「御心が地に成るように」(その19)
『御心が地に成るように』という本を毎月2回づつ研究して,いまは『反対の「小さな角」』と題する第8章に来ました。世界的な重要性を持つこの角は,ダニエルの預言の第7章で示されています。その章のところで,ヱホバの預言者はバビロンの世界強国の最後の王,ベルシヤザル王の最初の年に見た恐ろしい夢について述べています。この預言的な夢の中で,天の4つの風が吹いて海の中から4匹の異常な獣が出てきました。最初の獣は獅子のようで,第2の獣は熊のごとく,第3の獣は豹のごとく,第4の獣は恐ろしくて強い動物で異つたものでした。その恐ろしい頭の上の10の角の中に小さな角が出てきて,その前に他の角の3本は根から抜け落ちました。そして,『見よ,この小さい角には人の目のような目があり,また大きな事を語る口があつた』と預言者は言つています。―ダニエル 7:2-8,新口。
4 御使は,4匹の獣が何を表わすとダニエルに告げましたか。
4 今日の世界は,英国の『獅子』,アメリカの『わし』,ロシヤの『熊』,中国の『竜』,そして帝国ドイツの双頭の『張翼鷲』を良く知つています。しかし,ダニエルの夢の4つのちがつた獣は,歴史的には何を予表していますか。なやみ憂えたダニエルは,今日のわたしたちが,『このすべてのことの真意』を知り得るため,御使にたずねました。ダニエルはこう語つています,『その者は,私にこの事の解き明かしを告げ知らせた。「この四つの大きな獣は地に起らんとする四人の王である。」』すると,4匹の獣は,それよりも50年以上のむかしダニエルがネブカデネザル王に解き明かした夢の像の4つの金属に相当します。(ダニエル 7:15-17。2:31-45,新口)天から2つの夢が送られたことにより,キリスト前607年から現代にいたるまでの世界強国の行進は,ふたつの証しによつて絶体にかくじつなものとなりました。
5 これらの4匹の獣はどんな他の象徴に相当しますか。この幻の中で海は何を表わしますか。4つの風は何を表わしますか。
5 動揺している海の中から4匹の獣が出てきました。それから幾百年もの後,使徒ヨハネは7つの頭を持ち10の角を持つ獣が海の底なきところから同じように上るのを幻の中で見ました。それは豹のようですが,熊のような足を持ち,獅子のような口を持つていました。(黙示 13:1,2)聖書の象徴の中で,海は『国人,群衆,国民,そして言語』を示すのに用いられています。すなわち,水が海をおおうように地の上をおおう大ぜいの人類です。彼らはみな,罪のため,また『空中の権威を持つ支配者』サタン悪魔のため,ヱホバ神から離れている民です。(黙示 17:15。イザヤ 57:20,21。エペソ 2:2)大海の上に吹いて4匹の獣を生ぜしめる天の4つの風は,『天上にいる悪の霊』と『不従順の子らの中に今も働いている霊』サタンを示します。これらのものは,みな,サタンに利用されてエホバ神に対して怒りを持つ人類の海の上に勢力をおよぼします。それは,4匹の恐ろしい獣で象徴される世界強国を生ぜしめるためです。
6 この最初の象徴的な獣は,どのようにあがりましたか。それは,どのように獅子のごとく行いましたか。
6 創世記 10章8-10節は明白に次のことを示しています,すなわち鷲の翼を持つ獅子で象徴された第3番目の世界強国バビロンは,ヱホバの民の中から生じたのではなく,『ヱホバに反対した力ある猟夫』ニムロデから生じました。それで,この象徴的な獣は,『海からあがつて』きました。その獣の象徴である王とは,ネブカデネザルからベルシャザルまでにいたるバビロンのカルデヤ王朝のことです。このバビロンの王権は,昔のイスラエルのヱホバの民をも含めて,獅子のごとく諸国民をむさぼり食べました。―エレミヤ 4:5-7。50:17。
7 その翼が引き抜かれること,2本足で立つこと,人の心が与えられることは,この象徴的な獅子にどのような影響を与えましたか。
7 わしの翼で助けられたごとく,この象徴的な獅子は侵略戦争を急速に行つて,他国を征服しました。(エレミヤ哀歌 4:19。ハバクク 1:6-8)王朝がベルシャザル王で終る頃になつて,バビロンの翼は抜き取られました。それは攻撃の速力を失い,獣のごとき世界強国の王として存続する獅子のごとき力を失いました。それは極めて弱いものとなり,その動きの早さは2本足の人間と同じぐらいのものになりました。その獣の体のなかには『人の心』が与えられ,『林の獣の中のしし』のように行うことはできなくなりました。『ししの心』はもはやなくなつてしまったのです。(ミカ 5:8。サムエル後書 17:10)それは象徴的な熊の前に敗北しました。その世界支配はメデア ― ペルシヤに引き渡されました。
