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神の王国について徹底的に教える
徹 13章 101–107ページ

13章

「かなりの対たい立りつと議ぎ論ろんが生しょうじた」

エルサレムの統とう治ち体たいの兄きょう弟だいたちが割かつ礼れいの件けんを検けん討とうする

使し徒と 15:1-12

1-3. (ア)どんな進しん展てんによって,クリスチャン会かい衆しゅうに不ふ穏おんな空くう気きが漂ただよい始はじめましたか。(イ)この件けんについての記き録ろくを調しらべると,どんなことを学まなべますか。

パウロとバルナバは意い気き揚よう々ようとしています。1度ど目めの宣せん教きょう旅りょ行こうを終おえて,シリアのアンティオキアに戻もどってきました。エホバが「信しん仰こうへの扉とびらを異い国こくの人ひと々びとに対たいして開ひらい」てくれたことをとても喜よろこんでいます。(使し徒と 14:26,27)アンティオキアの町まちも良よい知しらせを聞きいて沸わき返かえり,「大おお勢ぜいの」異い国こく人じんがクリスチャンになっています。(使し徒と 11:20-26)

2 多おおくの異い国こく人じんがクリスチャンになっているという知しらせは,すぐにユダヤに届とどきます。でも,みんなが喜よろこんだわけではありません。くすぶっていた割かつ礼れいの問もん題だいが表ひょう面めん化かします。ユダヤ人じんのクリスチャンと異い国こく人じんのクリスチャンは,どう接せっし合あうべきでしょうか。異い国こく人じんはモーセの律りっ法ぽうをどう見みるべきでしょうか。意い見けんが分わかれて対たい立りつが生しょうじ,このままにしておくとクリスチャン会かい衆しゅうがばらばらになりかねません。どうやって解かい決けつするとよいでしょうか。

3 この件けんについての記き録ろくを調しらべると,大たい切せつなことを学まなべます。何なにかのことで意い見けんが分わかれ,会かい衆しゅうに亀き裂れつが入はいりそうなとき,どうすればよいかが分わかります。

「割かつ礼れいを受うけない限かぎり」(使し徒と 15:1)

4. 一いち部ぶの兄きょう弟だいたちはどんなことを主しゅ張ちょうしましたか。これまでのいきさつを考かんがえると,どんな疑ぎ問もんが浮うかびますか。

4 ルカはこう書かいています。「ある人ひとたちがユダヤから[アンティオキアに]下くだってきて,兄きょう弟だいたちに,『モーセの慣かん例れい通どおり割かつ礼れいを受うけない限かぎり,救すくわれない』と教おしえ始はじめた」。(使し徒と 15:1)この「ある人ひとたち」は元もとパリサイ派はのクリスチャンだったのでしょうか。それは書かかれていません。でも,パリサイ派はの厳げん格かくで狭せまい見み方かたに影えい響きょうされていたようです。しかも,エルサレムの使し徒とや長ちょう老ろうたちも同おなじ意い見けんであるかのように話はなしたと思おもわれます。(使し徒と 15:23,24)ペテロが,割かつ礼れいを受うけていない異い国こく人じんを会かい衆しゅうに迎むかえ入いれてから,もう13年ねんもたっていました。それなのに,どうしてユダヤ人じんのクリスチャンはいまだに割かつ礼れいを奨しょう励れいしていたのでしょうか。a (使し徒と 10:24-29,44-48)

5,6. (ア)割かつ礼れいにこだわるユダヤ人じんのクリスチャンがいたのはどうしてだと考かんがえられますか。(イ)割かつ礼れいの契けい約やくはアブラハム契けい約やくの一いち部ぶではありません。どうしてそういえますか。(脚きゃく注ちゅうを参さん照しょう。)

