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「御心が地に成るように」(その19)ものみの塔 1959 | 10月1日
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…アテネ帝国のごとく,それは海外の帝国であつた。その道は海の道でその共通のきずなは英国海軍であつた。すべての帝国と同じく,その結合は通信連絡の方法に全く依存していた。…「世界の小歴史」(英文)365,366,368頁の第64章『1914年の大英帝国』
19 どのような面で,この象徴的な角は『全地を併合しま』したか。それのどんな部分は,更にその力を増し加えるようになりましたか。
19 大英帝国はたしかに『全世界を併合』しました。すなわち全世界的なものになつたのです。それで,太陽は大英帝国の領土の上に沈みませんでした。地上の4分の1の国が抱括され,地の人口の4分の1は含まれました。それは世界の歴史上で最大の帝国でした。しかし,それ以上のことがあります。1775年,アメリカにあつた13の英国植民地は反逆し,8年にわたる戦いの後にその独立を確立しました。アメリカ共和国に王はありませんが,大統領を政府の首理とし,戦いを行つて拡大し,大西洋海岸から太平洋の海岸にいたるまで,北アメリカ大陸中にひろがりました。アメリカ共和国はアラスカを買い取り,海洋中のいろいろの島を所有するにいたりました。やむを得ぬ周囲の状況により,アメリカ共和国は母国の同盟国となりました。そして,二つの世界大戦の際には英国とアメリカはくるしい戦いをして勝利を得ました。第二次世界大戦以来,アメリカ共和国は世界の優勢な国として表われました。しかし,肝要な事柄では英国と強いきずなを保ち,協力し合つています。
20 それで,いちばん最近の発展において,その角は何を象徴しましたか。それはどんな3つの角を倒しましたか。
20 予めに告げられていた『この角には目があり,また大きな事を語る口があつて,その形は,その同類のものよりも大きく見えた。』この角は,英米両国の世界強国であると歴史上識別されています。それは,聖書の預言内で予めに告げられていた第7次世界強国です。この強力な角が1914年前に倒した3つの角または『三つの王』は,(1)スペイン,(2)ネーデルランド,そして(3)フランスの海軍力でした。a
21 どんな面でこの象徴的な角は目を持つていますか。その口は,どのように大きなことを語り,最高者に敵対の言葉を語りましたか。
21 7番目の世界強国であるこの英米世界強国は,極めて目ざとく,抜け目なく,外交が巧みでこの世的に賢明です。それは『目がある角』です。それは『大きな事を語る口』があつて,世界の大部分の政策をつくり上げます。そして,この世界の代弁者または預言者としての働きをいたします。(黙示 16:13。19:20)諸国家は,自分たちの道を決定する前に,英米世界強国の言葉に耳を傾けます。以前にあつた世界強国エジプト,アッスリア,バビロン,メデア ― ペルシヤ,ギリシヤ,そしてローマと同じように,英米世界強国はヱホバ神に敵対の言葉を語り,ヱホバの忠実な証者たち,すなわち地上の『聖徒』たちと係り合いを持ちました。『彼は,いと高き者に敵して言葉を出し,かつ,いと高き者の聖徒を悩ます。彼はまた時と律法とを変えようと望む。』(ダニエル 7:25,新口)このすべてにもかかわらず,『彼』はクリスチャンであると主張するのです!
22 この象徴的な角は何の一部ですか。それは,どのように神の御国のために働かず,また神の御こころにしたがつて語りませんでしたか。
22 この英米両国の世界強国が,キリストの教えに従わぬこの世の一部であることは間ちがいありません。それは,『この世のすべての国々とその栄華』の一部です。サタン悪魔は,誘惑の山でそれをイエス・キリストに提供しましたが,イエスは拒絶して,次のように言いました。『サタンよ,しりぞけ!「あなたの神エホバを崇拝し,エホバ神のみに聖なる奉仕を捧げねばならない」と書かれている。』(マタイ 4:8-10,新世)目と口を持つこの象徴的な角は,良心のとがめなどを気にかけず,世界支配を得ようと努め,神の約束された御国のために働こうとしませんでした。その口は,この世の指導権を得ようとする目標を述べており,よく話す口であつて,罪がないとは言えず,また外交的な偽りがないとも言えません。それは最高者の御こころと目的に敵対して語り,『エホバという名を持ち給う汝のみ全地をしろしめす至上者なることを』認めません。―詩 83:18。
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設計者がいなければならぬものみの塔 1959 | 10月1日
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設計者がいなければならぬ
すべての生物は偶然に存在するようになつたでしようか,実際のところそんなものはひとつもありません。化学者エドモンド・コーンフェルドはこう言いました。『有機化学の ― ことに生きた組織の ― 中の複雑ながらも行きわたつた秩序を見た者にとつては,偶然という考えなどは甚だしい矛盾である。分子構造や相互作用に関する科学を研究すればするほど,それを創案し設計した者が必ずいるということをますます確信するようになる。』
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