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読者よりの質問ものみの塔 1955 | 1月15日
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読者よりの質問
★ ヨハネの洗礼はどの位の期間正しく続きましたか? イエスの洗礼は,弟子たちにとつていつ始まりましたか? ― アメリカ合衆国の一読者より ―
洗礼者ヨハネは,ユダヤ人に呼びかけ,律法契約にそむいて犯した罪を悔い改めるようすすめました。彼は,この悔い改めにより,またはその悔い改めのしるしとして水で洗礼を施しました。はつきりした言葉で表わされた最近の聖書の翻訳によると,ヨハネはマタイ伝 3章11節でこう述べています。『あなた方が悔い改めているために,私は水の洗礼を授けている。』(新世)『あなた方の悔い改めのしるしとして,私は水の洗礼を与えている。』(アメリカ訳)『あなた方の悔い改めを表わすために,私は水の洗礼を与えている。』(ウイリアム訳)律法契約の下にいるあいだは,ユダヤ人にはそれを守る義務があり,その要求にかなうことができず律法に対して罪を犯したときは,悔い改めを示すことが適当でした。西暦29年から西暦33年まで,彼らはヨハネの洗礼に従い,その悔い改めを示しました。
イエスの洗礼は,それとは違うものでした。イエスは罪無く完全であつて,悔い改める罪を持つていなかつたのです。イエスは律法に対して罪を犯したのではなく,律法を守りました。彼の水による洗礼は,律法契約違反の罪を悔い改めることを示すのではなく,ヱホバの御意をする献身を表わしていました。しかし,彼には水による浸礼以上のものがありました。つまり,ヱホバの聖霊による浸礼もあつたのです。(マタイ 3:16)ヨハネの水による洗礼を受けた後に,イエスの如くに浸礼をうける又は洗礼をうけることは,聖霊の注がれるのを受けることを意味します。聖霊の伴うその洗礼は,イエスの弟子たちに何時始めて起りましたか? それは西暦33年の五旬節の時でした。そのとき,イエスの弟子たちは,イエスが約3年半以前に受けたように,聖霊による洗礼をうけました。そのときに,地上にいるクリスチャン施行者によつてイエスの名による水の洗礼が始まつたのです。そのとき,ペテロはこう言いました。『悔い改めなさい。罪のゆるしを得るために,あなた方一人一人はイエス・キリストの名による洗礼をうけなさい。そうすれば,あなた方は聖霊の自由の賜物をうけるであろう。』― 使行 2:38,新世。
イエスが苦しみの杭の上で死なれたとき,律法契約を終らせる基礎が備えられました。除去の基礎はそのとき有効になり,ヱホバがそれを苦しみの杭に釘づけにされたという言葉から示されました。(コロサイ 2:14)五旬節<ペンテコスト>のときに,それは全く法的に除去されて,新しい契約がそれと入れ代り始まりました。古い律法契約の続いているあいだ,律法にそむいて行う罪の悔い改めを示すヨハネの洗礼は適当なものでした。しかし,契約が合法に除去されて,新しい契約がそれと入れかわつたときに,ヨハネの洗礼は効果のないものです。その後にヨハネの洗礼をうけたとしても,それは益のないものであり,イエスの名によつて洗礼をうける必要がありました。(使行 18:25,26; 19:2-6)それで,律法契約が有効な時のあいだだけ,ヨハネの洗礼は有益でした。五旬節<ペンテコスト>のときに律法契約が法的に除去されて,新しい契約がそれと入れ代つたときに,イエスの名による水の洗礼と聖霊の伴う洗礼が始まりました。
★ なぜ新世訳は,ペテロ後書 3章10節を『地とその中にある業は暴露されるであろう。』と翻訳するのですか? その意味は何ですか? 英文欽定訳は,『地とその中にある業は燃えるであろう』と述べています。―オーストラリヤの一読者より。
新世訳のこの節についての脚註は,なぜそのように翻訳されたかを示しています。そして,その翻訳は,使用し得る最古で最も信頼できる聖書の写本,すなわちバチカン1290年写本とシナイ山写本に従つたと示しています。その地とは,文字通りの地的な遊星のことではなくして,現在地の上にあるところの目に見える人間の組織制度を意味しています。それでその地とその業は暴露される,つまり十分に知らされる,覆いがとられる,露出するという風に考えられますが,その考えは,イザヤ書 26章21節に述べられている考えと類似しています。『視よ,ヱホバはその所をいでて地にすむものの不義をだしたまわん。地はその上なる血をあらわにして殺されたるものをまた掩わざるべし。』ハルマゲドンの時に,ヱホバの見えない天的の執行者たちは,現在の世の悪い組織制度の邪悪な業を,一つ残らず暴露し,罰するでありましよう。
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発表ものみの塔 1955 | 1月15日
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発表
1月から4月までのあいだ,ヱホバの証者は家から家に伝道し,ものみの塔の1年の予約を500円で提供します。新しいどの予約についても,啓発を与える320頁の本『神を真とすべし』を無料の贈物といたします。このクリスチャンの業に参加したいと願われるならば,各地方にいるヱホバの証者と連絡を取られるか,あるいは『ものみの塔』協会に手紙を送り問い合わせて下さい。
『ものみの塔』の研究
2月6日 真の愛は実際のもの 1-19
2月13日 同 20-40
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