8 熊によつて何が象徴されましたか。それがからだの一方をあげていること,および口に3本の肋骨をくわえていることは,何を象徴しましたか。
8 熊によつて象徴された「王」は,メデア人ダリヨスからペルシヤ人ダリヨス3世まで,すなわちキリスト前539年からキリスト前331年までのメデア ― ペルシヤ支配者たちの王朝でした。世界支配者たちのこの王朝は,ネブカデネザルが夢に見た像の中の銀の胸と腕で象徴されていました。この象徴的な熊は,『そのからだの一方をあげ』ました。それは,世界権力をとらえてひろめかつ維持するために攻撃を加えるためか,またはペルシヤの支配王朝の方がメデアの王ダリヨスよりも優越になることを示すためです。このダリヨスはメデア ― ペルシヤ世界支配権の中で最初のメデア人であると共に唯ひとりのメデア人でもありました。その象徴的な熊は,口の歯のあいだに3本の肋骨をくわえていました。これらは,ペルシヤ世界強国が攻略の手をのばして行つた3方向を示しているのかも知れません。キリスト前539年には弱くなつた北方のバビロンに向つて攻略し,また小アジアを通つてスレイスに至る西方へ,そして,南方のエジプトを攻略しました。3という数は,強度あるいは強調も象徴します。それで,3本の肋骨は,国々を征服しようとするこの象徴的な熊の貪欲さをも強調するでしよう。
9 起き上がつて多くの肉を食らえといういましめに従うことから,どんな結果が生じましたか。
9 『起きあがつて,多くの肉を食らえ』という命令に答えて,それは諸国民にむかい急激に攻撃を始めました。この第4番目の世界強国は,エホバ神の御こころに従つてバビロンを倒してむさぼり食いました。そして,大クロス王や,ペルシヤ人のダリヨス1世そしてアハシュエロス1世は,バビロンに捕われていたユダヤ人を故郷に帰らせ,エルサレムにおけるヱホバの宮再建や,聖都の石垣の建築および修理に援助とはげましを与えました。この世界強国は,『127州』を治めて,熊のごとくに肥りました。それですから,ユダヤ人の王妃エステルの夫アハシュエロスすなわちクセルクセス1世は,『インドからエチオピヤまで治めた』のです。―エステル 1:1。
10 第3番目の獣は何を象徴しましたか。それはどのように速力を持つていましたか。全地を支配するために支配権がそれに与えられたことは,どのように真実でしたか。
10 悪鬼たちの目に見えぬ活動力の下に,動揺している人類の海は,世界を支配する別の象徴的な獣を出しました。それは,4つの翼を持ち,4つの頭のある豹でした。それの象徴した「王」は,アレキサンダー大王から始まる世界支配者のマケドニヤ王朝またはギリシヤ王朝でした。アレキサンダーが,小アジアを通つてエジプトに下り,そして遂には東の国インドの西境まで席巻してペルシヤの世界強国を征服した速力は,豹の速力に比較することができます。それに4つの翼があることは,跳躍の敏捷さと速力を増し加えます。(ハバクク 1:8)彼の支配した領土は,象徴的な熊の支配領土よりもはるかに大きいものでした。ペルシヤ帝国の領土だけでなく,マケドニヤとギリシヤおよびスレイスまでもその領土の中に入つていました。アレキサンダーは,キリスト前334年にペルシヤ帝国征服に出かけました。キリスト前323年6月13日,バビロンで死んだときでも,彼は野心を持ちつづけていました。この象徴的な豹について述べるダニエルの預言は正しいものでした,『主権が与えられた』それは『全世界を治めるようになります。』― ダニエル 7:6。2:39,新口。
11 象徴的な豹は,どのように4つの頭のあるものになりましたか。
11 アレキサンダーが死んだとき,象徴的な豹は4つの頭があるものになりました。そして4人の将軍たちは後継者(ディアドチ)になつて彼の支配した領地の各地を占有しました。最後にセレウカス将軍はメソポタミアとシリアを占拠し,プトレミイ将軍はアフリカの地を占拠し,リシマカス将軍は小アジアとストレイスを占拠し,カサンダー将軍はマケドニアを占拠しました。
12 この象徴的な豹は,ついにどのように征服され,従属せしめられましたか。
