モレシェト,モレシェト・ガト
[ガトの所有](Moresheth,Moresheth-gath)
預言者ミカの郷里と思われます。(エレ 26:18; ミカ 1:1)エルサレムの南西約35㌔,またガトの南東約10㌔の所にある,テル・エル・ジュデーデ(テル・ゴデド)と同定できるかもしれません。モレシェト・ガト(ミカ 1:14)という複合名は,この都市が何らかの形でガトと関係があったことを示唆しています。恐らく,そのフィリスティア人の都市によってたびたび支配を受けたのでしょう。というのは,フィリスティア人は五つの主要都市(ガトはその五都市の一つ)のほかにも幾つかの場所を支配していたからです。―サム一 6:18; 27:5。
ミカ 1章14節はモレシェト(「所有」の意)という名前のしゃれであるとみなす人もいます。この聖句の「別れの贈り物」に当たるヘブライ語は,一時的または永久的に引き渡される,あるいは追放される,人もしくは所有物を表わしています。そのようなわけで,シオン(ミカ 1:13)はこの都市を失い,モレシェト自体は「別れの贈り物」となりました。