エリフは,風や雲,雷や稲妻について何度も述べています。そして,「とどろく神の声をよく聞いてください」と言い,「暴風」にも言及します。(ヨブ 37:2,9)エリフが話しているうちに,風が徐々に激しくなり,嵐になっていきます。やがて大暴風になり,驚くようなことが起きます。エホバの声がします! (ヨブ 38:1)
宇宙を創造した方から自然界の講義を受けられるのは本当に光栄なこと。
ヨブ記を読んで,エホバがヨブに語る壮大な章まで来ると,本当に感動します。暴風のように力強い真実の言葉が,エリパズ,ビルダド,ツォファルの語った無意味な話,偽りの言葉全てを吹き飛ばすかのようです。エホバはしばらくの間,この3人には何も話し掛けません。ヨブだけに注意を向けます。エホバは息子を正す父親のように,毅然とした態度で愛するヨブに語り掛けます。
エホバはヨブの苦痛を理解していました。そして,かわいそうだと思いました。エホバは自分の大切な子供たちが苦しむ時には,いつでもそのように思ってくださいます。(イザヤ 63:9。ゼカリヤ 2:8)とはいえ,ヨブが「知らないのに言葉を発し」,問題を悪化させていることも知っていました。それで,ヨブを正すために次のように問い掛けます。「私が大地を据えた時,あなたはどこにいたのか。教えてほしい。もし理解していると言うのなら」。「明けの星」である神の天使たちは,創造の際に称賛の叫び声を上げました。(ヨブ 38:2,4,7)ヨブはこうしたことを何も知りませんでした。
エホバは創造について話し始めます。いわば自然科学を巡る旅にヨブを連れていき,天文学,生物学,地質学,物理学などの分野に触れます。さらに,当時ヨブが住んでいた場所にいたたくさんの動物について解説します。その中には,ライオン,ワタリガラス,山ヤギ,野ロバ,野牛,ダチョウ,馬,ハヤブサ,ワシ,ベヘモト(恐らくカバ),レビヤタン(恐らくワニ)などがいます。宇宙を創造した方から自然界の講義を受けられるのは本当に光栄なことです。