12 マケドニヤ帝国のこれらの分割国のあいだに平和な関係は得られませんでした。新しい脅威が,西方のローマから生じました。そして,興隆してきた政治的な権力および軍事的なこの勢力は,その帝国のヘレニック政治分割国の事柄にますます干渉しました。その西方の力により,彼らは一つずつ取られてしまいました。そして遂には象徴的な豹は征服され強い主人に従いました。
13 第4番目の獣は何を象徴しましたか。ダニエルは,それについてのどんな特徴を尋ねましたか。
13 キリスト前30年までには,象徴的な第4番目の獣は聖書歴史上の第6番目の世界強国として絶対の支配を握つていました。この「王」は,ローマの皇帝カイザル・オウガスタスから始まつて,今日の優勢な世界支配者に終る政治的な世界支配者の系統でした。今日の神を恐れる聖書研究家と同じく,ダニエルはまつたく違うこの獣の正体を知ろうと欲していました。ダニエルは次のように語りました,『そこで私は,さらに第四の獣の真意を知ろうとした。この獣は他の獣と異なつて,はなはだ恐ろしく,その歯は鉄,そのつめは青銅であつて,食らい,かつ,かみ砕いて,その残りを足で踏みつけた。この獣の頭には,十の角があつたが,そのほかに一つの角が出てきたので,この角のために,三つの角が抜け落ちた。この角には目があり,また大きな事を語る口があつて,その形は,その同類のものよりも大きく見えた。私が見ていると,この角は聖徒(聖なる者たち,カデイシン)と戦つて,彼らに勝つた。』ダニエル 7:19-21,新口。
14 その時,御使はどんな解き明かしの知らせをダニエルに与えましたか。
14 その御使は,解き明かしの知らせを述べましたが,それは私たちの今日の理解を実際に助けます。『彼はこう言った,「第四の献は地上の第四の国である。これはすべての国と異つて,全世界を併合し,これを踏みつけ,かつ打ち砕く。十の角はこの国から起る十人の王である。その後にまたひとりの王が起る。彼は先の者と異なり,かつ,その三人の王を倒す。彼は,いと高き者に敵して言葉を出し,かつ,いと高き者の聖徒を悩ます。彼はまた時と律法とを変えようと望む。聖徒はひと時と,ふた時と,半時の間,彼の手にわたされる。』(ダニエル 7:23-25,新口)記録されている歴史の事実は,その預言の真実なることを証明しています。
15 この象徴的な第4番目の獣はどのように始まりましたか。どのような面でその最初の発展は以前の獣の発展と異なつていましたか。
15 この象徴的な第4番目の獣が,以前の3匹の獣と異つているということは,繰り返し述べられています。この『獣』は,ローマ帝国と共に始まりした。そして,ローマ帝国については,エッチ・ジー・ウェルズは『世界の小歴史』(英文)という本の中で,次のように述べています。
キリスト前2世紀と1世紀に西欧世界を支配した新しいローマ強国は,いくつかの点でかつて文明世界を支配した大帝国とは異つたものである。それは最初独裁君主国ではなく,一大征服者がつくり出したものでもない。それは共和帝国中の最初のものではなかつた。…しかし,それは絶滅をまぬがれて,新しく発展した最初の共和帝国であつた。…中央アジアやペルシヤで確立することはできなかつた。なぜなら,それらの場所は行政の中心地からは余りに離れ過ぎていたからである。それは…程なくして世界中のほとんどすべてのギリシヤ人を統合した。その人口は,以前の帝国とくらべてハム族とセム族の力がずつと少い…それでローマ帝国は,主としてアリアン族を支配しようとした最初の試みであった。それは,歴史上まつたく新しい型であつて,…拡大したアリアン共和国であつた。…ローマ帝国は成長してきたものである。計画を立てなかつた新しい成長であつた。ローマの国民はほとんど知らぬ間に大きな行政経験に参加していたのである。…それは常に変化していた。それが固定したということは一度もない。ある意味で(行政の)実験は失敗した。ある意味で実験は未だ終了していない。そして今日の欧州とアメリカは,いまでもローマ人が最初に直面した世界的な行政のなぞの解決を図つている。―第33章『ローマ帝国の成長』149-151頁。1922年出版。
16 この第6次世界勢力は,どのように拡大しましたか。しかし,それは何に解体して預言を成就しましたか。
