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神と戦う者は敗北しつつあるものみの塔 1978 | 3月15日
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行って,すべての国の人びとを弟子とし,父[エホバ]と子[イエス・キリスト]と聖霊との名において彼らにバプテスマを施し,わたしがあなたがたに命令した事がらすべてを守り行なうように教えなさい。そして,見よ,わたしは事物の体制の終結の時までいつの日もあなたがたとともにいるのです」― マタイ 24:14; 28:19,20。
25 エホバの証人はこの任命された業をどのように遂行してきましたか。しかしこの業と戦っている人々はどうなりますか。
25 神のみ子イエス・キリストの命じたこの業は,エホバのクリスチャン証人により194の言語でまさしく全世界に,216の国々や群島に推し進められてきました。神が命じたこの業に反対する人々は実際に神と戦う者となるのです。それは負け戦をすることです。彼らは,この小さな油そそがれたエレミヤ級とその忠節な仲間たちを自分たちは打ち負かす,という考えに必死にしがみついています。しかしわたしたちには,彼らが打ち負かすことは決してない,というエホバの約束があるのです。
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「彼らは必ずあなたと戦うであろう」ものみの塔 1978 | 3月15日
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「彼らは必ずあなたと戦うであろう」
1 配偶者の不忠実に対してわたしたちはどんな反応を感じますか。
わたしたちだれでも既婚者であるなら,もし正式に結婚した自分の配偶者が不忠実になって姦淫をするようなひどいことをしたなら,どう感じるでしょうか。例えば,若い時に嫁いで来た妻が,彼女の誓いを破り,離れ去って,ふしだらな男たちに身を売るようになったらどうでしょうか。忠実な夫であれば,心に痛みを感じないでしょうか。そして和解の希望が踏みにじられてしまったら,離婚証書と共に彼女を追い出すでしょう。苦境に置かれた夫は,もう決して戻って来てほしくない,と思うことでしょう。
2 エレミヤ記 3章1,2節には,どんな国家的規模の不忠実のケースが述べられていますか。
2 今から26世紀昔,つまり預言者エレミヤの時代に,これに似た事件が国民的規模で生じました。現代にもこれに対応するものがあります。したがって今日のわたしたちと関係があります。ですからそれがどのようにかかわりをもってくるのかを知るために,調べてみる価値があります。エレミヤが述べた事件の記録の中には次のように書かれているところがあります。「こういう言い習わしがある。『人が自分の妻を追い出し,その女が実際に彼のもとから出て行って他の人のものとなるならば,彼はその女のもとに再び戻ってよいだろうか。……そしてあなたも多くの連れと売春を行なった。それなのにわたしのもとに戻ってよいだろうか』とエホバは仰せられる。『踏みならされた小道にあなたの目をあげて見よ。あなたが犯されなかった所はどこにあるのか。道の傍らであなたは彼らのために座した。荒野のアラビア人のように。そしてあなたは自分の売春の行為と悪とをもって土地を汚し続ける』」― エレミヤ 3:1,2,新。
3 エホバはここでその変節者に何をするよう呼びかけておられますか。なぜですか。
3 ここで語りかけられているのはイスラエルの国民です。したがって次のように書かれています。「『戻れ,変節者なるイスラエルよ』とエホバは仰せられる。『わたしは自分の顔をあなたがた民の上に怒って伏せることはない。わたしは忠節だからである』,とエホバは仰せられる」。「『わたしは定めのない時に至るまで憤慨してはいない。ただあなたの咎に留意せよ。あなたはあなたの神エホバに違犯を犯したからである』」。「『戻れ,あなたがた変節者なる子らよ』,とエホバは仰せられる。『わたしは自らあなたがた民の夫なる所有者となったからである。そしてわたしはあなたがたを取り出す。……そしてあなたがたをシオンに連れて行く』」― エレミヤ 3:12-14,新。
4 今日,変節したイスラエルのようになっているのはだれですか。それで夫なる所有者についてどんな疑問が生じますか。
4 今日,変節者なるイスラエルのようになっているのはキリスト教世界です。キリスト教世界の見解に同意している人はまだ九億以上います。というのはそういう人々は多数の教派,宗派に籍を置く教会員だからです。エホバ神はかつてキリスト教世界の「夫なる所有者」であられたことがあるのでしょうか。今日彼女はエホバのみ名を軽視し,エホバのみ子の名イエスだけを前面に押し出していると言ってよいでしょう。キリスト教世界が存在し始める18世紀以上前,エホバは確かに「夫なる所有者」になられました。それにしてもだれの所有者になられたのでしょうか。それはイスラエル国民です。エホバは彼らを所有する権利を,特に彼らを古代エジプトにおける奴隷状態から解放することによって,それからシナイ山で彼らと法的契約を結ぶことによって,ご自分のものにされました。預言者モーセは神と人間の間の仲介者として用いられました。(出エジプト 19:1から24:8まで)しかしキリスト教世界はどうですか。
5 (イ)キリスト教世界はどこにその根源を有しますか。(ロ)西暦33年にエホバはだれの夫になられましたか。どのようにして?
