6. 若いクリスチャンが真理に従って歩む上でぶつかる障害に,何がありますか。
6 クリスチャンは皆,哲学などの思想に惑わされないよう用心していなければなりません。(ヨハ一 2:26)若いクリスチャンは,特にこの種のわなに警戒する必要があります。フランスの25歳の姉妹アレクシアはこう言っています。「学生の時,進化論や哲学など世の考え方から強い影響を受けました。もっともらしく聞こえたのです。でもそのうち,エホバの考えを調べずに学校で教えられる事柄をうのみにしているだけだと気付きました」。アレクシアは,「生命 ― どのようにして存在するようになったか 進化か,それとも創造か」の本を調べました。調べ始めて間もなく,どちらが正しいかはっきりしました。「聖書に書かれていることは真実だと,納得しました。聖書の基準を守るなら幸せな気持ちになれるということも分かりました」。
7. どんな誘惑に抵抗しなければなりませんか。なぜですか。
7 若い人もそうでない人も,エホバに仕えながら陰で悪いことをする,という誘惑に抵抗しなければなりません。ヨハネは,真理に従って歩むことと性的に不道徳な生き方は両立し得ない,と言っています。(ヨハ一 1:6)今も将来もエホバに喜ばれたいなら,いつもエホバを意識した生き方をしなければなりません。実際,ひそかな罪というものはありません。エホバに見えないものはないからです。(ヘブ 4:13)
8. 何に影響されてはなりませんか。
8 罪に対する世の人々の見方に影響されてはなりません。ヨハネは,「『自分には罪がない』と言うなら,私たちは自分を欺いている」と書いています。(ヨハ一 1:8)ヨハネの時代に背教者たちは,故意に罪を犯しても神に受け入れてもらえると主張していました。私たちも,同じような考えの人たちに囲まれて生活しています。神を信じていると言う人でも,罪に対するエホバの見方,特に性に関する見方を受け入れていません。エホバが罪と見ている行いを,好みやライフスタイルの違いだと考えています。
9. 聖書の基準を守ることは,どんな点で若い人のためになりますか。
9 若い人は特に,学校や仕事場で,性に関する周りの人の見方を受け入れないと浮いてしまう,と感じるかもしれません。アレクザンデルという兄弟はそのような経験をしました。「学校の女子たちから関係を持つよう迫られることがありました。彼女をつくらないようにしていたので,女子たちからはゲイだと言われていました」。あなたも同じような圧力を受けていますか。そうであれば,聖書の基準を守ることで,自尊心,体と心の健康,エホバとの友情を守れる,ということを忘れないでください。誘惑に抵抗するたびに,正しいことをしようという決意は強まっていきます。性に関する世のゆがんだ見方は悪魔サタンからきている,ということも忘れないようにしましょう。世の考えに染まらないなら,「邪悪な者を征服」していることになります。(ヨハ一 2:14)
10. 良心のとがめを感じることなくエホバに仕えるため,ヨハネ第一 1章9節のどんな勧めの通りにできますか。
10 私たちは,罪とは何かを決める権利がエホバにあることを認めています。罪を犯さないよう最善を尽くします。もし罪を犯してしまったなら,エホバに祈って罪を告白します。(ヨハネ第一 1:9を読む。)重大な罪の場合,私たちを世話するためにエホバから任命された長老たちの助けを求めます。(ヤコ 5:14-16)それでも,過去に犯した罪による罪悪感を引きずらないようにする必要があります。エホバは親切にもご自分の子を贖いの犠牲とし,罪が許されるようにしてくださったからです。罪を悔い改めたなら許す,というエホバの言葉をその通りに受け入れてください。エホバは私たちが良心のとがめを感じることなく仕えられるようにしてくださったのです。(ヨハ一 2:1,2,12; 3:19,20)
11. 私たちの信仰をむしばむ教えに惑わされないため,何ができますか。
11 私たちは背教者の教えを退けなければなりません。悪魔サタンはクリスチャン会衆が発足した時から,人を欺く者を使い,神に仕える人たちの心に疑念を植え付けてきました。ですから,私たちは真実とうそを見分ける必要があります。 敵対者たちは,インターネットやソーシャルメディアを使って,エホバに対する私たちの信頼や兄弟たちに対する愛を弱めようとしています。そのような情報を決して信じてはいけません。その背後にはサタンがいるのです。(ヨハ一 4:1,6。啓 12:9)
12. イエスと組織に対する信頼を深めるべきなのはなぜですか。
12 信仰を弱めようとするサタンの攻撃に抵抗するため,イエスを一層信頼し,エホバがイエスに与えている役割をしっかり認める必要があります。エホバが今用いている唯一の組織を信頼する必要もあります。(マタ 24:45-47)そのような信頼を深めるために,聖書を学ぶことを習慣にしましょう。そうすれば,信仰はしっかりと根を張った木のようになるでしょう。パウロはコロサイのクリスチャンに宛てた手紙の中で同様の点を述べています。「皆さんは主であるキリスト・イエスを受け入れたのですから,キリストと結ばれて歩み続けてください。……キリストに根を下ろし,自分をキリストの上に建て,揺るぎない信仰を持ち……ましょう」。(コロ 2:6,7)信仰を強めておけば,サタンとサタンを支持する人たちが何をしてきても,動揺しないで済みます。(ヨハ二 8,9)
13. どんなことを予期すべきですか。なぜですか。
13 私たちは世の人々に憎まれることを予期すべきです。(ヨハ一 3:13)ヨハネは,「全世界は邪悪な者の支配下にあります」と述べています。(ヨハ一 5:19)今の体制の終わりが近づくにつれ,サタンの怒りは激しくなります。(啓 12:12)性的不道徳や背教者のうそといった,巧妙な攻撃を仕掛けてきます。迫害のような正面攻撃もしてきます。サタンは自分に残された時が短いことを知っているので,伝道をやめさせ,信仰を弱めようとします。ですから,幾つもの国で私たちの活動が制限されたり禁止されたりしても意外ではありません。そのような中でも兄弟姉妹は忍耐し続けています。邪悪な者がどんな手を使っても,信仰は揺らいでいません。