16 ローマの世界強国は地中海のまわり全部に拡大し,モロッコとスペインをも含むようになりました。それは北西の欧州にひろがり,英国の海峡を越えて英国にも入りました。キリスト前55年,カイザル・オウガスタスの大叔父にあたるジュリアス・シーザーの下に英国に対する最初のローマ侵略が行われました。(西暦)120年,ハドリアン皇帝自身は英国を訪問し,タイン河からソルウエイ入江までローマ城壁を建てました。(西暦)204年,ローマ人は南部の英国を支配して2つの地区に分割しました。しかし,ヱホバの預言の示すところによると,この貪欲で圧制的な第6次世界強国は,以前の国々が取つた道を取りました。ローマ帝国も解体しました。それがこなごなに砕けた断片は,恐ろしい第4番目の獣の頭についていた10の角で象徴されました。その10という数は,この地にかんして全部ということを象徴します。
17 3つの角を倒した他の角は何を象徴しましたか。「ブリタニカ百科事典」は,それが異なつているとどのように述べていますか。
17 ダニエルは,3本の角を抜け落させるために出てきた他の角が何を意味するのか,特に知りたいと思いました。今日,間ちがいのない歴史的な記録により,その角は知られており,識別されています。それは大英帝国として出てきました。特に17世紀以来そうです。御使は,勝利を得るこの角の表わす「王」について説明しました,『彼は先の者と異なり』この相異ということに関して,「ブリタニカ百科辞典」(1910年の第11版)第4巻,606a頁と610a頁は,1910年についてこう述べています。
大英帝国という名前は,いま地域の全集合に漠然と与えられている。この地域に住む人々は,いろいろの形の政府下にいるが結局には英国の王冠を最高の頭と仰ぎ見る。『帝国』という言葉は,この場合,便宜上のために使用されているのであつて,歴史における古い帝国と独裁的な帝国に等しい意味で使われているのではない。
国家の大集合体は,その性格がかなり異り多くのちがつた方法で取得されたものにせよ,自分たちの政府,自給自足,そして自己防衛という一般的に受け入れられた三重の原則について王冠の最高の頭の下に結集する。その原則は,帝国の或る部分では,他の部分よりも,良く適用されている…
18 英国の一歴史家は,その角が異なつているものであることをどのように述べていますか。
18 英国の歴史家エッチ・ジー・ウエルズは次のように語つています。
ここで1914年の大英帝国構成図のいろいろの性格について簡単に気をつけて見よう。蒸気船と鉄道は,それらの構成図をむすびつけたのである。それは過去でも現在でも全く独自な政治結合であつた。その種類のものは,いままでに存在したことがない。その全組織の第一にして中心的なものは,連合大英帝国の『王冠を持つ共和国』であつた。…それで,明らかに分るごとく,一つの職務,一つの頭脳は,大英帝国全部を理解することはできない。それはいままで帝国と呼ばれていたものとは全く異る成長と蓄積の混ぜ合わせであつた。…アテネ帝国のごとく,それは海外の帝国であつた。その道は海の道でその共通のきずなは英国海軍であつた。すべての帝国と同じく,その結合は通信連絡の方法に全く依存していた。…「世界の小歴史」(英文)365,366,368頁の第64章『1914年の大英帝国』
19 どのような面で,この象徴的な角は『全地を併合しま』したか。それのどんな部分は,更にその力を増し加えるようになりましたか。
19 大英帝国はたしかに『全世界を併合』しました。すなわち全世界的なものになつたのです。それで,太陽は大英帝国の領土の上に沈みませんでした。地上の4分の1の国が抱括され,地の人口の4分の1は含まれました。それは世界の歴史上で最大の帝国でした。しかし,それ以上のことがあります。1775年,アメリカにあつた13の英国植民地は反逆し,8年にわたる戦いの後にその独立を確立しました。アメリカ共和国に王はありませんが,大統領を政府の首理とし,戦いを行つて拡大し,大西洋海岸から太平洋の海岸にいたるまで,北アメリカ大陸中にひろがりました。アメリカ共和国はアラスカを買い取り,海洋中のいろいろの島を所有するにいたりました。やむを得ぬ周囲の状況により,アメリカ共和国は母国の同盟国となりました。そして,二つの世界大戦の際には英国とアメリカはくるしい戦いをして勝利を得ました。第二次世界大戦以来,アメリカ共和国は世界の優勢な国として表われました。しかし,肝要な事柄では英国と強いきずなを保ち,協力し合つています。
