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世界展望目ざめよ! 1980 | 11月8日
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たとのことである。これは,過去に見られたような政治指導者の実質的な神格化を阻止する党の新方針によるものと言われている。
スエズ運河海底トンネル
◆ 最近,エジプトのサダト大統領がボタンを押し,スエズ運河を横切る海底トンネルが開通し,シナイ半島に通じる最初の陸路となった。この自動車道路は全長4.8㌔である。トンネルの建設には16か月の月日と85人の英国人専門家を含む2,000人の作業員を要した。
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聖書理解の助け ― カナン,カナン人(その二)目ざめよ! 1980 | 11月8日
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聖書理解の助け ― カナン,カナン人(その二)
「知恵は主要なものである。知恵を得よ。自分の得るすべてのものをもって,悟りを得よ」― 箴 4:7,新。
カナン,カナン人(その二)。
絶滅の理由
歴史的な記述によると,イスラエル人が征服したカナン人の都市の住民は完全な滅亡に服させられました。(民数 21:1-3,34,35。ヨシュア 6:20,21; 8:21-27; 10:26-40; 11:10-14)ある批評家たちはこの点を挙げて,「旧約聖書」つまりヘブライ語聖書には残虐と気ままな殺りくの精神がみなぎっていると唱えてきました。しかし,明らかにここで関係しているのは,地とその住民に対する神の主権を認めるかどうかの問題です。神はカナンの地の保有権を『アブラハムの胤』に正式に与え,誓いで固めた契約によってそれを保証しておられました。(創世 12:5-7; 15:17-21,新。申命 32:8; 使徒 17:26,参照)しかし,その地に居住していた人々を単に立ち退かせたり放逐したりする以上のことを神は意図されました。『全地を裁く者』(創世 18:25,新)として行動し,死刑に値する者にその刑を宣告する神の権利,およびその宣告を履行して刑を執行する権利もまたここに関係していました。
既に述べたとおり,カナンに対する神の預言的のろいの正当性は,イスラエル人による征服のころまでにカナンに浸透していた状態によって十分に裏書きされています。エホバは『アモリ人のとがが満ちるまで』アブラハムの時から400年の猶予を置かれました。(創世 15:16,新)エサウのヘテ人(ヒッタイト人)の妻たちが「イサクとリベカに苦々しい霊を抱かせ」,リベカがその女たちのことで「自分のこの命をいとうようになった」ということも,カナン人の間に既に現われていた悪い状態を確かに示しています。(創世 26:34,35; 27:46,新)その後の数世紀の間にカナンの地には,偶像礼拝,不道徳,流血行為など種々のいとわしい慣行が浸潤しました。カナン人の宗教はことのほか不純低劣で,その「聖木」は明らかに男根の表象であり,その「高き所」で行なわれた儀式の多くにはなはだしい性の乱行と堕落が伴っていました。(出エジプト 23:24; 34:12,13; 民数 33:52; 申命 7:5,新)近親相姦,男色,獣姦などは『カナンの地の習い』であり,これがその地を汚し,こうしたとがのゆえに地そのものが「そこに住む民を吐き出す」までになりました。(レビ 18:2-25,新)魔術,呪術,心霊術,自分の子供を火で焼いていけにえにすることなどもカナン人のいとうべき習俗となっていました。―申命 18:9-12。
カナン人の宗教の有り様が聖書に記述されるとおりであったことを示す主な資料としては,フェニキアの学者フィロ(西暦1世紀の終わりから2世紀初めにかけて生きた人)の著作,シリア北海岸のラス・シャムラ(古代のウガリット)で発見された宗教文書,およびカナン人の生活地域で見つかる考古学上の人工物などがあります。古代の諸資料(エジプトのものもフェニキアのものも)の中で「カナン」の名はフェニキアの海岸全域を指して用いられてはいますが,ラス・シャムラ(ウガリット)は聖書の中で実際にカナン人の地域とされている範囲の外にあったようです。それでも,ウガリット文書から得られる情報は,西暦前二千年紀中ごろのものと見なされ,バアルおよびそれに関連した神々に対する崇拝の模様をはっきり示していて,カナン人風の考え方をよく反映しているものと思われます。
これら聖書外の資料から推論して言えば,カナン人の信奉したあらゆる男神女神たちの主神はエルでした。エルはどちらかといえば影の薄い遠い存在として扱われ,男神バアル,女神アスタルテ,アシェラ,アナテなどの背後に押しやられてはいますが,フィロはエルを残虐で血に渇いた暴君として描いています。エルは自分の父を廃位させてこれを去勢し,自分の息子を殺し,娘の首を切った者として描かれています。また彼は,神でありながら地上の女たちをたぶらかす者としても描写されています。
これら聖書外の資料に現われる神々の中で最も目立っているのはバアルです。これはカナンにおける状況として聖書が記録している点でもあります。(士師 2:12,13。士師 6:25-32; 列王上 16:30-32,参照)バアルは多産豊穣の神とされ,地上の草木の生長と腐朽もしくは休眠の季節的循環に呼応して死と再生を繰り返す者として描かれています。
カナン人の信奉した主要な女神であるアシタロテ(士師 2:13; 10:6。サムエル前 7:3,4),アシェラ,アナテは,あるエジプト文書の中では,母神でありかつ神聖な娼婦でありながら,背理的にも常に処女である者とされています。(字句的には,「はらんでも子を産むことのない偉大な女神たち」)これら女神たちに対する崇拝にはいつも神殿娼婦たちの働きが伴っていたでしょう。これら女神たちは性欲のシンボルとされただけでなく,加虐的暴力や戦闘の象徴でもありました。例えば,女神アナテは,ウガリットのバアル叙事詩の中では,男たちの大々的な殺りくを遂げ,そののち多くの首をつるして身を飾り,男たちの手を腰帯に取り付け,その血の中を喜び進む様で描かれています。パレスチナで発見される女神アシタロテの小像は,性器を露骨に誇張した女性の裸像です。カナン人の男根崇拝に関して考古学者オルブライトはこう述べています。「はなはだ
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