5 いろいろな理り由ゆうが考かんがえられます。まず,割かつ礼れいはエホバが制せい定ていしたものであり,エホバとの特とく別べつな関かん係けいの印しるしでした。割かつ礼れいはやがて律りっ法ぽう契けい約やくの一いち部ぶになったとはいえ,その前まえからあり,割かつ礼れいを最さい初しょに受うけたのはアブラハムと家いえの人ひとたちでした。b (レビ 12:2,3)モーセの律りっ法ぽうでは,外がい国こく人じんも,過すぎ越こしの食しょく事じなどの祝いわいに参さん加かするには割かつ礼れいを受うけなければいけませんでした。(出しゅつ 12:43,44,48,49)それで,ユダヤ人じんにとっては,割かつ礼れいを受うけていない人ひとは汚けがれていて,嫌けん悪おすべき相あい手てだったわけです。(イザ 52:1)

6 このように,ユダヤ人じんのクリスチャンにとって,変へん化かに対たい応おうするのは簡かん単たんなことではありませんでした。信しん仰こうが必ひつ要ようでしたし,自じ分ぶんの考かんがえに固こ執しつせず,神かみの考かんがえに自じ分ぶんを合あわせなければいけませんでした。律りっ法ぽう契けい約やくは新あたらしい契けい約やくに取とって代かわっていたので,ユダヤ人じんとして生うまれたとしても自じ動どう的てきに神かみと特とく別べつな関かん係けいになれるわけではありません。ユダヤにいたクリスチャンなど,ユダヤ人じん社しゃ会かいで暮くらす人ひとたちにとって,キリストへの信しん仰こうを告こく白はくし,割かつ礼れいを受うけていない異い国こく人じんを仲なか間まとして受うけ入いれるのは勇ゆう気きの要いることでした。(エレ 31:31-33。ルカ 22:20)

7. ユダヤから来きた「ある人ひとたち」はどんなことを理り解かいしていませんでしたか。

7 神かみの基き準じゅんは変かわっていませんでした。モーセの律りっ法ぽうの根こん幹かんにあるものは新あたらしい契けい約やくにも受うけ継つがれていました。(マタ 22:36-40)パウロも割かつ礼れいについてこう書かいています。「内ない面めんがユダヤ人じんである人ひとが真しんのユダヤ人じんなのです。真しんの割かつ礼れいは聖せいなる力ちからによって心こころに施ほどこされるものであり,書かかれた法ほう典てんに基もとづくものではありません」。(ロマ 2:29。申しん 10:16)大たい切せつなのは,進すすんで従したがおうとする純じゅん粋すいな心こころでした。ユダヤから来きた「ある人ひとたち」はそのことを理り解かいしておらず,神かみは割かつ礼れいの律りっ法ぽうを無む効こうにしていないと言いい張はりました。彼かれらは考かんがえを変かえるでしょうか。

ユダヤ主しゅ義ぎ者しゃの考かんがえ

1世せい紀きの統とう治ち体たいが割かつ礼れいの問もん題だいについて決けっ定ていを下くだした後あとでも,クリスチャンと自じ称しょうするある人ひとたちが自じ分ぶんの考かんがえに固こ執しつし,問もん題だいを蒸むし返かえそうとしていました。使し徒とパウロは彼かれらのことを,「キリストについての良よい知しらせをゆがめようとしている」「偽にせ兄きょう弟だいたち」と言いいました。(ガラ 1:7; 2:4。テト 1:10)

そういうユダヤ主しゅ義ぎ者しゃの「偽にせ兄きょう弟だいたち」の目もく的てきは,ユダヤ人じんをなだめることにありました。ユダヤ人じんからの迫はく害がいを恐おそれていたのです。(ガラ 6:12,13)ユダヤ主しゅ義ぎ者しゃは,食しょく事じや割かつ礼れい,ユダヤ人じんの祭まつりなど,モーセの律りっ法ぽうの習しゅう慣かんを守まもることこそが神かみから見みて正ただしい,と主しゅ張ちょうしました。(コロ 2:16)

そういう主しゅ義ぎの人ひとたちは,異い国こく人じんのクリスチャンと一いっ緒しょにいることを不ふ快かいに感かんじました。会かい衆しゅうで責せき任にんを担になうユダヤ人じんのクリスチャンの中なかにさえ,同おなじような感かん情じょうを持もってしまう人ひとがいました。例たとえば,エルサレム会かい衆しゅうの兄きょう弟だいたちはアンティオキアを訪おとずれた時とき,異い国こく人じんの兄きょう弟だいたちを避さけました。それまで異い国こく人じんと親したしくしていたペテロまで距きょ離りを置おくようになり,一いっ緒しょに食しょく事じをすることもやめました。ペテロは以い前ぜん,異い国こく人じんのクリスチャンとも仲なか良よくするようにと言いっていたのに,その正せい反はん対たいのことをしてしまいました。そのため,パウロからはっきり指し摘てきされました。(ガラ 2:11-14)

