-
私たちの世代にくる神の新しい世ものみの塔 1962 | 6月1日
-
-
家は,この重大な年について,1冊の本を書いているくらいです。「一九一四年」という題名のこの本を評して,エイ・エル・ローは,1959年6月28日のニューヨーク・タイムス書評に次のように書いていました。
「一時代の終りと次の時代の始まりをしるしづけた年があるとすれば,それは一九一四年であった。安定感のあった古い世界はこの年に終わり,新しい時代が始まった。その新しい時代の特徴は毎日の生活が不安定であることである。私の記憶にある限り,われわれの世界は,一九一四年の出来事によって制約されてきた。その出来事は,平和を破壊して,戦争から生れ出た,また戦争におびえる二十世紀を確立したのである」。
神の御子が,「苦しみの初め」の部分としてあげられた多くの事柄の中に,食糧不足とききんがありました。「近年になって,戦争で殺されたよりも多くの人がききんで死んでいる」とボイドーオー卿は,「空腹の地理」という本のまえがきに述べています。「しかし,この数も,健康を維持するだけの食物が得られない人の数と比較するなら,小さなものである。……最近できたアメリカの一委員会は,その数を,なんと〔世界人口の〕八十五パーセントと見ている」。
また,「大地震が……あるであろう」とイエスは言われました。(ルカ 21:11,新口)20世紀中に,地震がその破壊性を増したことは,特筆すべき事柄です。1960年の最初の5ヵ月間に,全世界で2万以上の人が地震で生命を失いました。しかし現在では,全人類が,世界の状態と核による破滅にふるえています。
イエスは,世界の悲しみの始まりを預言したあと,世の終りと関係のある世代を証明づけるもう一つの証拠をつけ加えておられます。これらは,もう一つの悪いニュースの源ではなく,人類が聞き得る限りの最善のニュースとなる顕著なものです。「この御国の福音は,すべての民に対してあかしをするために,全世界に宣べ伝えられるであろう。そしてそれから最後が来るのである」とイエスは言われました。(マタイ 24:14,新口)1914年以来,設立された御国の福音は,諸国民に対するあかしとして伝道されてきたでしょうか。ノースウェスタン大学の教授の答えを聞きましょう。「エホバの証者は,文字通り全世界にわたって証言を行なった。…御国の福音を伝えるという試みにおいて,エホバの証者ほど熱心とがんばりを示した宗教団体は,この世界に一つもないといっても過言ではない」。―シー・エス・ブレイデン,「彼らもまた信じている」より。
神の御国の良いたよりを聞いている人類,1914年に始まった世界の苦しみを見た人類は,この世の破滅の時にそれらの悲しみの終りをも見るでしょう。「これらの事が,ことごとく起るまでは,この時代が滅びることがない」。(マタイ 24:34,新口)これは少しも悲しい事柄ではありません。「これらの事が起りはじめたら,身を起し頭をもたげなさい。あなたがたの救いが近づいているのだから」とイエスは述べました。―ルカ 21:28,新口。
ですから,滅びに定められたこの世界が恐怖にふるへ,途方に暮れている時,イエスの真の追随者たちは,西暦1914年以来生きている世代が,この世の終りをも含めてイエスの言われた「すべての事柄」を見る世代であることを知って,頭をあげて喜びます。イエスの真の追随者たちは,この世代のうちに,神の新しい世に救い出されることになっているのです。
-
-
巧みな論議は反対に打ち勝つものみの塔 1962 | 6月1日
-
-
巧みな論議は反対に打ち勝つ
グリーンランドのひとりのエホバの証者は,キリスト再臨論者と会い,彼は「もしあなたが神の御霊を持っているなら,私を改宗させることができただろう」と言いました。イエスは神の御霊を持っていましたかと,証者はたずねました。「もちろん」という答え。「では,なぜイエスはサドカイ人やパリサイ人たちを改宗させなかったのですか」。家の人はその点がはっきり分かり,証者といっしょに研究を始めました。―1962年のエホバの証者の「年鑑」(英文)より
-