私たちは日々いろいろなことを決めなければなりません。例えば,どこに住むか,どんな仕事をするか,結婚するかどうかなどを決めないといけないかもしれません。決めたことが人生を左右したり,エホバとの友情に影響したりすることもあります。良い判断ができれば,幸せに暮らすことができ,エホバに喜ばれます。
1. 良い判断をするのに聖書はどう役立つ?
何かを決める前に,エホバに祈って助けを求め,エホバの考えを知るために聖書を調べましょう。(格言 2:3-6を読む。)エホバの指示が聖書にはっきり書かれていることもあります。そういう場合には,指示に従うのが最善です。
では,どうすべきかについて聖書にはっきり書かれていない場合はどうでしょうか。そういう時にも,エホバは「あなたを導いて正しい道を歩ませ」てくれます。(イザヤ 48:17)どのようにでしょうか。役に立つ原則を聖書の中に示してくれています。聖書の原則とは,神の考えや気持ちが表れている基本的な真理のことです。それは決して変わることがなく,時代や状況にかかわらず常に当てはまります。聖書を読んでいると,いろいろな物事について神がどう思っているかが分かってきます。エホバの考え方が分かると,エホバに喜ばれる判断ができます。
2. 何かを決める前にどんなことを考えるといい?
「聡明な人は1歩ごとにじっくり考える」と聖書に書かれています。(格言 14:15)何かを決める前に,選択肢をじっくり考えることが大切です。次のようなことを考えましょう。「聖書のどの原則が当てはまるだろう。どの選択肢を選べば後悔しないだろう。周りの人はどう思うだろう。一番大事なこととして,エホバに喜ばれるだろうか」。(申命記 32:29)
エホバには,何が良くて何が悪いかを決める権利があります。エホバの指示や原則をよく知って,それに沿って行動するようにしていると,エホバから見て健全な良心が育っていきます。良心とは,私たちが持っている善悪の感覚のことです。(ローマ 2:14,15)それが神の考えや気持ちと合っているなら,良い判断をするのに役立ちます。
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何かを決める上で,聖書の原則と私たちの良心の働きはとても大事です。そのことをさらに考えましょう。
3. 聖書を頼りにする
何かを決める時に,聖書の原則はどのように頼りになるでしょうか。動画を見て,次のことを考えましょう。
聖書の原則の一例として,エフェソス 5章15,16節を読んでください。エホバが「時間を有効に使って」ほしいと思っていることが分かります。では,以下のことをするためにどのように時間を有効に使えるか考えましょう。
4. 良心を神の考えに合わせる
聖書の中にはっきりとした指示がある場合は,良い判断をするのに困らないでしょう。でも,そういう指示がない場合はどうしたらいいのでしょうか。動画を見て,次のことを考えましょう。
自分で決めるべきことをほかの人に決めてもらうのは良くありません。ヘブライ 5章14節を読んで,次のことを考えましょう。
5. 他の人の良心を尊重する
みんなが同じ判断をするわけではありません。他の人の良心を尊重していることを,どうすれば示せるでしょうか。2つのケースを考えてみましょう。
ケース1: ある姉妹が別の会衆に移ったところ,元の会衆では何も言われたことがない服装や化粧の仕方を気にする人がいます。
ローマ 15章1節とコリント第一 10章23,24節を読んで,次のことを考えましょう。
ケース2: ある兄弟は,お酒を適度に飲むことを聖書が禁じていないことを知っていますが,一切飲まないことにしています。食事会に呼ばれて行ってみると,兄弟たちがお酒を飲んでいます。
伝道の書 7章16節とローマ 14章1,10節を読んで,次のことを考えましょう。
良い判断をするには
1. エホバに祈る。良い判断ができるように助けを求める。(ヤコブ 1:5)
2. 調査する。聖書とエホバの証人の本などを調べて,役立つ原則を探す。経験豊かなクリスチャンに相談するのも良い。
3. 結果を考える。自分の良心が痛まないか,ほかの人が嫌な思いをしないか,考えてみる。
こう言う人もいる: 「何でも好きなようにすればいいと思う。ほかの人がどう思おうと関係ない」。
まとめ
良い判断をするには,そのことについてエホバがどう思っているかを知り,ほかの人がどう感じるかを考えることが大切。
復習
どうすればエホバに喜ばれる判断ができますか。
自分の良心をエホバの考えに合わせるにはどうしたらいいですか。
他の人の良心を尊重していることをどうすれば示せますか。