「大いなるバビロンは倒れた。神の国は支配す」(英文)をごらん下さい。