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あのごみはどこへ行くのでしょう目ざめよ! 1978 | 5月22日
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過程が終わると,灰は2本のローラーの間に落ちます。ちりや灰にならなかったもの(多分ブリキカンなど)はこのローラーで押しつぶされます。
ちりや灰をこういう形で取り扱わなければならないとすると,処理工場は全体が灰の薄い層で覆われてしまうことでしょう。そこで,ちりや灰の落ちてくる場所には水が流れ込むようになっています。水で湿ったちりや灰はベルトコンベアで穴に運ばれます。そしてここで水分が抜かれ,灰は遠隔操作で動くクレーンでトラックに積み込まれ,堆積場に運ばれます。
物が燃焼する時には,当然,ガスや煙が発生します。それでは,それによる公害をどのように防止しているのでしょうか。
2次公害を防止する
発生したガスは導管を通じてガス冷却室に送られます。ここには,高圧のジェット水流が流れており,ガスの温度は摂氏950度から800度に下がります。次いで,このガスは,ここで働く従業員のシャワーや風呂の湯を沸かすのに利用されます。最後に,ガスは予熱器の中を通り,焼却炉に送り込む空気を暖めます。この時までに,ガスの温度は摂氏300度に下がっています。
“マルティサイクロン”と呼ばれる集塵器で大型粒子が取り除かれた後,ガスは最後の浄化処理を受けます。静電気を利用した集塵器が汚染物質を除去するので,あとは,高さ80㍍のコンクリート製の煙突から大気中に放出されても差し支えのない状態になります。
トラックを洗浄した水や,灰およびごみそのものから出る水も,処理しなければならない別の汚染源です。この工場では,沼津市の工業用水も利用していますが,独自の水処理システムも備えています。ろ過処理された水は,ガス冷却室に送られ,焼却炉から出てくる超高温ガスの冷却過程で水蒸気に変えられます。そして,この水蒸気が煙突から排出されます。
悪臭についてはどうでしょうか。ひどい悪臭が漂っているものとお考えかもしれませんが,実際にはそうではないのです。エア・カーテンがごみ集積場を外部からしゃ断しています。トラックがごみを穴に投棄する作業を開始すると,強力なファンが回転して,穴の中から空気を吸い出し,その空気を予熱器を通して焼却炉に送り込みます。炉の中は摂氏950度にもなっているため,不快な悪臭の原因となっている粒子は燃え尽きてしまいます。そのファンの働きで,穴の中の空気圧はごみを降ろす場所の空気圧より低くなっており,臭いにおいの空気が外部に流れ出ることはありません。
もちろん,2次公害の防止に必要なこうした設備は非常に高価です。新しい焼却炉の建設には総額27億6,000万円という巨額の費用がかかりました!
中には,ただのごみ処理にこれほどの経費をかけるのは法外だと考える人がいるかもしれません。しかし,健康と美しい環境を愛する人は,これを少しもむだな経費とは思わず,むしろ必要な事柄と考えています。彼らは,地球上のすべての場所で有害な汚染がなくなり,人類全体の福祉が正しく顧みられる時の到来を待ち望んでいます。
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空虚さ目ざめよ! 1978 | 5月22日
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空虚さ
● 東京で,あるグループが最近農家の人々に彼らを賞賛する手紙を書き,金メダルと表彰状を受け取ってほしい旨,通知した。農家の人々はその賞品を受け取るため,郵送料として1万5,000円を支払うように請求された。警察の報告によると,お金をだまし取られた被害者は相当の数に上るものとみられる。警察は現在このグループを捜査中である。聖書が述べているように「空虚さから生じる貴重な物は少なくなってゆく」― 箴 13:11,新。
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