20 それで,いちばん最近の発展において,その角は何を象徴しましたか。それはどんな3つの角を倒しましたか。
20 予めに告げられていた『この角には目があり,また大きな事を語る口があつて,その形は,その同類のものよりも大きく見えた。』この角は,英米両国の世界強国であると歴史上識別されています。それは,聖書の預言内で予めに告げられていた第7次世界強国です。この強力な角が1914年前に倒した3つの角または『三つの王』は,(1)スペイン,(2)ネーデルランド,そして(3)フランスの海軍力でした。a
21 どんな面でこの象徴的な角は目を持つていますか。その口は,どのように大きなことを語り,最高者に敵対の言葉を語りましたか。
21 7番目の世界強国であるこの英米世界強国は,極めて目ざとく,抜け目なく,外交が巧みでこの世的に賢明です。それは『目がある角』です。それは『大きな事を語る口』があつて,世界の大部分の政策をつくり上げます。そして,この世界の代弁者または預言者としての働きをいたします。(黙示 16:13。19:20)諸国家は,自分たちの道を決定する前に,英米世界強国の言葉に耳を傾けます。以前にあつた世界強国エジプト,アッスリア,バビロン,メデア ― ペルシヤ,ギリシヤ,そしてローマと同じように,英米世界強国はヱホバ神に敵対の言葉を語り,ヱホバの忠実な証者たち,すなわち地上の『聖徒』たちと係り合いを持ちました。『彼は,いと高き者に敵して言葉を出し,かつ,いと高き者の聖徒を悩ます。彼はまた時と律法とを変えようと望む。』(ダニエル 7:25,新口)このすべてにもかかわらず,『彼』はクリスチャンであると主張するのです!
22 この象徴的な角は何の一部ですか。それは,どのように神の御国のために働かず,また神の御こころにしたがつて語りませんでしたか。
22 この英米両国の世界強国が,キリストの教えに従わぬこの世の一部であることは間ちがいありません。それは,『この世のすべての国々とその栄華』の一部です。サタン悪魔は,誘惑の山でそれをイエス・キリストに提供しましたが,イエスは拒絶して,次のように言いました。『サタンよ,しりぞけ!「あなたの神エホバを崇拝し,エホバ神のみに聖なる奉仕を捧げねばならない」と書かれている。』(マタイ 4:8-10,新世)目と口を持つこの象徴的な角は,良心のとがめなどを気にかけず,世界支配を得ようと努め,神の約束された御国のために働こうとしませんでした。その口は,この世の指導権を得ようとする目標を述べており,よく話す口であつて,罪がないとは言えず,また外交的な偽りがないとも言えません。それは最高者の御こころと目的に敵対して語り,『エホバという名を持ち給う汝のみ全地をしろしめす至上者なることを』認めません。―詩 83:18。
[脚注]
a カールトン・ジェー・エッチ・ヘイエス著『1870年までの現代欧州』(1953年版)330-356頁の第8章『英国の拡大』を見なさい。特に356頁の第2節に注意してごらんなさい。それは2世紀にわたる英国の対スペイン,オランダそしてフランスの戦いを述べています。その結果英国は1763年には『世界における第一番の商業国,植民地勢力』になりました。
[375ページの地図]
(正式に組んだものについては出版物を参照)
バビロン帝国(607-539 B.C.)
Boundaries ---
Cities and towns °
SCALE OF MILES
0
100
200
300
Byzantium
(Black Sea)
ARABIA
Elath
Dumah
Tahpanhes
バビロン帝国
(Persian Gulf)
Ur
CHALDEA
Babylon
River Euphrates
Carchemish
Haran
River Tigris
Assur
Tadmor
Damascus
Sidon
Tyre
Jerusalem
Gaza
THE GREAT SEA
KITTIM
CAPHTOR
リデア帝国
Sardis
River Halys
PISIDIA
CILICIA
Tarsus
SCYTHIANS
(Caspian Sea)
メデア帝国
Urartu
Ararat
Lake Van
Lake Urmiah
Nineveh
Ecbatana, Achmetha
Susa, Shushan
ELAM
PERSIA
[地図]
ペルシヤ帝国(539-331 B.C.)
