9. テモテ第一 1章18,19節で,パウロはテモテを何に例えましたか。
9 テモテ第一 1:18,19を読む。パウロはテモテを兵士に例え,「立派に戦い……なさい」と勧めました。戦うと言っても,文字通りにではなく,比喩的に戦うということです。では,クリスチャンが兵士に似ていると言えるのはどうしてですか。私たちはキリストの兵士としてどんな面を鍛える必要がありますか。パウロの例えから大切なことを学べます。真理を手放してしまわないために役立つことを5つ考えてみましょう。
10. 神への専心とは何ですか。それが必要なのはなぜですか。
10 神への専心の思いを深める。忠実な兵士は,愛する人や大切にしているものを守るために必死で戦います。パウロはテモテに,神への専心の思いを深めるよう励ましました。神に忠実であり,神を深く敬って揺るぎなく支持する,ということです。(テモ一 4:7)神への愛と専心の思いが深まれば深まるほど,真理を手放したくないという気持ちも強くなります。(テモ一 4:8-10; 6:6)
11. 自分を訓練する必要があるのはなぜですか。
11 自分を訓練する。兵士は,いつでも戦えるようにするために,自分を訓練する必要があります。テモテは,いつでもサタンの影響と戦う用意ができていました。パウロのアドバイスに従って,間違った欲望から逃れ,神に喜ばれるよう内面を磨き,神に仕える人たちと時間を過ごしていたからです。(テモ二 2:22)そうするには,自分を訓練することが必要でした。私たちも,罪深い欲望との戦いに勝つには,自分を訓練しなければなりません。(ロマ 7:21-25)さらに,古い人格を脱ぎ捨てて新しい人格を身に着ける努力を続けるためにも,自分を訓練することが求められます。(エフェ 4:22,24)長い1日が終わって疲れ切っている時に集会に行くには,力を振り絞らなければならないこともあるでしょう。(ヘブ 10:24,25)
12. どうすれば,もっと上手に聖書を使えるようになりますか。
12 兵士は,武器を使う練習をする必要があります。上手に使えるようになるには,練習を習慣にしなければなりません。私たちは,神の言葉を上手に用いる必要があります。(テモ二 2:15)用い方は集会でも学べますが,聖書の真理が貴重であることを人に伝えて分かってもらうためには,自分で聖書を学ぶ習慣をしっかり守らなければなりません。聖書を使って自分の信仰を強めることが必要です。そのためには,聖書を読むだけでなく,読んだことを黙想したり出版物を調べたりしなければなりません。そうすれば,聖書の言葉を正しく理解し,当てはめることができます。(テモ一 4:13-15)こうして,聖書を使って人々を教えることができるようになります。教える時にも,聖書の言葉をただ読むだけで終わってはいけません。その言葉にどんな意味があるか,どのように当てはめられるかを理解できるように助けましょう。自分で聖書を学ぶ習慣をしっかり守るなら,人々を教える時に神の言葉をもっと上手に使えるようになります。(テモ二 3:16,17)
13. ヘブライ 5章14節からすると,識別力を働かせなければならないのはなぜですか。
13 識別力を働かせる。兵士は,危険を予測して避ける能力を身に付けなければなりません。私たちも,危険を見分けて避けられるようにする必要があります。(格 22:3。ヘブライ 5:14を読む。)例えば,レクリエーションやエンターテインメントを賢く選ぶことが必要です。テレビや映画には,不道徳なことをしている場面がよく出てきます。そうした不道徳な行いは神がひどく嫌うもので,有害です。ですから私たちは,神への愛を少しずつ弱めるようなエンターテインメントを避けます。(エフェ 5:5,6)
14. ダニエルは識別力を働かせた結果,どうなりましたか。
14 先ほどのダニエルは,暴力やオカルトが出てくるゲームをするのはやはり良くないと思うようになりました。Watchtower Libraryを使って,助けになりそうな資料を調べました。どうなりましたか。クリスチャンにふさわしくないゲームをやめました。オンラインゲームの登録を解除し,他のプレーヤーと遊ぶのをやめました。ダニエルはこう言います。「ゲームをする代わりに,家の外に出掛けたり会衆の友達と時間を過ごしたりするようになりました」。ダニエルは今,開拓者で長老です。
15. 偽の情報が危険なのはなぜですか。
15 私たちはテモテのように識別力を働かせて,背教者が広める危険な偽の情報も見分けなければなりません。(テモ一 4:1,7。テモ二 2:16)例えば,背教者は兄弟たちについての作り話を広めようとしたり,エホバの組織に対する疑いを持たせようとしたりするかもしれません。そうした間違った情報のせいで信仰が弱くなってしまうことがあります。だまされないようにしなければなりません。そのような話を広めているのは,「考え方が腐敗して真理を認めなくなった人たち」だからです。その人たちの狙いは「論争や……議論」を引き起こすことです。(テモ一 6:4,5)私たちがそのうそを信じて,兄弟たちへの疑いの気持ちを膨らませることを望んでいるのです。
16. どんなことに注意をそらされてはなりませんか。
16 注意をそらされないようにする。テモテは「キリスト・イエスの立派な兵士」として,伝道に集中している必要がありました。物質などの事柄に注意をそらされてはなりませんでした。(テモ二 2:3,4)私たちも,お金や物を欲しがる気持ちに注意をそらされるわけにはいきません。「富の誘惑」に負けるなら,エホバへの愛,神の言葉を高く評価する気持ち,聖書のメッセージを伝えたいという願いが失われてしまうからです。(マタ 13:22)生活をシンプルにし,自分の時間や体力を「王国……をいつも第一に」するために用いなければなりません。(マタ 6:22-25,33)
17-18. どうすれば有害なものから逃げられますか。
17 すぐに対応できるようにしておく。兵士は,状況に応じてどう動くかを前もって考えておく必要があります。私たちも,エホバから託されたものを守るために,危険に気付いたらすぐに対応する必要があります。どうすればそうできるでしょうか。前もって考えておくことが大切です。
18 例えで考えてみましょう。飛行機に乗ると,離陸前に近くの非常口を確認するようにと言われます。それは,緊急時にすぐ逃げられるようにするためです。同じように,インターネットを使う時や,テレビや映画を見る時に,どの“非常口”を通って逃げるかを前もって考えておくのは良いことです。不道徳な映像や暴力シーンや背教的な内容のものが突然出てくることがあるからです。しっかり備えができているなら,有害なものからすぐに逃げることができ,エホバから見て清い人でいられます。(詩 101:3。テモ一 4:12)
19. エホバから託された貴重なものを守るなら,どんな良いことがありますか。
19 エホバは私たちに,聖書の真理とそれを人々に教える務めを託してくださいました。私たちはこうした貴重なものを守らなければなりません。そうすれば,良心に痛みを感じることはありません。充実した毎日を過ごせます。エホバについて知るよう人々を助ける喜びも味わえます。エホバの助けがあれば,エホバから託されたものを守ることができるのです。(テモ一 6:12,19)