3. クリスチャンは皆,バプテスマを受けた後もどうする必要がありますか。
3 私たちは皆,バプテスマを受けた後も,パウロのアドバイスに従う必要があります。パウロはエフェソスの仲間たちに対して,クリスチャンとして「十分に成長」するようにと言いました。(エフェ 4:13)これはつまり,進歩を続ける必要があるということです。パウロは,クリスチャンとしての成長を子供の文字通りの成長に例えました。赤ちゃんが生まれると,親はその子のことを喜び,誇らしく思います。でも,その子はいつまでも赤ちゃんのままでいることはできません。成長して,「子供の特徴」を捨て去る必要があります。(コリ一 13:11)クリスチャンも同じように,バプテスマを受けた後も成長を続ける必要があるのです。では,この点でどんなことが助けになるでしょうか。
4. クリスチャンとしてどんな面で成長することができますか。そのためにはどうする必要がありますか。(フィリピ 1:9)
4 エホバを愛する面で成長する。あなたはすでにエホバを心から愛していることでしょう。でも,その愛をさらに深めることができます。どのようにでしょうか。パウロはフィリピ 1章9節で,そうする1つの方法について述べています。(読む。)パウロは,フィリピの兄弟姉妹が「いっそう愛の豊かな人になれますように」と祈りました。ですから,私たちはエホバを愛する面で成長することができるのです。そのために,「正確な知識と十分な識別力」を得る必要があります。エホバについて知れば知るほど,エホバをいっそう愛し,エホバの性格や物事の扱い方に魅力を感じるようになります。また,「エホバに喜ばれることを行いたい,エホバが悲しむことは決してしたくない」という気持ちを強めることもできます。そして,エホバが私たちに何を望んでいるのか,どうすればそれを行えるかを見分けるよう努力することもできます。
5-6. エホバを愛する面で成長するために,どんなことができますか。
5 イエスはエホバの性格を完璧に反映していました。それで私たちは,イエスについて知れば知るほどエホバへの愛を深めることができます。(ヘブ 1:3)イエスについて知る一番良い方法は,四福音書を調べることです。あなたは,聖書を毎日読むことを習慣にしていますか。もしまだであれば,ぜひ始めてみてください。イエスについての記述を読む時には,イエスの性質に注目しましょう。イエスは近づきやすい人でした。幼い子供たちを優しく抱き寄せました。(マル 10:13-16)また,人を緊張させることはありませんでした。それで,弟子たちはイエスがいる時にも,自分たちの考えを気兼ねなく話すことができました。(マタ 16:22)このようにして,イエスは天のお父さんエホバに倣っていました。ですから,エホバも近づきやすい方だということが分かります。私たちは,エホバに祈りで近づき,自分の気持ちを打ち明けることができます。こんなことを祈ったら怒られるだろうか,などと心配する必要はありません。エホバは,私たちのことを愛し,気遣ってくださっているのです。(ペテ一 5:7)
6 イエスは,人々に同情を覚えました。マタイはこう書いています。「[イエスは]群衆を見て,かわいそうに思った。羊飼いのいない羊のように痛めつけられ,放り出されていたからである」。(マタ 9:36)では,エホバはどう感じているのでしょうか。イエスはこう言っています。「天にいる私の父はそれら目立たない人の1人が滅びることも望んでいません」。(マタ 18:14)このことを知ると,本当にうれしくなるのではないでしょうか。確かに,イエスについて知れば知るほど,エホバへの愛は深まっていくのです。
7. クリスチャンとして十分に成長した兄弟姉妹とよく知り合うことは,どのように助けとなりますか。
7 クリスチャンとして十分に成長した兄弟姉妹とよく知り合うようにするなら,いっそうエホバを愛するようになり,自分もクリスチャンとして成長することができます。そうした兄弟姉妹は,本当に喜びにあふれています。そして,エホバに仕えるという決定を全く後悔していません。そうした兄弟姉妹に,エホバに仕える中でどんな経験をしてきたのか,尋ねてみるのはどうでしょうか。また,重要な決定をしなければならない時には,アドバイスを求めることもできます。聖書にある通り,「助言者が多ければ成功する」のです。(格 11:14)
8. 聖書の教えに疑いを感じたら,何ができますか。
8 疑いの気持ちを乗り越える。2節で考えた通り,サタンは,私たちがクリスチャンとしてさらに成長するのを阻もうとしています。そのために,聖書の教えに対する疑いの気持ちを抱かせようとすることがあります。例えば,神を無視した進化論の教えを聞くことになるでしょう。幼い時にはこうした教えについて考えたことはなかったかもしれませんが,大きくなると学校で教えられることになります。先生たちの話を聞いていると,論理的で本当らしく聞こえることもあるでしょう。でも,そうした先生たちは,創造者がいるかどうかについてじっくり考えたことはないかもしれません。格言 18章17節にある次の言葉を覚えておくのは大切です。「最初に言い分を述べる人は正しく見える。やがて相手方が来て,彼に問いただす」。ですから,学校で教わることをうのみにするのではなく,聖書の真理をよく調べるようにしましょう。エホバの証人の出版物を調査してください。また,以前に進化論を信じていた兄弟姉妹に,私たちを愛する創造者がいると確信できたのはなぜかを尋ねてみることもできます。こうした会話は,創造者がいることを示す証拠に目を向ける助けとなります。
