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できる限りのことをするよう心を動かされるときものみの塔 1983 | 12月1日
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や地域監督は全地のクリスチャン会衆を訪問して信仰の仲間に霊的な援助を差し伸べることができます。(ローマ 1:11,12)全時間宣教の業に携わっている他の人々も寄付によって援助されています。
真の崇拝の初期の擁護者たちは,その貴重なものをもってエホバを敬い,天の祝福を受けました。そして,大変幸福でした。わたしたちも,今日王国の関心事を同様に支持する時,豊かに祝福されます。ですから,自分にできる限りのことをするよう心に促される時,積極的に答え応じたいものです。
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読者からの質問ものみの塔 1983 | 12月1日
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読者からの質問
■ ヘブライ 8章13節には,律法契約が,「古くなって……近く消えてゆく」ものとして述べられています。これは,近づきつつあった西暦70年におけるユダヤ人の体制の終わりを指していたのでしょうか。
そうではありません。ヘブライ 8章13節をそのように説明してきた人たちもいます。しかし,文脈の示すところによるとこの聖句は,エレミヤが新しい契約について予告した時以降の律法契約の占める立場に言及したものです。
ヘブライ 8章の中で使徒パウロは二つの契約を対比しています。「最初の契約」というのは,モーセが仲介した律法契約です。「第二の」,すなわち新しい契約は,イエスを仲介者とし,「勝った約束に基づいて法的に確立された」「勝った契約」です。―ヘブライ 8:6,7。
パウロはエホバが,「イスラエルの家およびユダの家と新しい契約を結ぶ」と,約束しておられたエレミヤ 31章31-34節を引用し,それから次のように書きました。「『新しい契約』ということによって,神は以前のものを廃れたものとされました。そして,廃れたものとされて古くなってゆくものは,近く消えてゆくのです」― ヘブライ 8:13。
ヘブライ人への書は,「[ユダヤ人の]事物の諸体制の終結」の期間中,恐らく,ローマ人がエルサレムを西暦70年に破壊する9年ほど前に書かれたものと思われます。(ヘブライ 9:26)そのためになかにはこの節を次のように説明してきた人たちもいます。律法に対する神の是認はイエスの死と共に終わったが,神殿における崇拝は西暦70年まで続いた。したがって,パウロがヘブライ 8章13節を書いた時には律法契約は『古くなりつつあり,完全に消える時が近づいていた』。そしてその時は西暦70年に到来した,と。
しかしもう一つの説明のほうが,ヘブライ 8章の内容とよく調和します。
パウロは,エレミヤを通して言われた,新しい契約が律法契約に取って代わるという神の言葉を強調していたのです。律法契約は義なる民を生み出すことができなかったために,とがめのないものとは言えませんでした。(ローマ 3:20)エレミヤの時代に,新しい契約が律法契約に取って代わり,それによって罪が完全に許されるようになるということを聞くのは,ユダヤ人にとって驚きだったに違いありません。
それでも,神がいったん新しい契約を明確に予告されたからには,古い契約はある意味で廃れたものでした。メシアが到来して新しい契約の仲介者を務める時まで神が古い契約の存続をたとえ許されたとしても,律法契約については,その日数はエレミヤがその言葉を書いた時から数えられていたということができます。ですからその節は,「『新しい契約』と言うことによって,神は以前のものを廃れたものとされました」という言葉で始まっているのです。J・B・フィリップスはこの節を,「神が新しい契約について語られるという事実だけで……古いものは時代遅れになる」と訳出しています。
エレミヤ 31章31-34節が書かれた時からあった,廃れるという予想は,イエスの死によって律法が終わった時に完全に実現しました。ですから,28年後にパウロは次の節でこのように付け加えることができたのです。「さて,以前の契約には,神聖な奉仕についての定式と,現世に属する聖なる場所とがありました」― ヘブライ 9:1。
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