イエスはしるしをお与えになる
親が子どもといっしょに読む特別な記事
きょうは,しるしのことについてお話ししようと思います。しるしの判断のし方を知っているのは良いことです。それは助けになります。
しるしには,ことばのついたものがあります。そのようなしるしは,どこで食べ物を買えるかを教えてくれます。また,自動車が来そうなときに通りを渡らないように注意してくれる信号などもそうです。あなたはどんなしるしを見たことがありますか。
別の種類のしるしもあります。ことばのついていないしるしです。その中には,お天気が変わることを教えてくれるものがあります。雲が太陽をかくすかもしれません。おそらく風が吹きはじめ,いなずまが光って雷が鳴ります。こうしたことを見たり聞いたりしたら,それは何を意味しますか。それらにはどんな意味がありますか。何が起ころうとしているのですか。そうです,たぶん雨が降るのでしょう。こうしたしるしを判断するのはむづかしくありませんね。
ある日,イエスの使徒たちはイエスにしるしを求めました。将来のある時まで人々は自分をふたたび見ることはないとイエスが言うのを聞いて,それがいつかを知りたいと思ったのです。その時が来たときにはどんなしるしがあるのでしょうか。
偉大な師は,ご自分に従う人々にしるしが必要なことを知っておられました。イエスは神といっしょになるため天にもどろうとしていたからです。ふたたび来るとき,イエスは人間ではなくて,霊者になっておられるのです。ですが,霊者は目に見えますか。それでは,人々はイエスがふたたび来られたことをどのようにして知りますか。それでイエスは,使徒たちが見守っていなければならない事柄をお話しになりました。この地上で起こる事柄についてお話しになったのです。
イエスが使徒たちに話しておられたとき,彼らはエルサレムの近くにいました。エルサレムは谷をへだててむこうに見えました。使徒たちにはエルサレムの美しい神殿が見えました。それでイエスはエルサレムとその神殿に起こる事について使徒たちに話されました。そしてその事はほんとうに起きたのです。
しかしイエスは同じ事があとになってもう一度起きると言われました。そのときそれらの事柄は全世界に起きます。それは何を意味しますか。イエスがもどってこられたことを意味します。イエスが天から神の王国の支配をはじめられたことを意味します。まもなくイエスは悪い者を滅ぼされ,やがて地上の生活はたいへん良くなるのです。
わたしたちはイエスがお与えになったしるしを見ましたか。わたしは見ました。そのことを聞きたいと思いますか。
しるしの一部としてイエスはこう言われました。『あなたがたは戦争や戦争の報告を聞くでしょう。国は国に,王国は王国に対して立ち上がります』。
わたしは自分が生きているあいだにそれを見ました。国々全体は他の国と戦って相手を滅ぼしました。その争いがじっさいに始まったのは1914年でした。現在わたしたちはほとんど毎日,戦争の報告を聞きます。あなたはラジオやテレビでそうした報告を聞いたことがありませんか。
イエスがお与えになったもう一つのしるしがあります。イエスは『つぎつぎにいろいろな土地で食りょう不足があるでしょう』といわれました。
すべての人が食物を十分に持っているわけではありません。あなたはそのことを知っていましたか。イエスは食りょう不足があるといわれましたが,わたしは,十分な食物がないために毎日1万人の人々が死んでいることを聞きました。
イエスはまた,『あちらこちらの所でつぎつぎにえき病があります』といわれました。
えき病ってなにか知っていますか。それはたくさんの死者を出す病気のことです。1914年に始まった戦争が終わるとすぐに,たいへんひどいえき病が広がりました。それはスペインかぜと呼ばれました。わずか二,三か月のあいだに5億人がこのかぜでねこみ,そのうち2,000万人以上がなくなりました。まったくひどいことですね。しかしえき病はスペインかぜだけではありませんでした。毎年いく千人もの死者を出している,ガン,心臓病その他の病気もあります。
イエスはもう一つのしるしをお与えになって,『いたる所で地震があります』といわれました。
地震ってなんだか知っていますか。地震が起こるとあなたの立っている地面がゆれます。家が倒れ,しばしば人が死にます。1914年以来,毎年地震がふえています。こうした事柄はわたしの生きているあいだに起きたものです。
イエスによると,もう一つのしるしは『不法がますますふえる』ことです。この事も起きています。ほとんどどこの人々も家にカギをかけるのはそのためです。人々は,だれかが押し入ろうとするのではないかと心配しています。そして,通りを夜ひとりで歩くのがあぶない所も少なくありません。現在ほど悪いことが見られたことはありませんでした。―マタイ 23:39–24:22。ルカ 21:5-36。
ある人はこうした事柄は前にもあったというかもしれません。しかし,そうした事柄が同じ時に,世界にこれほど広く起きたことは今までにありません。これらすべてには特別な意味があるのです。
こうした事柄はしるしである,とイエスがいわれたことを思い出してください。あなたはそのしるしを理解することができますか。それはどんな意味を持っていますか。
たいていの人は困った事柄ばかりを見ているので,悲しんでいます。でも,そのしるしにどんな意味があるかを知ったなら,人々は大喜びするでしょう。なぜですか。
イエスはいわれました。『こうした事柄が起こりはじめたなら,頭をあげなさい。なぜなら,あなたがたの救いが近づいているからです』。それはわたしたちが幸福になるという意味です。なぜなら,まもないうちに神がこの地上のすべての困った事柄を終わらせてくださるからです。そのとき,生活はほんとうに楽しいものになります。
これは良いたよりだと思いませんか。わたしたちがそれをほんとうに信じているなら,この良いたよりを自分だけのものにしておかないでしょう。他の人々もそれについて知る必要があるのです。