「対たい立りつと議ぎ論ろん」(使し徒と 15:2)

8. アンティオキアの長ちょう老ろうたちが,割かつ礼れいについてエルサレムの統とう治ち体たいに相そう談だんしたのはどうしてですか。

8 記き録ろくはこう続つづいています。「パウロとバルナバと,その人ひとたち[「ユダヤから下くだって」きた人ひとたち]との間あいだで,かなりの対たい立りつと議ぎ論ろんが生しょうじた。この件けんで,パウロとバルナバと何なん人にんかが,エルサレムにいる使し徒とや長ちょう老ろうたちのもとに上のぼることになった」。c (使し徒と 15:2)「対たい立りつと議ぎ論ろん」とあるので,どちらの側がわも自じ分ぶんたちが正ただしいと強つよく主しゅ張ちょうしていたことが分わかります。アンティオキアの会かい衆しゅうでの話はなし合あいでは,答こたえが出でませんでした。それで,兄きょう弟だいたちの関かん係けいがぎくしゃくしてしまわないよう,「エルサレムにいる使し徒とや長ちょう老ろうたち」(当とう時じの統とう治ち体たい)に相そう談だんすることにします。このようにしたアンティオキアの長ちょう老ろうたちからどんなことを学まなべるでしょうか。

1世紀のエルサレム会衆のクリスチャンがパウロとバルナバと議論している。

何なん人にんかが「彼かれら[異い国こく人じんたち]に……モーセの律りっ法ぽうを守まもるよう命めいじることが必ひつ要ようだ」と言いった。

9,10. アンティオキアの兄きょう弟だいたちやパウロとバルナバから,どんなことを学まなべますか。

9 まず,神かみが選えらんだ人ひとたちを信しん頼らいすることの大たい切せつさを学まなべます。アンティオキアの兄きょう弟だいたちは,統とう治ち体たいにはユダヤ人じんのクリスチャンしかいないことを知しっていました。それでも,統とう治ち体たいを信しん頼らいし,聖せい書しょに沿そった決けっ定ていを下くだしてくれると思おもっていました。エホバが物もの事ごとを導みちびくはずだと確かく信しんしていたからです。聖せいなる力ちからや会かい衆しゅうのリーダー,イエス・キリストを通とおして導みちびいてくれる,と信しんじて疑うたがいませんでした。(マタ 28:18,20。エフェ 1:22,23)何なにか答こたえが出でないような問もん題だいが生しょうじたときは,このアンティオキアの兄きょう弟だいたちに倣ならいましょう。神かみが設もうけた取とり決きめや,聖せいなる力ちからで選えらばれている統とう治ち体たいを信しん頼らいしましょう。

10 自じ分ぶんの立たち場ばをわきまえ,時ときを待まつことの大たい切せつさも学まなべます。パウロとバルナバは,異い国こく人じんのために奉ほう仕しするよう聖せいなる力ちからで特とく別べつに任にん命めいされていました。でも,だからといって,自じ分ぶんたちに割かつ礼れいの件けんを判はん断だんする権けん限げんがあると思おもって,アンティオキアで決けっ定ていしてしまおうとは考かんがえませんでした。(使し徒と 13:2,3)パウロはしばらく後あとに,「[エルサレムに]上のぼっていったのは啓けい示じがあったから」と書かいているので,神かみに導みちびいてもらおうとしていたことが分わかります。(ガラ 2:2)現げん代だいの長ちょう老ろうたちもこの姿し勢せいに倣ならいます。自じ分ぶんの立たち場ばをわきまえ,勝かっ手てに性せい急きゅうな判はん断だんを下くださないようにします。意い見けんが分わかれるようなときは,争あらそったりせず,エホバに頼たよりましょう。聖せい書しょを調しらべ,「忠ちゅう実じつな奴ど隷れい」からの指し示じや指し針しんを確かく認にんしましょう。(フィリ 2:2,3)

