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エホバは王であるイザヤの預言 ― 全人類のための光 I
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9,10 (イ)イスラエルにおいて農業にはどんな役割がありますか。(ロ)人が各々『自分のぶどうの木やいちじくの木の下に座る』ことにはどんな意味がありますか。
9 イスラエルの国は農耕社会です。イスラエル人は約束の地に入った時からずっと定住生活をし,作物の栽培と牧畜を行なってきました。そのため,イスラエルに与えられた法制度において,農業は重要な位置を占めています。地力を回復させるため,土地を7年ごとに休ませる安息が義務づけられています。(出エジプト記 23:10,11。レビ記 25:3-7)国民が祝うよう命じられている年3回の祭りの時期は,農耕の季節と合致するようになっています。―出エジプト記 23:14-16。
10 国中どこへ行っても,ぶどう園はありふれた光景です。聖書は,「死すべき人間の心を歓ばせる」神からの贈り物として,ぶどう酒を挙げています。(詩編 104:15)人が各々『自分のぶどうの木やいちじくの木の下に座る』ことは,神の義の支配のもとでの繁栄,平和,安全を表わします。(列王第一 4:25。ミカ 4:4)実り豊かなぶどうの収穫期は祝福とみなされ,歌って歓ぶべき理由となります。(裁き人 9:27。エレミヤ 25:30)逆のことも言えます。ぶどうの木が枯れたり実を結ばなかったりするなら,またぶどう園が,いばらだらけの荒れ果てた所になるなら,それはエホバが祝福を取り去られた証拠であり,大きな悲しみの時となります。
11,12 (イ)イザヤはどのように例えを用い,エホバの裁きの結果として生じる状態を示していますか。(ロ)イザヤはどんな陰うつな見通しを述べますか。
11 それでイザヤは適切にも,ぶどう園とその産物を例えにして,エホバが地から祝福を取り去られる結果として生じる状態を示し,こう述べます。「新しいぶどう酒は嘆き悲しみ,ぶどうの木は枯れ,心に大いに喜ぶ者はみな溜め息をつくようになった。
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