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バプテスマ聖書に対する洞察,第2巻
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イエスの死に関して共同責任を負っており,しかもヨハネのバプテスマについて知っていたに違いないユダヤ人たちは,ペンテコステの日にペテロの宣べ伝える事柄を聞いて「心を刺され」,「兄弟たち,わたしたちはどうしたらよいのですか」と尋ねました。ペテロは,「悔い改めなさい。そしてあなた方ひとりひとりは,罪の許しのためにイエス・キリストの名においてバプテスマを受けなさい。そうすれば,無償の賜物として聖霊を受けるでしょう」と答えました。(使徒 2:37,38)ここで,ペテロは彼らに新しい事柄を指摘しているという点に注目できます。つまり,罪を許していただくには,悔い改めとヨハネのバプテスマとして施されるバプテスマではなく,悔い改めとイエス・キリストの名において受けるバプテスマが必要だということです。ペテロは,バプテスマそのものによって罪が洗い去られるとは言いませんでした。ペテロは,「[神の]み子イエスの血がわたしたちをすべての罪から清める」ことを知っていました。(ヨハ一 1:7)後にペテロはイエスのことを「命の主要な代理者」と呼び,それから神殿でユダヤ人たちにこう言いました。「ですから,あなた方の罪を塗り消していただくために,悔い改めて身を転じなさい。さわやかにする時期がエホバのみもとから到来(するためです)」。(使徒 3:15,19)ここでペテロは,彼らがキリストに対する悪い行ないを悔い改め,『身を転じて』キリストを認めるなら,罪の許しがもたらされるということを教えていましたが,この時点でバプテスマには言及しませんでした。
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バプテスマ聖書に対する洞察,第2巻
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このようなキリスト教のバプテスマは,神のみ前における人の立場に重大な影響を及ぼすことになりました。使徒ペテロは,ノアが箱船を建造し,ノアとその家族が箱船の中で保護されて大洪水を切り抜けたことに言及した後,こう書きました。「これに相当するもの,すなわちバプテスマ(肉の汚れを除くことではなく,神に対して正しい良心を願い求めること)がまた,イエス・キリストの復活を通して今あなた方を救っているのです」。(ペテ一 3:20,21)箱船は,ノアが神のご意志を行なうために献身し,その後,神から割り当てられた仕事を忠実に果たしたことを示す有形の証拠でした。その結果,ノアは保護されました。それに対応することとして,復活させられたキリストに対する信仰に基づいてエホバに献身し,その象徴としてバプテスマを受け,神の僕たちに関する神のご意志を行なう人々は,現在の邪悪な世から救われることになります。(ガラ 1:3,4)彼らはもはや,世のほかの人々と共に滅びに向かってはいません。彼らは神によってその滅びから救われ,正しい良心を与えられることになります。
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