12,13. エホバは各部族に土地を割り当てることについてどんな具体的な指示を与えましたか。
12 土地を割り当てることについてのエホバの指示の一部は,エゼキエルを戸惑わせたかもしれません。かつてモーセに与えられた指示とは異なっていたからです。2つの相違点について考えましょう。1つは土地に関すること,もう1つは住民に関することです。
13 (1)土地。モーセは,大きい部族には小さい部族よりも多く土地を与えるよう指示されました。(民 26:52-54)しかし,エゼキエルが見た幻の中では,エホバは全ての部族が「平等に[「それぞれ兄弟と同じように」,脚注]土地を」得られるように具体的な指示を与えました。(エゼ 47:14)それで,12部族の相続地はどれも,北の境界と南の境界の間の距離が全く同じでした。どの部族の人であれ,全てのイスラエル人が,よく潤っている約束の地で自然の恵みを平等に受けることができたのです。
14. 外国人居住者に関するエホバの指示はモーセの律法の中で述べられていた事柄を超越していた,と言えるのはなぜですか。
14 (2)住民。モーセの律法の下では,外国人は守られ,エホバの崇拝に加わることができましたが,土地を与えられることはありませんでした。(レビ 19:33,34)しかし,エホバがエゼキエルに告げた内容は,律法の中で述べた事柄を超越していました。エホバはエゼキエルに,「外国人居住者には,その人が住むようになった部族の領地の中に相続地を与える」ようにと指示しました。その命令により,エホバは「生来のイスラエル人」と外国人居住者との間にあった大きな違いを除き去ったのです。(エゼ 47:22,23)エゼキエルが幻の中で見た,回復された土地では,住民は皆平等で,一致して崇拝を行っていました。(レビ 25:23)
15. 土地と住民に関するエホバの指示は,どんな事実を示していましたか。
15 エゼキエルが土地と住民に関して受けた,この2つの興味深い指示は,捕囚にされていたユダヤ人たちを安心させたに違いありません。皆がエホバから平等に土地を割り当てられる,ということを理解できたからです。生来のイスラエル人であれ,エホバを崇拝している外国人であれ,土地を得られるのです。(エズ 8:20。ネヘ 3:26; 7:6,25。イザ 56:3,8)これらの指示はさらに,永遠に色あせない,励みとなる事実を示していました。エホバはご自分に仕える人たち皆を等しく貴重なものと見ている,という事実です。(ハガイ 2:7を読む。)現代の私たちも,天に行く希望を持っていようと,地上で生きる希望を持っていようと,そのことをしっかりと心に留めています。
16,17. (ア)土地や住民に関する事柄を考えることは,どんな点で有益ですか。(イ)次の章ではどんなことを考えますか。
16 土地や住民に関するこうした事柄を考えることは,どんな点で有益でしょうか。現代の世界的なクリスチャン家族の中では平等と一致が際立っていなければならない,ということを思い起こさせられます。エホバは不公平な方ではありません。私たちは次の点を考えてみるべきです。「私はエホバの公平さに倣っているだろうか。どんな人種や境遇の兄弟姉妹にも心から敬意を示しているだろうか」。(ロマ 12:10)喜ばしいことに,エホバは私たち全員が平等に比喩的なパラダイスの恩恵を受けられるようにしてくださいました。そのパラダイスで私たちは,自分の全てを尽くして天の父への奉仕を行い,祝福を味わっています。(ガラ 3:26-29。啓 7:9)
17 では,エゼキエルが最後に見た幻の最終部分で与えられている,4つ目の保証について考えましょう。それはエホバが帰還する人たちと共にいるという約束です。その約束からどんなことを学べるでしょうか。次の章で答えが得られます。