11,12. エホバを待まつことが大たい切せつなのはどうしてですか。

11 エホバが物もの事ごとをはっきりさせる時ときを待またなければいけないことがあります。1世せい紀きの兄きょう弟だいたちは,エホバが割かつ礼れいの件けんをはっきりさせるまで13年ねん待まちました。36年ねんに異い国こく人じんのコルネリオが聖せいなる力ちからを受うけましたが,この件けんに決けっ着ちゃくがついたのは49年ねんごろのことでした。どうしてそんなに時じ間かんが必ひつ要ようだったのでしょうか。ユダヤ人じんは自じ分ぶんの考かんがえをエホバの考かんがえに合あわせなければいけませんでした。エホバはそのための時じ間かんを十じゅう分ぶんにあげたいと思おもったのかもしれません。何なにしろ,彼かれらが敬けい愛あいするアブラハムが結むすんだ割かつ礼れいの契けい約やくは,それまで1900年ねん間かんも守まもられてきていました。(ヨハ 16:12)

12 エホバは私わたしたちを優やさしく教おしえ,じっくり時じ間かんをかけて内ない面めんを整ととのえてくれます。いつでも,私わたしたちのためになることを教おしえてくれます。(イザ 48:17,18; 64:8)自じ分ぶんが正ただしいんだと考かんがえて,意い見けんを押おし付つけてはいけません。何なにかの取とり決きめが変へん更こうされたり,聖せい句くについての説せつ明めいが変かわったりするとき,批ひ判はん的てきにならないようにしましょう。(伝でん 7:8)少すこしでもそういう気き持もちが湧わいてきたら,使し徒と 15章しょうを読よんで,1世せい紀きの兄きょう弟だいたちの手て本ほんを思おもい返かえすのはどうでしょうか。d

13. じっくり時じ間かんをかけて教おしえるエホバにどのように倣ならえますか。

13 聖せい書しょレッスンを受うけている人ひとが,それまで長ながい間あいだしてきた習しゅう慣かんをなかなかやめられないことがあります。今いままでの宗しゅう教きょうの信しん条じょうを捨すてられないこともあります。本ほん人にんが聖せいなる力ちからに助たすけてもらいながら変へん化かしていくには,時じ間かんがかかるかもしれません。その間あいだ,いらいらせずに待まちましょう。(コリ一いち 3:6,7)その人ひとのために祈いのることも大たい切せつです。どうしてあげるのが本ほん人にんにとって一いち番ばん良よいか,エホバがちょうどよい時ときに教おしえてくれるはずです。(ヨハ一いち 5:14)

エホバの証しょう人にんは「聖せい書しょ……で信しん条じょうと慣かん行こうの体たい系けいを築きずいている」

1世せい紀きのクリスチャンの例れいからよく分わかるように,神かみに仕つかえる人ひとたちはこれまで,神かみの考かんがえを徐じょ々じょによりよく理り解かいできるようになってきました。(格かく 4:18。ダニ 12:4,9,10。使し徒と 15:7-9)現げん代だいでもエホバの証しょう人にんは,いったん聖せい書しょの理り解かいが深ふかまったなら,それまでの考かんがえを改あらためます。自じ分ぶんたちの考かんがえに合あうよう,聖せい書しょを都つ合ごう良よく理り解かいしたりはしません。外がい部ぶの人ひともそのことを認みとめています。米べい国こくノーザン・アリゾナ大だい学がくの宗しゅう教きょう学がく准じゅん教きょう授じゅジェイスン・デービッド・ベドゥーンは,「翻ほん訳やくの真しん実じつ」(英えい語ご)という著ちょ書しょの中なかでエホバの証しょう人にんについてこう書かいています。「素す直なおな気き持もちで聖せい書しょに向むき合あっており,こう書かいてあるはずだと決きめてかかることなく,聖せい書しょという原げん材ざい料りょうで信しん条じょうと慣かん行こうの体たい系けいを築きずいている」。

