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読者からの質問ものみの塔 1980 | 9月1日
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読者からの質問
● マルコ 6章52節で言及されている「パンの意味」とは何のことですか。
マルコ 6章51,52節にはこう記されています。「[イエスは]船に上がって彼ら[弟子たち]とともになられた。すると,風は和らいだのである。これを見て,彼らは胸中に非常な驚きを感じた。彼らはまだ先のパンの意味をつかんでおらず,その心は依然として理解が鈍かったからである」。これより先に,弟子たちは,イエス・キリストが五つのパンと2匹の魚を奇跡的に増やして,5,000人ほどの男とそのほかにも女や子供たちに食べ物をお与えになったのを目撃していました。残ったかけらを集めると12のかごに一杯になりました。これは,その場にいたすべての人が食べて満ち足りたことを示す有形の証拠となりました。弟子たちはこの出来事から,イエスが奇跡を行なう力を神から賦与されていたことを学び知ってしかるべきでした。―マタイ 14:19-21。マルコ 6:41-44。
ですから,イエスが後に水の上を歩き,船に上がると風が和らいだ時,弟子たちにはこうした奇跡とパンを増やした奇跡とを結びつける根拠がありました。イエス・キリストが大勢の人に食物を与えることができたのであれば,水の上を歩き,風を和らがせることは異常でも驚くべき出来事でもなかったはずです。
しかし弟子たちは,この時にはまだ,一つの奇跡を別の奇跡と関連づけて考えることができませんでした。弟子たちの心は,聖霊によってイエス・キリストに賦与されていた力の偉大さを理解しかねていたのです。水の上を歩き,吹き荒れる風を止める力が神のみ子に備わっていることを信ずる根拠を何も持たない人々が表わすのと同じような驚きを弟子たちは示しました。
● コリント人の間に派があることは是認された人たちを明らかにする,と書いた使徒パウロはどのような意味でそう述べたのでしょうか。
自分のもとにもたらされた報告に基づいて,使徒パウロは次のように書きました。「会衆に集まるとき,あなたがたの間に分裂がある……と聞いています。そして,わたしはある程度それを信じます。あなたがたの間には派もあるにちがいないからですが,それは,是認される人たちがあなたがたの間で明らかになるためでもあります」― コリント第一 11:18,19。
使徒は報告が必ずしも実情を余すところなく伝えるものではないことを知っていましたが,コリント会衆について個人的に知っている事柄からして,その情報がある程度の真実を伝えていることに気づいていました。「わたしはある程度それを信じます」と述べているのはそのためです。パウロは,コリント人の間に党派や分派があるに違いないと判断しました。しかし,こうした党派の存在そのものが,神の見地から見て是認されているのはだれかということを明らかにするでしょう。
党派が形成されてゆくと,往々にして他の人を自分に従わせようとする人が出るものです。不満の精神や人々に認められ目立ちたいという欲望はすぐにあらわになります。一方,至高者に是認された僕である人々は,引き続き謙遜に仲間の信者を助けていきます。そして言行の両面で,主イエス・キリストをクリスチャン会衆の頭として認めていることを表わします。そうした人々は,不完全な人間を高めるグループと関係を持ちませんし,自分に対して人々の称賛を集めようともしません。
神により真に是認された僕である人々は,党派を作り出そうとする動きに加担せず,そのような党派に関係することをいっさい避けます。また,分派が存在するようになっても,それらの是認された人々は愛と一致を促進するために,自分にできることを行ないます。真理を愛する人々は,党派心を退ける点において,またイエス・キリストの頭の権の下での一致の必要を認識するよう人々を引き続き助ける点において,際立った存在になるのです。このような仕方で,分派や分裂は真の信者つまり純粋の動機を抱く人々を識別するのに確かに役立ちます。
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子供の心を魅了する聖書物語ものみの塔 1980 | 9月1日
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子供の心を魅了する聖書物語
「わたしの聖書物語の本」は,発行以来,子供たちだけでなく大人の人々の心も魅了してきました。子供たちは,116の話を何度でも聞いて喜びます。この本は256ページから成り,山吹色の表紙には赤で本の題が打ち出され,大きめな活字が用いられています。その本はこの雑誌と同じ大きさで,125の大きな絵があり,その大半は多色刷りです。1,200円でお求めになれます。108 東京都港区三田5丁目5番8号 ものみの塔聖書冊子協会あて,切手1,200円分を同封してお申し込みください。郵送料は発行者が負担いたします。
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