-
ヘブライ人聖書に対する洞察,第2巻
-
-
とはいえ,セムのことが「エベルのすべての子らの父祖」として述べられている創世記 10章21節で,エベル一人が特に取り上げられていることは注目に値します。
-
-
ヘブライ人聖書に対する洞察,第2巻
-
-
それで,セムに申し渡されたノアの祝福の言葉が特にエベルの子孫に成就することを示す神からのしるしとして,系図上の一覧表の中でエベルのことが取り上げられているのはもっともなことと言えるでしょうし,その後の事実はイスラエル人がその祝福の主要な受益者になったことを示しています。また,エベルについてこのように特に言及することは,創世記 3章15節のエホバの預言の中で述べられている約束の胤の家系を示すという目的にもかなっており,そのように言及されることによりエベルはセムとアブラハムとを結び付ける特別な人物になりました。このような関係は,「ヘブライ人の神」というエホバの名称ともよく調和するはずです。
-