伝でん道どうの成せい果かについて「詳くわしく話はなした」(使し徒と 15:3-5)

14,15. アンティオキアの兄きょう弟だいたちは,パウロとバルナバたちを大たい切せつに思おもっていることをどのように伝つたえましたか。旅たびをする一いっ行こうに出で会あった兄きょう弟だいたちが喜よろこんだのはどうしてですか。

14 ルカは次つぎにこう書かいています。「この人ひとたちは途と中ちゅうまで会かい衆しゅうに見み送おくられた後あと,進すすんでいってフェニキアやサマリアを通とおり,異い国こくの人ひと々びとが信しん者じゃになったことについて詳くわしく話はなしたので,兄きょう弟だいたちは皆みな,非ひ常じょうに喜よろこんだ」。(使し徒と 15:3)会かい衆しゅうの人ひとたちは,パウロとバルナバの一いっ行こうを愛あいし,尊そん敬けいしていたので,途と中ちゅうまで見み送おくり,神かみからの支ささえがあることを願ねがいました。私わたしたちにとってとても良よい手て本ほんです。会かい衆しゅうの兄きょう弟だい姉し妹まいに,感かん謝しゃが伝つたわるような接せっし方かたをしましょう。「とりわけ一いっ生しょう懸けん命めいに話はなしたり教おしえたりしている人ひと[長ちょう老ろう]たち」にそうしましょう。(テモ一いち 5:17)

15 旅たびをする一いっ行こうに出で会あったフェニキアやサマリアの兄きょう弟だいたちは,とても喜よろこびました。異い国こく人じんへの伝でん道どうの成せい果かを「詳くわしく」話はなしてもらったからです。話はなしを聞きいた人ひとの中なかには,ステファノの殉じゅん教きょうの後あと,逃にげてきたユダヤ人じんのクリスチャンもいたかもしれません。現げん代だいでも,いろんな報ほう告こくから,エホバが私わたしたちの宣せん教きょうを成せい功こうさせてくれているのを知しると,本ほん当とうに元げん気きが出でます。大たい変へんな目めに遭あっているときにそういううれしいニュースを聞きくと,力ちからがもらえるものです。集しゅう会かいや大たい会かいに行いけば,良よい報ほう告こくが聞きけます。出しゅっ版ぱん物ぶつやjw.orgにも経けい験けん談だんやライフ・ストーリーが載のせられています。

16. 割かつ礼れいの件けんが大おおきな問もん題だいになっていたことは,どんなことから分わかりますか。

16 パウロとバルナバたちは,南みなみに550㌔ほど旅たびをして目もく的てき地ちに到とう着ちゃくします。こう書かかれています。「一いっ行こうはエルサレムに着つくと,会かい衆しゅうおよび使し徒とや長ちょう老ろうたちに親しん切せつに迎むかえられ,神かみが自じ分ぶんたちを通とおして行おこなった多おおくのことを話はなした」。(使し徒と 15:4)どんな反はん応のうが返かえってきたでしょうか。「以い前ぜんはパリサイ派はだった信しん者じゃの何なん人にんかが席せきから立たち,『彼かれらに割かつ礼れいを施ほどこし,モーセの律りっ法ぽうを守まもるよう命めいじることが必ひつ要ようだ』と言いった」とあります。(使し徒と 15:5)異い国こく人じんのクリスチャンの割かつ礼れいの件けんは,大おおきな問もん題だいになっていました。はっきりさせなければいけません。

「使し徒とや長ちょう老ろうたちは……集あつまった」(使し徒と 15:6-12)

