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悪霊からの攻撃ものみの塔 1963 | 7月1日
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なにかがつかんで窓のほうにひっぱった。からだが持ち上げられて,ベッドにふれているのは大腿と足だけだった。悲鳴をあげて助けを求めた妻の足を私はつかまえたが,それが何であるにしろ,ひっぱっている力は非常に強かった。私は最初,妻をひきもどすことができず,自分も窓のほうに引かれそうになった。突然にその力は無くなって妻は倒れた」。6
これに類した出来事は世界各地から報告されています。パナマのヘラルド紙は,18歳の少女が霊者に攻撃されるのを目撃した市の役人と医師の言葉をそれぞれ次のように報じています。「私が少女の手をつかんでいた時,その手は何者かに打たれた」。「私はこの世界のものをみな見えるものとして考えていたが,不可解な力,見えなくても感ずることのできる力の存在をいま認めざるを得ない」。シンガポールの新聞は,悪霊に襲われたペナンの子供たちについて,報じました。「悪霊は子供を襲って,時には裸にしてしまい,子供を苦しめてうめき声をあげさせる」。8 これに似た例は聖書にもあり,悪霊につかれた祈とう師のことが出ています。「そして悪霊につかれている人が,彼らに飛びかかり,みんなを押えつけて負かしたので,彼らは傷を負ったまま裸になって,その家を逃げ出した」。―使行 19:16,新口。
「現代におけるサタンの証跡」9と題する本は,悪霊につかれた人の例だけでなく,悪霊と祈とう師との間にかわされた話を数多く記録しています。
多くの場合,悪霊は人々に語りかけて悩まし,このような人は「声」を耳にします。心霊術の用語でこれは「明透聴力」と呼ばれ,悪霊の声をそのまま書いた心霊術者の本がたくさん出版されています。悪霊の声は多くの人を悩まし,暴力行為,殺人,自殺などにかり立てます。シンガポールの一人の男は,4日のあいだ,自殺を命ずる悪霊の声を聞いていましたが,遂に自殺しました。この人は悪霊のささやきが聞えることを妻にもらしていましたが,妻は本気にしませんでした。10
霊界からの攻撃を受けた例は,絶版になったものみの塔協会の出版物,「生者は死者と話すことができるか」に戴せられています。たとえば,
「心霊現象を調査したシカゴ・ニューズ紙は次の結論に達した。『大ぜいの人が耳をそばだてて聞こうとしている声については,それは善よりも悪をすすめる……いったん交信が確立されると,悪霊の声を追い払うのは難しくなる……自分の意志,魂すなわち全人格をこれらの霊力に服従させるのは全く危険である。……悪霊の声にそそのかされて,一人の女は自分の娘を風呂の中で溺死させた……ある若者は悪霊の声の命ずるまま,レストランから出て来た人に一撃を加えた……同様な例が何百もある』」。
ノアの時代の洪水前に,悪鬼の活動によって「悪が地にはびこり」ました。(創世 6:1-11,新口)今日でも他の人を攻撃するように仕向ける悪鬼によって暴力行為は増しています。霊界からの攻撃は,大きな災となっています。クリスチャンは「悪しき者の火矢」にさらされることを知って,霊的な戦いの備えをしなければなりません。
引用文献
1 ガーネイ,生者の幻影。
2 サーストン・ホプキンス,英国の幽霊。
3 1949年8月27日付,フィラデルフイア・ニューズ。
4 1953年5月14日付,ビクトリア(カナダ)デイリー・コロニスト
5 1953年10月15日付,ニューヨーク,ジャーナル・アメリカン
6 1950年7月17日付,ロンドン,デイリー・メイル。
7 1953年5月19日付,パナマ・シテイ,ヘラルド。
8 1953年8月30日付,サンデイ・タイムズ。
9 1962年,マックミラン,レオン・クリスティアニ。
10 1953年12月15日付,ザ・ストレイト タイムズ。
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大会の価値ものみの塔 1963 | 7月1日
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大会の価値
◇ 次の経験は,善意者を力づけ,実際に行動にまで導くのに,大会が大きな役割を果たす事を良く示しています。ある会衆の僕は次のように書いてきました。「一善意者が会衆とまじわるようになりました。しかしその人の妻はそれほど関心を示していませんでした。やがてガーナの全国大会の日が来ました。しかしこの善意者は仕事の整理がつかず,出席のための時間を生み出せませんでした。それで彼は妻がかわりに行って大切な点を全部ノートし,帰ってから自分に良く話すようにと決めました。妻はそれに同意し,会衆の人々と共に大会に出席しました。多くの部族から人々が集まってきているのに,みんなが一致している事,人を励ます教訓,兄弟たちの協力と楽しそうな様子など,どれも彼女が気付かぬところはありませんでした。それで彼女も真理に対する認識を深くせずにはいられませんでした。帰宅後彼女は主人に,自分が見た事,聞いた事のすべてを話し,結びに『特に私が一つお話したいのは次の事です。私と子供たちはこれから毎週集会に行きます。そして,あなたと一緒に伝道にも行きます』。この時以来,この家族の全員はいつも集会に出席し,定期的な伝道者になっています」。―1963年エホバの証者の年鑑から
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