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神の目的とエホバの証者(その50)ものみの塔 1962 | 11月15日
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図書館の建物は,シャイロアと名づけられた。それは「送り出す」という意味である。たしかに主はギレアデを祝福され,ここから大勢の証者が地のはてにまで送り出された。g
また少し横道にそれますが,1948年にアメリカの最高裁判所は,エホバの証者に重要な判決を下しました。それは町で拡声装置を使う前に許可を要求した,ニューヨーク州ロックポート市の条令を無効としたものです。最高裁判所は,これが言論と集会の自由を侵するものと認め,次のように裁定しました,
拡声器は,今日,効果的な公開講演に欠くことのできないものである。宣伝カーは,政治運動の手段として受け入れられてきた。それは人々に伝える方法なのである。……宣伝されている思想を好まない場合,それを騒音ときめつけてしまうことがあり得る。この種の条令には,権力による検閲がつきものであり,悪用される危険が多い。h
1948年と1949年の地域大会
前年の8月,カリフォルニア州ロスアンゼルスの大会において,会長から発表された通り,1948年には全国大会も国際大会も開かれず,エホバの証者が奉仕のために組織されているすべての国において地域大会が開かれることになりました。アメリカにおけるその最初のものは,3月12日-14日までジョージア州アタランタで開かれ,9月17日-19日までロード・アイランドのプロビデンスで開かれた6番目の大会を最後とし,六つの大会の合計出席者数は6万6000人でした。i
カナダと英国で四つの地域大会が開かれ,1万7917人,1万8200人がそれぞれ出席しました。オーストラリアでは六つ,スイスとノルウェーで三つ,ポーランドとドイツで二つが開催され,ドイツでは3万9150人の出席を見ています。メキシコ,スエーデン,オーストリア,チリー,英領西インド諸島その他でも地域大会が開かれました。j
1949年にもひきつづいて更に大規模な地域大会が開かれました。以前の大会と同じく,これらの大会において,沢山の貴重な教訓が与えられ,奉仕活動また洗礼式が行なわれました。また「時は思ったよりも,おそい」と題する公開講演が行なわれています。カナダにおける五つの大会には2万3000人k,アメリカではオレゴン州ポートランドに始まってフロリダ州ジャクソンビルで終った14の大会に8万5441人が公開講演に集まりました。l
東ドイツの共産主義者は,西ベルリンで開かれた地域大会に証者が出席するのを阻止しようと努めましたが,それにもかかわらず1万7232人の証者が大会に集まり,公開講演には3万3657人も集まりました。この大会において,東独地区のエホバの証者の迫害に注意を喚起し,エホバの証者はナチスを恐れなかったと同じく共産主義者をも恐れないことを宣言する決議が採決されました。ドイツでは全部で四つの大会が開かれて,約4万人の証者の出席を見,公開講演には6万3401人が出席しています。また2486人が洗礼を受けました。a
地域大会はエホバの証者が組織されて奉仕を行なっている他のあらゆる国,他のヨーロッパ諸国,オーストラリア,アジアおよび西半球で開かれました。それを詳細に語れば興味はつきないでしょう。
大会はエホバの証者の奉仕者としての生活の中でもハイライトであり,踏み石となるものです。聖書に基づく論理的な話に耳を傾け,戦いのおたけびから遠く離れて,新しい世のふんい気の中に数日を楽しみ,いこいの水ぎわに集まってエホバの義を語り,互に協力することは,真理を持っているという確信を強め,御国の希望を明るくします。
さて1949年の大会も終って,すべての人は1950年の大会を待ち望んでいました。この年に国際大会の開かれることは,すでに1948年に発表され,世界各地の兄弟は出席の準備を熱心にすすめていたのです。それは記念すべき出来事となりました。
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読者よりの質問ものみの塔 1962 | 11月15日
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読者よりの質問
● ハルマゲドンを生残る「他の羊」の大いなる群衆は,仲間の残れる者が忠実を証明して,不滅性の報いを得たかどうかを知ることができますか。―アメリカの一読者より
ハルマゲドン後の新しい世に住む「他の羊」は,キリストのからだの成員である14万4000人がだれであるかを知るでしょう。そのように考えるのは理にかなったものと思われます。詩篇 85篇5,6節はこの事に関連した聖句で,次のように述べています。「シオンにつきてはかくいはん,此の者かの者その中にうまれたり至上者みづからシオンを立て給はんとエホバもろもろの民をしるしたまう時このものはかしこにうまれたりと算へあげたまはん」。
そのようになるのは全く理にかなったことです。現在私たちは,エホバの恵みを得た昔の人々のことを,聖書の記録によって知ることができます。それを知ることは私たちに励ましとなるものです。従ってハルマゲドン後の新しい世界の人々にとって,特定の人が忠実を証明して,不滅性の栄光の報いを受けたことを知るのは,同じく忠実を励ますものとなるでしょう。その人々を知るものたちは,その忠実な献身を思い起こすことでしょう。それはヘブル書 13章7節(新口)の次の原則とも一致しています。「神の言をあなたがたに語った指導者たちのことを,いつも思い起しなさい。彼らの生活の最後を見て,その信仰にならいなさい」。
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