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フランスにおける建てる業と植える業ものみの塔 1979 | 4月1日
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最初の計画に様々な変更が加えられたため,建物の完成に要する期間は長びきました。例えば,統治体はフランスにおける霊的に建てたり植えたりする業の発展を見て,屋根裏にさらに十部屋作ることを提案しました。その後,ベテル家族のほとんどの成員が二番目の別館に住むことになったため,一層彼らの便宜が図られ,食堂や台所,冷蔵倉庫,洗たく室,図書室などをルビエの別館から新しいアンカルビルの建物に移す決定が下されました。こうした計画によっても多くの余分の仕事が必要となりました。
多くの苦労や努力の末,ついに建物は完成を見ました。縦61㍍幅26㍍のこの建物の総床面積は2,873平方㍍です。一階には,事務所や台所,冷蔵設備,150人分の席のある食堂,洗たく室,図書室,娯楽室,そしてフランスにあるエホバの証人の1,192の会衆と海外の多くの国々へ聖書や聖書文書を送り出す発送部門のためのスペースがあります。
二階には,広々とした王国会館(200人分の座席がある)と,ベテル家族の成員の快適な住居となっている部屋が24あります。どの部屋からも美しいノルマンディの田園地帯が見渡せます。三階には倉庫とさらに十の部屋があります。
献堂式
1978年5月13日土曜日,貸し切りバスは午前7時15分にブローニュ・ベテルを出発し,ノルマンディに向かいました。それにはブローニュのベテル家族が乗っており,彼らは途中でルビエの別館に住むベテル家族と合流しました。アンカルビルの新しい建物を訪れると,彼らはベテルの料理人によって準備されたいつもより早い食事をするため席に着きました。
新しい建物を建設するために求められた二年間にわたる努力を回想するプログラムの後,フランス語を話す他の国々からの録音された祝辞を聞きました。それから,統治体の一員であるレイモンド・フランズによって献堂式の話が行なわれました。彼は喜びをもってエホバに仕えることの重要性を強調しました。(ネヘミヤ 8:10)人間の努力やつかの間の栄光のむなしさ(カエサルやナポレオンの場合のような)がエホバの王国の良いたよりを宣べ伝える喜びある業と対比されました。(伝道 1:3-7,11)もしクリスチャンが悪の滅ぼされる神のご予定の時を待ちつつエホバの奉仕に喜びを見いだしてゆくなら,最後にはすべてのことが完全に成し遂げられ「付け加えるものは何もなく」,また「差し引くものも何もない」ことを確信するようになるという点が示されました。―伝道 3:11,14,新。
この新しいベテルの別館の献堂式は本当に楽しい行事でした。引き続き神の祝福が注がれていることを見るとき,私たちはフランスにおける霊的に建てたり植えたりする業を忠実に果たしてゆく決意を新たにしています。
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『エホバの手にある下げ振り』ものみの塔 1979 | 4月1日
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『エホバの手にある下げ振り』
イスラエルの十部族の王国は,下げ振りで測定したときには,垂直であったにもかかわらず,時たつうちに傾いてしまった城壁になぞらえられています。こう書かれています。「見よ,エホバは下げ振りをもって造られた城壁の上に立っておられた。その手にはまた下げ振りがあった。そうしてエホバはこう言われた。『アモスよ,あなたは何を見ているのか』。それでわたしは,『下げ振りを』と言った。するとエホバはなおもこう言われた。『今わたしは,わたしの民の中に下げ振りを置く。わたしはこれ以上それを容赦しない』」― アモス 7:7,8,新。
エホバの規準,すなわちその下げ振りをもって測定した場合,城壁であるイスラエルは垂直から余りにも傾き過ぎていました。至高者はもはやその民の誤りを容赦する,つまり大目に見られることはありません。通行人を傷付けることがないよう,傾いた城壁を取り壊さねばならないのと同様に,不忠実な十部族のイスラエルも神から不利な裁きを被るのです。
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