Boundaries ---
Cities and Towns °
SCALE OF MILES
0
100
300
500
(Caspian Sea)
SCYTHIANS
(Black Sea)
SCYTHIA
GREECE
Athens
THE GREAT SEA
CAPHTOR
KITTIM
Odessus
(Thrace)
Byzantium
River Granicus
Sardis
リデア
CILICIA
Tarsus
Issus
SYRIA
Tadmor
Damascus
Sidon
Tyre
Jerusalem
エジプト
River Nile
Memphis
Thebes
Syene
リビア
Cyrene
ARABIA
Red Sea
MT. SINAI
Elath
Tema
アルメニア
Phasis
River Euphrates
Babylon
River Tigris
Gaugamela
Arbela
Nineveh
メデア
Ecbatana, Achmetha
Susa, Shushan
Persian Gulf
ペルシヤ
Pasargadae
Persepolis
GEDROSIA
(Indus River)
(Jhelum R.)
(Chenab R.)
(Ravi R.)
(Sutlej R.)
INDIA
DRANGIANA
ARACHOSIA
パーシア
(BALKH) BACTRIA
ARIA
SOGDIANA
Samarkand
HYRCANIA
[376ページの地図]
(正式に組んだものについては出版物を参照)
ギリシャ帝国(331-30 B.C.)
Alexander's Route …
Cities and Towns °
SCALE OF MILES
0
100
300
500
(MEDITERRANEAN SEA)
MACEDONIA
Philippi
Pella
THESSALY
GREECE
Chalcis
Athens
Sparta
CRETE
CYPRUS
THRACE
Byzantium
(Black Sea)
Ilium
River Granicus
BITHYNIA
Sardis
Tarsus
CILICIA
Issus
Seleucia
Antioch
Tadmor (Palmyra)
Damascus
Byblus
Sidon
Tyre
Jerusalem
Gaza
EGYPT
River Nile
Alexandria
Memphis
LIBYA
Oasis of Ammon
Red Sea
ARABIA
Elath
PONTUS
ARMENIA
MESOPOTAMIA
River Euphrates
Babylon
BABYLONIA
River Tigris
(Persian Gulf)
MEDIA
Gaugamela
PERSIS
Susa
Persepolis
Pasargadae
Ecbatana
PARTHIA
Hecatompylus
(CASPIAN SEA)
ASIA
HYRCANIA
Alexandropolis
ARIA
DRANGIANA
ARACHOSIA
BALKH
BACTRIA
SOGDIANA
Alexandria
(Indus River)
(Jhelum R.)
(Chenab R.)
(Ravi R.)
(Sutlej R.)
(Karachi)
GEDROSIA
CARMANIA
[地図]
(正式に組んだものについては出版物を参照)
ローマ帝国 at its greatest extent (in the days of King Trajan)
Cities and Towns °
SCALE OF MILES
0
100
200
300
400
(Atlantic Ocean)
EIRE
BRITANNIA
York
Antonine Wall
Borcovicium
Hadrian's Wall
(U.S.S.R.)
POLAND
GERMANY
Rhine River
FRANCE
Tours
PYRENEES MOUNTAINS
SPAIN
PORTUGAL
Tartessus R.
Cadiz
(Strait of Gibraltar)
(Mediterranean Sea)
BALEARIC IS.
CORSICA
SARDINIA
ITALY
Rome
SICILY
MELITA
MALTA
CRETE
CYPRUS
MACEDONIA
Corinth
Athens
Actium
Danube River
AUSTRIA
Vienna
HUNGARY
ROMANIA
(Black Sea)
Yalta
YUGOSLAVIA
BULGARIA
TURKEY
Constantinople, Istanbul
Nicaea
Ancyra
Ephesus
Magnesia
ARMENIA
CAUCASUS MOUNTAINS
(Caspian Sea)
PARTHIA
IRAN
PERSIA
Tigris River
Baghdad
BABYLONIA
Euphrates River
(Persian Gulf)
SAUDI ARABIA
IRAQ
SYRIA
Antioch
Emesa
Palmyra
Damascus
Jerusalem
Petra
Red Sea
EGYPT
Nile River
Alexandria
El Alamein
Syene (Aswan)
LIBIA
Cyrene
Tripoli
Carthage
Algiers
MOROCCO