5 今日の油そそがれたエレミヤ級がキリスト教世界に指摘しなければならない事があるのはここのところです。そして現代のこのエレミヤ級はそれを行なっているのです。キリスト教世界は西暦一世紀のキリスト教にその根源を有していました。同世紀の33年のペンテコステの祭りの日に,真のクリスチャン会衆は誕生しました。それはエホバ神にとって「選ばれた種族,王なる祭司,聖なる国民,特別な所有物となる民」となりました。(ペテロ第一 2:9)このことは,エホバ神と割礼を受けた生来のイスラエルとの婚姻関係が解消され廃棄されたことを意味しました。彼女は離婚されたのです。エホバはそのとき,新しく誕生した「聖なる国民」,すなわち霊的イスラエルに対して「夫なる所有者」の地位につかれました。この「聖なる国民」をエホバは,大いなるモーセであるみ子イエス・キリストの貴重な血で買い取られたのです。そしてこの「国民」を,エレミヤが予告していたところの「新しい契約」にお入れになりました。(エレミヤ 31:31-34)イエスはその新しい契約の仲介者でした。西暦36年の秋には,信仰を抱いていた非ユダヤ人たちがバプテスマを許され,霊的イスラエルの一員となりました。
6 西暦四世紀に,自称クリスチャンたちの間の宗教的背教はどんな結果を生みましたか。
6 それからどうなりましたか。キリストの選ばれた使徒たちは一世紀の終わりまでに死に,そのあと霊的イスラエルの会衆内で「夫なる所有者」エホバ神に対する宗教的反逆が根を下ろしはじめました。(マタイ 13:24-28,36-39)自称クリスチャンの間のこの背教は増大し,四世紀の初めにはローマ帝国の皇帝コンスタンチヌスがその状況を利用するに至りました。コンスタンチヌスはバプテスマを受けておらず,依然としてローマの異教の神官長であったにもかかわらず,当時の名目だけのキリスト教をローマ帝国の国教として公認しました。その結果,背教したキリスト教と国家との密接な結合が生まれました。
7 エレミヤ記 2章20,21節によると,エホバのクリスチャン証人はどんな堕落にキリスト教世界の注意を引かねばなりませんか。
7 エホバのクリスチャン証人は現代のキリスト教世界に対し,ちょうどエレミヤが西暦前七世紀の背教したイスラエル国民に語ったように語る責務を負っています。エホバ神のどんな言葉を語るのですか。これです。『あなたはすべての高い丘の上,またすべての生い成った木の下に寝そべり,売春を行なっていた。わたしは,あなたをえり抜きの赤いぶどうの木として植えた。そのすべてがまことの種であった。それなのにどうしてわたしに対して自分を変え,異質のぶどうの,堕落した新芽となってしまったのか』― エレミヤ 2:20,21,新。
8 エレミヤ記 2章2,3節は,イスラエルが誉れある霊的状態から堕落したことを,どのように示していますか。
8 エホバはさらに,ご自分の契約の民イスラエルと,現代においては名目だけのキリスト教とが堕落する前の霊的状態を説明し,エレミヤを通して次のように言われました。「わたしはよく覚え
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