レホボト
(Rehoboth)[広い場所(複数)]
1. イサクが自分の掘った井戸に付けた名称。(創 26:22)一部の学者たちはレホボトをベエル・シェバの南西約35㌔の所にあるルヘーベ(ホルバト・レホヴォト[バ・ネゲヴ])と暫定的に同定しています。これらの名称には幾つかの類似点が見られます。イサクはその井戸に名を付けるに際し,今や神は広やかな場所を与えてくださったと言いました。彼とその羊飼いたちは他の人たちの邪魔になることなく,また他の人たちから邪魔されることもなく群れを殖やすことができました。
2. エドムの初期の王シャウルの出身都市。どこにあったかは知られていません。(創 36:31,37; 代一 1:43,48)この場所はいずれの言及箇所でも「川のそばの[もしくは,ほとりの]レホボト」と呼ばれています。この「川」という名称は,聖書では一般にユーフラテス川を意味しています。(詩 72:8; 代二 9:26。出 23:31および申 11:24と比較。)そのため一部の地理学者たちは,ハーブール川とユーフラテス川の合流点近くの二つの遺跡のどちらかではないかと述べています。しかしそうだとすれば,シャウルの出身地はエドムの領地からかなり外れた都市だったことになります。しかし,現代のある地理学者たちは,これら二つの用例における「川」が,死海の南端に注ぎ込むゼレド川(ワディ・エル・ハサー)のような,エドムの中あるいはその境界の一つの近くを流れていた川を指していると考えています。地理学者のJ・シモンズは,死海の先端の南東約37㌔の所にある遺跡がそれかもしれないと述べています。