9. メリッサ姉妹の経験からどんなことを学べますか。
9 メリッサ姉妹は,創造について調べることが本当に役立ったと感じています。 こう言っています。「学校では,進化論が事実であるかのように教えられます。私は初め,自分の疑いに向き合いたくありませんでした。もし創造がうそだと分かったらどうしよう,と思ったんです。でも,エホバは私たちが証拠をきちんと調べた上でご自分に仕えることを願っているはずだ,と思いました。それで,調査することにしました。『あなたのことを気づかう創造者がおられますか』の本や,『生命 ― どこから?』,『生命の起源 ― 5つの大切な質問』の冊子を読みました。本当に助けになりました。もっと早くそうしていたらよかったです」。
10-11. 道徳面での清さを保つためにどんなことができますか。(テサロニケ第一 4:3,4)
10 間違った行いを退ける。思春期には,セックスをしたいという気持ちが強くなったり,性的に不道徳なことを行うよう強い圧力を受けたりするかもしれません。サタンは,私たちがそうした欲望に負けて間違ったことを行うよう願っています。では,どうすれば道徳面での清さを保てるでしょうか。(テサロニケ第一 4:3,4を読む。)エホバに祈ることができます。自分の本当の気持ちを打ち明け,力を与えてくださいとお願いしましょう。(マタ 6:13)エホバはあなたを責めようとしているのではなく,助けたいと思っています。(詩 103:13,14)また,聖書を読むことも助けになります。先ほどのメリッサ姉妹は,不道徳な考えと闘っていました。こう言っています。「毎日聖書を読んだおかげで,頑張ることができました。自分がエホバのものであり,エホバにずっと仕えたいと思っていることを思い起こす助けにもなりました」。(詩 119:9)
11 自分一人で問題を解決しようとしてはいけません。悩んでいることをぜひ親に話してください。そうするのは簡単ではありませんが,とても大切なことです。メリッサ姉妹はこう言います。「勇気を求めてエホバに祈り,父に悩みを打ち明けました。そうしたら,とっても気持ちが楽になりました。エホバは私を見て,誇らしく感じてくれたと思います」。
12. どうすれば良い決定ができますか。
12 聖書の原則を指針とする。あなたが大きくなるにつれて,自分で決定できることは増えていくでしょう。でも,人生経験はまだ限られています。では,どうすればエホバとの絆を弱めるような決定を避けられるでしょうか。(格 22:3)カリー姉妹にとって良い決定をする助けとなったのは,クリスチャンとして十分に成長した人たちには,こまごまとしたルールは必要ない,ということに気付いたことでした。姉妹はこう言います。「私は,聖書に載せられている規則だけでなく,原則も理解する必要がありました」。聖書を読む時には,次のように考えてみましょう。「この部分からエホバの考え方についてどんなことを学べるだろうか。自分に当てはまる原則があるだろうか。それを当てはめることは,どのように自分のためになるだろうか」。(詩 19:7。イザ 48:17,18)聖書を読んで原則についてじっくり考えるなら,エホバに喜ばれる決定を下しやすくなるでしょう。クリスチャンとして成長していくと,エホバの考え方がいっそうよく分かるようになり,細かなルールは必要ないということに気付くはずです。
13. 良い友達はどのように助けとなってくれますか。(格言 13:20)
13 エホバを愛している人を友達にする。7節で考えた通り,良い友達を選ぶなら,クリスチャンとしていっそう成長することができます。(格言 13:20を読む。)サラ姉妹は喜びを失いかけていました。でも,あることがきっかけで見方を変えることができました。こう言っています。「本当にぴったりのタイミングで良い友達が与えられました。1人の若い姉妹は,『ものみの塔』の予習を毎週一緒にしてくれました。また,別の友達は,集会でコメントするよう助けてくれました。こうした良い友達のおかげで,私は個人研究や祈りにいっそう真剣に取り組むようになりました。そして,エホバとの絆が強まり,再び喜びを味わえるようになりました」。
14. ジュリエン兄弟はどのようにして良い友達をつくりましたか。
14 どうすれば良い友達をつくることができるでしょうか。今では長老として奉仕しているジュリエン兄弟はこう言います。「若い頃は,伝道している時に良い友達をつくることができました。そうした友達はとても熱心で,伝道の楽しさを教えてくれました。それで,私は全時間奉仕を目標にするようになりました。また,自分に良い友達があまりいないのは,同じ年代の人とばかり付き合うようにしていたからだ,ということにも気付けました。後にベテルでも,良い友達に恵まれました。そうした人たちの手本のおかげで,良いレクリエーションを選ぶことができ,エホバとの絆も強まりました」。
15. パウロはテモテに対してどんな警告を与えましたか。(テモテ第二 2:20-22)
15 自分が会衆の誰かから良くない影響を受けていることに気付いた場合は,どうしたらよいでしょうか。パウロは,1世紀のクリスチャン会衆の中にクリスチャンらしくない考え方や行動をしている人がいることを知っていました。それでテモテに対して,そうした人から離れているようにと警告しました。(テモテ第二 2:20-22を読む。)天のお父さんエホバとの絆はとても貴重なものです。私たちはそれを育むために一生懸命努力してきました。ですから,良くない交友によってその絆を弱めてしまうことが決してないようにしましょう。(詩 26:4)