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『死後の生存』についての聖書的研究 その1ものみの塔 1955 | 11月15日
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亡すことができないからである。」神はそのようには言われずこう言われました。「お前(お前の体ではなく,魂であるお前)は,土から取られたのであるから土に戻るであろう。お前(魂)は塵であり,お前(死の宣告下にある魂)は塵に戻るであろう。」
57 生ける魂であるアダムは,活気づけられた塵,又は生気づけられ,かつ生命を与えられて生命力を持つ塵の形であつて,それが人間の形につくられたものに過ぎません。他の陸上の動物とまつたく同じものです。死の宣告を実施するため,神はエデンの園から人間を追放しました。なぜ?『ヱホバ神は言われた。「人間は私たちの一人のようになつて,善と悪を知るようになつた。それで,人間が手を出して生命の木の実を取つて食べ,永遠に生きることのないようにするため ―」そうヱホバ神は言われて,人間をエデンの園から追い出して地を開墾せしめられた。人間は地から取り出された(いまは,その地に戻らねばならない)ものである。このようにして,神は人間を追い出され,エデンの園の東にケルビムと剣の燃える刃とを置かれた。その燃える刃は,生命の木への道を守るために絶えず自転していた。』(創世 3:22-24,新世)神は生命の木からアダムを遠ざけました。それは,アダムの体だけが死んでも,その霊は霊の世界で生き続けて霊の世界で不滅の旅を始め,前よりも多くのことを知つて,より一層自由になり,かくして創造者に背いて死ぬことにより,実際の益を受けるなどということのないためです。神はエデンの園からアダムを追放して,生命の木から遠ざけましたが,それは人間の魂であるアダムが,どんな場所であろうとも生きることができず,その存在を止めて,丁度獣と同じく『必らず死ぬ』ためだつたのです。
58 アダムが930歳で死んだということは,どのように説明されますか?
58 人間の魂であるアダムは,人間の完全さを失つたものの,エデンのパラダイスの外にある呪われた地で,幾世紀ものあいだ生き続けました。『かく,アダムは息子,娘の父親になつた。アダムの齢は,九百三十年で,そして死んだ。』(創世 5:4,5,新世)アダムが罪を犯して,神が彼を罪に定めてエデンのパラダイスから追放したその日に,アダムは神の目から見ると死んでいる者であり,罪の中に死んでいる者でした。アダムは,不従順の父親になり,不従順の子どもを生じました。この理由のために,使徒パウロはクリスチャンたちにこう告げたのです。『あなた方は過ちと罪の中に死んでいた。その過ちと罪の中にあなた方はかつてこの世の組織制度にしたがつて歩み,また空中の権威を持つ支配者,すなわち不従順の子らにいま働きかけている霊者にしたがつて歩んだのである。』(エペソ 2:1,2,5,新世)その見方から見ると,アダムと同じくエバも『生きてはいても,死んでいるのである。』(テモテ前 5:6,新世)しかし,アダムとエバが罪の中に死んでいるということだけでは,全く死んだということにはなりません。彼らが呼吸するのを止めて,その霊つまり生命を生ぜしめる活動力が,与え主である神に戻つた時,最初の人間の魂であるアダムとエバは死にました。アダムは,千年より70年少い年数だけ生きました。もし,使徒ペテロの『ヱホバにとつて一日は千年のようであり,千年は一日のようである。』(ペテロ後 3:8,新世)という時の計算法を使うならば,アダムとエバはその禁ぜられた木の実を食べた『日に』確かに死にました。アダムは,人類存在の最初の千年の日に死にました。(次号につづく)
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ヱホバの証者間の神権制度ものみの塔 1955 | 11月15日
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ヱホバの証者間の神権制度
1919年以降の20年間,会衆制度の神権組織を学ぶため,証者たちは訓練され教育が与えられてきました。この間,ある『選出長老』は,この新しく神から与えられた指導権に,こと更に反対する気運を示してきました。ヱホバの聖霊又は活動力が制度の上に働いて,統治上の変化をもたらし,神権的な,神の指導し給う新世社会が形成されつつあつたことをそれらの人々は悟ることができませんでした。1922年以後のいずれの年度報告も制度という課題に言及し御国伝道者のこの問題に対する認識を深めさせました。また制度にいどんでいる最大の敵はサタンであることも,証者たちは悟つてきました。次に1932年8月15日及び9月1日号の『ものみの塔』は,連続して,『ヱホバの制度』を説明して居ます。そのうちで,会衆の票により選出された『長老』又は『執事』は聖書的に存在しないものであると指摘されました。そして正しい答は,神の目から霊的に円熟したものが,年上の者(長老)であって,それらの兄弟たちが監督(エピスコポス)として,又は奉仕の僕(ディアコノイ)として行動すべきことが説明されました。全世界の霊的に目ざめた会衆から,これら役員を会衆内から取除くとの決議が協会の本部に送られてきました。それら会衆は,協会により任命された奉仕指導者に信頼の念をただちに披瀝しました。そして『選出長老』に代るものとして票により,会の司会者と10名を越えない奉仕委員を選択するようになつたのです。これらの僕たちは,協会任命の指導者の援助にあたります。この伸びつづけていた野外奉仕に参加を拒絶した(そして彼らの活動範囲をたんに地方の会衆伝道にだけとどめていた)沢山の『選出長老』は,このときに,証者の列から脱落して行きました。
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