4. (ア)献身とは何ですか。(イ)マタイ 16章24節にある通り,「自分を捨て[る]」とはどういうことですか。
4 献身とは何ですか。バプテスマを受ける人は,献身していなければなりません。献身とは,エホバに真剣に祈り,「これからはずっとあなたに仕えるために生きていきます」と伝えることです。エホバに献身する人は,「自分を捨て」ます。(マタイ 16:24を読む。)献身した人はエホバのものになります。それは光栄なことです。(ロマ 14:8)「これからはあなたに仕えることを優先します。自分の好きなように生きることはしません」と言ったからです。献身は誓約,つまり神への厳粛な誓いです。エホバは,そのような誓約をすることを私たちに強制しませんが,私たちが誓約したなら果たすことを求めています。(詩 116:12,14)
5. 献身とバプテスマにはどんな違いがありますか。
5 献身とバプテスマにはどんな違いがありますか。献身は,献身する人自身がエホバに気持ちを伝えることです。バプテスマは人前で献身の気持ちを表すことであり,大抵は大会で受けます。バプテスマにより,自分がエホバに献身したことを人々に示すことになります。 心,知力,力,自分の全てを尽くしてエホバ神を愛していることと,エホバに永遠に仕える決意を示すのです。(マル 12:30)
6-7. ペテロ第一 3章18-22節には,バプテスマを受けることが必要であるといえる,どんな2つの理由が挙げられていますか。
6 バプテスマを受けることは必要ですか。ペテロ第一 3章18-22節の言葉を考えてみましょう。(読む。)ノアが造った箱船は,エホバに信仰を抱いていることの表れでした。バプテスマも,エホバに献身していることをはっきり示すものです。バプテスマを受けることは必要でしょうか。必要です。ペテロは理由を挙げています。第一に,バプテスマによって「救われています」。イエスに信仰を抱き,その信仰を表すためのステップを踏んでいるなら,バプテスマによって救われます。イエスへの信仰には,イエスが私たちのために死んだこと,天に復活したこと,今は「神の右にい[る]」ことを信じることが含まれています。
7 第二に,バプテスマを受けることにより「健全な良心」を抱けます。エホバに献身しバプテスマを受けた時,エホバとの特別な絆が結ばれました。私たちが罪を心から悔い改め,贖いに信仰を抱いたので,エホバは罪を許してくださいました。そのため,晴れ晴れとした気持ちでいられます。
8. 何がバプテスマを受ける主な理由であるべきですか。
8 バプテスマは何に基づいて受けるものですか。聖書をしっかり学んで,エホバがどんな方で,どのように物事を行うかがよく分かりました。学んだ事柄に感動し,エホバを深く愛するようになりました。バプテスマは何よりも,エホバを愛しているので受けるものです。
9. マタイ 28章19,20節にある通り,「父と子と聖なる力の名によって」バプテスマが施されるとはどういうことですか。
9 バプテスマはまた,学んだ聖書の教えに基づいて受けるものです。イエスは,人々を弟子とするよう命じた時に何と言いましたか。(マタイ 28:19,20を読む。)バプテスマは「父と子と聖なる力の名によって」施される,と言いました。どういうことでしょうか。エホバ,子であるイエス,聖なる力についての聖書の教えを心から信じていなければならない,という意味です。父と子と聖なる力についての教えは大きな力を持ち,心の奥に入っていきます。(ヘブ 4:12)学んだ教えを少し振り返りましょう。
10-11. あなたは,父に関するどんな教えを学んで信じるようになりましたか。
10 父である神に関する次の教えを学んだ時,どんな気持ちになりましたか。神は「エホバという名」を持ち,「地球全体を治める至高者」です。エホバだけが「真の神」です。(詩 83:18。イザ 37:16)私たち人間を造った方であり,「救うのはエホバ」です。(詩 3:8; 36:9)私たちを罪と死から救い,永遠に生きる機会を与えてくださいました。(ヨハ 17:3)私たちは,献身しバプテスマを受けるならエホバの証人になれます。(イザ 43:10-12)エホバの証人は世界規模の家族のようです。エホバの名で呼ばれることを栄誉に思ってエホバを崇拝し,エホバの名を知らせる人々で構成されています。あなたもその家族に加われます。(詩 86:12)
11 父に関する聖書の教えを理解できるのは素晴らしいことです。こうした貴重な教えを信じるようになると,エホバに献身しバプテスマを受けることを願うようになります。
12-13. あなたは,子に関するどんな教えを学び,信じるようになりましたか。
12 子に関する次の教えを学んだ時,どんな気持ちになりましたか。イエスは宇宙でエホバに次ぐ地位にいます。自分の命を贖いとして私たちに快く与えました。贖いに信仰を持っていることを行動で示すなら,罪が許され,エホバとの友情を築き,永遠の命を得ることができます。(ヨハ 3:16)イエスは私たちの大祭司です。私たちが贖いの恩恵を受け,エホバと親しくなることを願っています。(ヘブ 4:15; 7:24,25)イエスは神の王国の王です。エホバはイエスを通して自分の名を神聖なものとし,悪を終わらせ,私たちが楽園でいつまでも生きられるようにしてくださいます。(マタ 6:9,10。啓 11:15)イエスは私たちの手本です。(ペテ一 2:21)エホバの望むことをひたすら行ったからです。(ヨハ 4:34)
13 あなたは,イエスに関する聖書の教えを信じ,イエスを愛するようになりました。イエスを愛するので,イエスのように,エホバの望むことを行うために生きようとします。エホバに献身しバプテスマを受けたいと思うのです。
14-15. あなたは,聖なる力に関するどんな教えを学び,信じるようになりましたか。
14 聖なる力に関する次の教えを学んだ時,どんな気持ちになりましたか。聖なる力は,人や神のような存在ではなく,神が送り出す力です。エホバは聖なる力によって人を導き,聖書を書かせました。聖なる力は,聖書に書かれている事柄を理解し,実行するための力ともなります。(ヨハ 14:26。ペテ二 1:21)エホバは聖なる力を送り出すことにより,「普通を超えた力」を与えてくださいます。(コリ二 4:7)良い知らせを伝え,誘惑と闘い,失意に負けず,試練を乗り越えるための力ともなります。神や人に喜ばれる性質も,「聖なる力が生み出すもの」です。(ガラ 5:22)エホバはご自分に頼り,誠実に求める人に聖なる力を惜しみなく与えます。(ルカ 11:13)
15 エホバの崇拝者たちは,聖なる力に頼って神に仕えることができます。そのことを知ると安心し力づけられます。聖なる力について学んだ教えを信じるようになると,神に献身しバプテスマを受けたいと思うようになります。
16. ここまででどんなことを学びましたか。
16 神に献身しバプテスマを受ける決意をすることは,重要なステップです。イエスの弟子になることに伴う「費用」を払う心構え,つまり困難や犠牲を受け入れる覚悟が必要です。とはいえ,払う犠牲をはるかに上回る祝福が得られます。バプテスマを受けることによって救われ,健全な良心を抱けます。バプテスマを受ける主な理由は,エホバへの愛です。また,父と子と聖なる力に関する教えを心から信じている必要があります。これまで考えてきた点を振り返り,あなたは「バプテスマを受ける用意ができていますか」という質問に何と答えますか。