17. どんな人ひとがエルサレムの統とう治ち体たいとして奉ほう仕ししていましたか。その中なかに「長ちょう老ろうたち」がいたのはどうしてですか。

17 格かく言げん 13章しょう10節せつには,「助じょ言げんを求もとめる人ひとたちには知ち恵えがある」とあります。この言こと葉ばの通とおり,「使し徒とや長ちょう老ろうたちは,この件けん[割かつ礼れいの問もん題だい]について調しらべるために集あつま」りました。(使し徒と 15:6)「使し徒とや長ちょう老ろうたち」はクリスチャン会かい衆しゅうみんなの代だい表ひょうとしてこの件けんを検けん討とうしました。現げん代だいの統とう治ち体たいもそうしています。1世せい紀きの統とう治ち体たいの中なかに,使し徒とたちだけでなく「長ちょう老ろうたち」もいたのはどうしてでしょうか。使し徒とヤコブは処しょ刑けいされていましたし,使し徒とペテロは一いち時じ期き,牢ろう屋やに入いれられていました。ほかの使し徒とたちも同おなじような目めに遭あうかもしれません。重おもい責せき任にんを担になう監かん督とくの中なかに,使し徒と以い外がいの,聖せいなる力ちからを受うけた信しん頼らいできる兄きょう弟だいたちがいれば,安あん心しんです。

18,19. ペテロは確かく信しんを持もってどんなことを話はなしましたか。聞きいていた人ひとはどんなふうに考かんがえることができたはずですか。

18 「使し徒との活かつ動どう」の記き録ろくはこう続つづきます。「活かっ発ぱつな論ろん議ぎが続つづいた後あと,ペテロが立たってこう言いった。『皆みなさん,兄きょう弟だいたち,よくご存ぞんじの通とおり,神かみは私わたしたちの中なかから私わたしをまず選えらんで異い国こくの人ひと々びとに良よい知しらせを伝つたえさせ,その人ひとたちが聞きいて信しんじるようにしました。そして,人ひとの心こころを知しっている神かみは,私わたしたちと同おなじようにその人ひとたちにも聖せいなる力ちからを与あたえ,その人ひとたちを認みとめていることを示しめしました。また,私わたしたちとその人ひとたちとの間あいだに何なんの差さ別べつも設もうけず,彼かれらの心こころを信しん仰こうのゆえに清きよめました』」。(使し徒と 15:7-9)ある文ぶん献けんによれば,「活かっ発ぱつな論ろん議ぎ」と訳やくされているギリシャ語ごには「探さがし求もとめること」,「質しつ問もんすること」という意い味みもあります。兄きょう弟だいたちは意い見けんが分わかれていましたが,自じ分ぶんの考かんがえを自じ由ゆうに発はつ言げんしたことが分わかります。

19 ペテロの話はなしには説せっ得とく力りょくがありました。彼かれは,異い国こく人じんたちが初はじめて聖せいなる力ちからを受うけるのを実じっ際さいに見みていました。それは36年ねん,割かつ礼れいを受うけていないコルネリオと家いえの人ひとたちに聖せいなる力ちからが注そそがれた時ときのことでした。エホバがユダヤ人じんと異い国こく人じんを区く別べつしなくなったのであれば,いったい誰だれがそうしてよいでしょうか。さらに,エホバに正ただしいと認みとめてもらうのに必ひつ要ようなのは,キリストへの信しん仰こうであって,モーセの律りっ法ぽうを守まもることではありません。(ガラ 2:16)

20. 割かつ礼れいを奨しょう励れいするなら,どうして「神かみを試ため」すことになりますか。

20 神かみの言こと葉ばを聞きき,聖せいなる力ちからが働はたらくのを見みてきたペテロは,自じ信しんを持もって最さい後ごにこう言いいます。「ですから,どうして今いま,父ふ祖そも私わたしたちも負おえなかった重おも荷にを弟で子したちに課かして,神かみを試ためしたりするのですか。今いまや私わたしたちは,救すくいは主しゅイエスの惜おしみない親しん切せつによるという信しん仰こうを持もっており,その人ひとたちの救すくいも同おなじなのです」。割かつ礼れいを奨しょう励れいするなら,「神かみを試ため」す(別べつの訳やくによると「神かみに辛しん抱ぼうを強しい」る)ことになってしまいます。(使し徒と 15:10,11,フィリップス訳やく[英えい語ご])自じ分ぶんたちもしっかり守まもれなかった律りっ法ぽうを,異い国こく人じんに守まもるよう勧すすめることになるからです。ユダヤ人じんは,律りっ法ぽうを守まもると約やく束そくしながら守まもらず,国こく民みんとして有ゆう罪ざいとされました。(ガラ 3:10)それでも神かみは,イエスを遣つかわして惜おしみない親しん切せつを示しめしました。大たい切せつなのは,そのことに感かん謝しゃして信しん仰こうを持もつことでした。

