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ヨセフ ― 忠実なエホバの証者ものみの塔 1962 | 2月1日
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ききんが幾年もつづいたので,エジプト人は食物を買うための資産をみな売り払い,ついに自分の体をパロに売って生きのびようとしました。ヨセフは最善と思えるところに彼らを定住させ,穀物の種子を彼らに与えました。土地を使う代わりに,彼らは穀物の5分の1をパロに支払うよう要求されたのです。―創世 47:13-26。
147歳でヤコブが死んだとき,ヨセフはアブラハム,サラ,イサク,レベカ,およびレアの葬られているエフロンの地に葬ってもらいたいという彼の願いを尊重しました。しかし,父親が死んでしまってからは,罪悪感に苦しめられていたヨセフの腹ちがいの弟たちはヨセフからどんな仕打をうけるかと心配しました。ここでもヨセフはその言葉と行いにより神をあがめて,彼らにこう語りました,「おそるゝなかれ我あに神にかはらんや,汝らは我を害せんとおもひたれども神はそれを善にかはらせ今日のごとく多の民の生命を救ふにいたらしめんとおもひたまへり,故に汝らおそるなかれ我なんぢらと汝らのこどもをやしなはんと」。―創世 49:29-32; 50:15-21。
ヨセフは父の死後55年生きのびて110歳に達しました。彼は死ぬ直前,アブラハムに告げた神の約束に言及することにより,忠実な証者であることをふたたび示しました,「信仰にあって,ヨセフはその臨終に,イスラエルの子らの出て行くことを思い,自分の骨のことについてさしずした」。すなわち,イスラエル人がエジプトを去るときには彼の骨をたずさえて出よとの命令でした。ヨセフのこの命令があったおかげで,イスラエルの子孫は,エジプトの圧制に苦しめられた長い年月中,希望を持ちつづけることができたにちがいありません。―ヘブル 11:22。創世 50:24。
たしかにヨセフはエジプトの忠実な証者でした。彼の兄弟たちに対する行動,ポテパルの家における振舞,王の獄にいるときの振舞およびエジプトの食物監督者としての行動によって神に誉を帰しました。そして,彼は神の至上権について証言する機会を一度も見失いませんでした。彼はポテパルの妻に,仲間の囚人たちに,パロに,そして彼の兄弟たちにくり返し証言したのです。彼の生涯についての記録によって,私たちはすべての良いわざについての備えを全うする助けを得ます。
ヨセフは立派な生活を送りました。しかし,その他にもヨセフは私たちにとって興味深い人物です。なぜなら,エホバ神は彼を用いて世界の真実の救い主,イエス・キリスト,霊的な食物の大いなる監督者の予影にしたからです。忠実な行いをしたヨセフは,復活をうけ,彼の予影したキリストにより全地の君のひとりに任命されるでしょう。―詩 45:16。
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聖書は非科学的ではないものみの塔 1962 | 2月1日
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聖書は非科学的ではない
ネブラスカ州リンカーンのユニオン・カレッジで生物学の教授をつとめるフランク・ルイス・マーシュは,その著「特殊創造説の研究」の中で次のように述べている。「クリスチャンの宗教のガイドブックを科学者が注意深く調べてみると,科学的な事実とクリスチャンの宗教との間には何の矛盾もないことがわかる。聖書には偉大な真理がおさめられているが,しかし聖書は科学の論文ではない。これは考慮に値する事柄であろう。モーセがその当時の最新の科学的な意見を書きしるしたとすれば,進歩する科学によってその誤りは,とうの昔に発見されたはずである。しかし何千年もの昔,科学書ではない本に書きしるされた科学的な事実は,今までも科学的に見て全く正しいのである。ここにも聖書のすばらしさがある。「エジプトのすべての知恵を身につけた」モーセや,知恵の神の霊を宿すとバビロン人から考えられたダニエルが,当時,受け入れていた周知の事柄を書きしるさなかったことから見て,聖書は普通の起源を持つ本ではない。明らかに不変の真理だけが聖書に書かれている。今に至るまで科学的に正しくないことは聖書中にひとつも発見されていない。真の科学はこのような本と矛盾し得ないのである」。―206,207頁。
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