21. バルナバとパウロはどんなことを話はなしましたか。

21 聞きいていた人ひとたちは,はっとさせられたようです。「一いち同どうは黙だまり」込こんでしまいます。その後ご,バルナバとパウロは「自じ分ぶんたちを通とおして神かみが異い国こくの人ひと々びとの間あいだで行おこなった多おおくの奇き跡せきや不ふ思し議ぎなことについて話はなし」ます。(使し徒と 15:12)こうして証しょう拠こは全すべて出でそろい,使し徒とや長ちょう老ろうたちが割かつ礼れいの件けんについて決けっ定ていを下くだす時ときが来きました。神かみの考かんがえに沿そった決けっ定ていができるはずです。

22-24. (ア)現げん代だいの統とう治ち体たいは1世せい紀きの統とう治ち体たいにどのように倣ならっていますか。(イ)長ちょう老ろうたちは話はなし合あっても答こたえが出でないとき,自じ分ぶんの立たち場ばをわきまえ,どうしますか。

22 現げん代だいでも,統とう治ち体たいが会かい合ごうする時ときには,聖せい書しょをよく調しらべ,真しん剣けんに祈いのって聖せいなる力ちからを求もとめます。(詩し 119:105。マタ 7:7-11)前まえもって議ぎ題だいを知しらされるので,それぞれが祈いのりつつよく考かんがえておくことができます。(格かく 15:28)会かい合ごうでは,敬けい意いを込こめながら自じ由ゆうに意い見けんを出だし合あいます。いつも聖せい書しょを使つかいながら話はなし合あいます。

23 会かい衆しゅうの長ちょう老ろうたちもその手て本ほんに倣ならいます。長ちょう老ろうたちが話はなし合あっても答こたえが出でない重じゅう要ようなことがあれば,長ちょう老ろう団だんは支し部ぶ事じ務む所しょか,支し部ぶ事じ務む所しょの代だい表ひょう者しゃ(巡じゅん回かい監かん督とくなど)に相そう談だんします。支し部ぶは必ひつ要ように応おうじて統とう治ち体たいに尋たずねます。

24 エホバが愛あいするのは,自じ分ぶんの立たち場ばをわきまえて時ときを待まち,設もうけられている取とり決きめを尊そん重ちょうする人ひとたちです。エホバはそういう人ひとたちを成せい功こうさせてくださいます。次つぎの章しょうで見みるように,1世せい紀きのクリスチャンも,そうやってみんなが心こころを一ひとつにして平へい和わになり,ますます活かっ気きづいていきます。

a 「ユダヤ主しゅ義ぎ者しゃの考かんがえ」という囲かこみを参さん照しょう。

b 割かつ礼れいの契けい約やくはアブラハム契けい約やくの一いち部ぶではありません。アブラハム契けい約やくは今いまでも有ゆう効こうであり,紀き元げん前ぜん1943年ねん,アブラハム(アブラム)がカナンへ行いく途と中ちゅうにユーフラテス川がわを渡わたった時ときに効こう力りょくを持もつようになりました。この時とき,アブラハムは75歳さいでした。一いっ方ぽう,割かつ礼れいの契けい約やくが結むすばれたのは紀き元げん前ぜん1919年ねん,アブラハムが99歳さいの時ときでした。(創そう 12:1-8; 17:1,9-14。ガラ 3:17)

c エルサレムに行いった人ひとたちの中なかに,ギリシャ人じんのクリスチャンのテトスもいたようです。テトスはこの後あと,パウロから信しん頼らいされて一いっ緒しょに働はたらき,責せき任にんを任まかされるようにもなりました。(ガラ 2:1。テト 1:4)テトスの例れいから,割かつ礼れいを受うけていない異い国こく人じんも聖せいなる力ちからを注そそがれることがある,ということがよく分わかります。(ガラ 2:3)

d 「エホバの証しょう人にんは『聖せい書しょ……で信しん条じょうと慣かん行こうの体たい系けいを築きずいている』」という囲かこみを参さん照しょう。

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